旭岳・富良野・二風谷2020 その3 〜旭岳〜
余市でウニ丼を堪能したあとは、いよいよ旭岳へと向かう。
札樽道は走り慣れていないので風景も物珍しく、海岸沿いの絶景も(猛スピードだけど)楽しめて飽きが来ない。
余市は小樽まで出れば札幌まですぐそばだし、快速エアポートに乗れば新千歳空港までもあっという間だし、積丹にもニセコにも近くて、住むには絶好の場所のように思えた。
札幌市内に入ると高速道路の巡航速度が一気に落ちて、みんなキープレフトでおとなしく走り出したのが面白かった。
ここらへんに限っては覆面パトカーが多いのかもしれない。
道央自動車道に入ると一気に加速して「制限速度? なにそれ」なアウトバーン状態になる。
道央は似たような風景がずっと続くので集中力的に結構厳しいものがある。
走っていて面白いのはやっぱり海沿いだなあ。
旭川北インターで降りて、本来はここで旭川ラーメンでも食べようかと思っていたのだけど、ウニ丼を食べてまだ間がなかったのでパスして一気に旭岳を目指した。
大雪山は森の中をぐねぐねと進む緩やかな山道が延々と続いていて、ロードバイクで走ったら楽しそうに思えた。
旭川空港から約40kmで標高差は1,000m程度なので、ちょっとした丘ぐらいの感覚で登れるだろう。
旭岳ロープウェイはちょうど道民割をやっていて、道民ならオフシーズン価格の2,200円で往復できてラッキーだった。
ロープウェイを待つお客さんは我々二人のほかに、山岳ガイドと高齢者二人の合計5人だけしかいなかった。
「やはりコロナの影響なのだろうか」
と思っていると、下りのロープウェイには登山客が満載されていて驚いてしまった。
自力で登山して降りてくる人や、裏側の黒岳ロープウェイから登って大雪山系を縦走してくる人が多いそうだ。
ロープウェイを降りて、とりあえず初心者向けの1.7km、1時間コースを歩いてみることに。
この日は天気に恵まれて、山の上もポカポカ陽気で暑いくらいだった。
念の為持ってきたダウンジャケットは邪魔だったけれど、サイクリング用のグローブ(指あり)をつけてきたのは割と正解だった。
気温は高いのにまだ雪が大量に残っていた。
夜は氷点下まで冷え込むのかもしれない。
恐山もそうだけど、森林限界線を越えると「あの世」感が出てくる。
しばらく歩いて火口付近に到着。
蒸気がすごい勢いで吹き出してものすごい迫力。
ゴーゴーと轟音を出しており、それがまた複雑に響き渡っているので耳がおかしくなりそうだ。
折り返し地点の姿見の池に到着。
姿見の名は旭岳が池面に映るところから来ていると思うのだけど、あいにく山頂には雲がかかってよく見えない。
だけどしばらく待っているとどんどん雲が消えていき、見事な逆さ旭岳を見ることができた。
このあとロープウェイに向かって戻り始める頃にはまた雲がもくもくと湧いて見えなくなってしまったので、本当に偶然の一瞬に立ち会えたのだと思う。
まさにジャストタイミングで訪れることができた偶然に感謝したい。