札幌ゴールデンカムイ聖地巡礼ツアー

今年の夏はゴールデンカムイ完結記念として、札幌にある開拓の村に行くことにした。
www.kaitaku.or.jp
余談だけどマンガのラストで函館の五稜郭公園に来たので、当然例の金塊が隠されている井戸にも行ってきているのだった。

多分ここかな?
たくさんの人がここで写真を撮っているからそうに違いないであろう。

閑話休題
函館から札幌まで、行きは時間を金で買うべく高速道路を使ってぶっ飛ばした。
高速料金もさることながら燃費もすさまじく悪く、朝にガソリンを入れてきたのに片道でほとんど使い切ってしまったのには驚き。
帰りはゆったり下道を通ってきたら5分の2くらいしか消費しないし、ターボ付きの軽自動車は高速で巡航こそできるけれども効率は悪かった。


開拓の村に行くのは小学生のころ以来。
当然まったく記憶に残っておらず、これから取り壊される100年記念塔の足元に行ったことだけかろうじて覚えている程度だった。
なので実際まず入場してみてその敷地の広大さにびっくりした。

行く前は「開場と同時に入るから、午前中には見終えてラーメン食べて札幌駅前に戻れるな」と思っていたけれどその見通しは完全に甘かった。
とりあえず、札幌に来たついでに寄ろうと思っていたアップルストアの予約をキャンセルして腰を落ち着けて見学することにした。


まず驚かされるのが、まさにゴールデンカムイに登場する建物そのものが立ち並んでいるところ。

小樽編の理髪店そのものだーっ(感動

すべて実物をここまで移設したというから明治時代の佇まいそのものだし、それを作品内に取り入れれば当然のように明治の空気を再現できるわけだ。

内部にはボランティアの方が常駐していることもあり、詳細な説明を聞くことができて勉強になる。
特に興味深かったのは養蚕で、まさか寒い北海道でも蚕を育てていたとは思いもよらなかった。

もちろん一時期だけで廃れたらしいけど、失敗してもなんでもガンガンやってやるぜ感があって開拓地のころの北海道のパワーはやばい。
官営の駅馬車が全道各地に何十カ所も設置されたり、鉄道が普及してあっという間に廃止されたり、スピード感がある。

特に良かったのがニシン御殿で、山形の農家の次男坊が船一艘で小樽まで渡ってきて、それで御殿を作るまでに出世するというからまさにドリームズカムトゥルー。

アメリカの西部開拓時代とイメージが被るところが、ゴールデンカムイにはうまく表現されていると再確認した。

全然関係ない話だけど、もし20年前だったらゴールデンカムイTRPGとか出てそうだよなあ。
GURPSサプリメントとかで出版されてそう。
今でもクトゥルフTRPGのシステムを使えば全然いけるのか……?

それはそれとして。
小雨降りしきる日で屋外を見回るには不向きだったけどそれでもほぼ端から端まで見学して、疲れ切ったので村の中の食堂へ。


開拓地っぽいメニューをそろえているのが評判なのに、半分くらいは提供中止になっているのが惜しい。

かろうじて存在していた「やん衆定食」を注文。

煮た昆布と鮭の缶詰がぶっかけられたご飯がおいしかった(けど、当時のヤン衆が食べていたとは思えないが)。

あと、開拓地といえばいももち。
これはこれでポケモンアルセウスを思い出してちょっと面白かった。

そのあとは併設する北海道博物館に移動して、昆虫展を見学。
www.hm.pref.hokkaido.lg.jp

収集家たちのコレクションを「わっ」と集めてあるので熱量がやばい。

生態とか習性とか特徴とか分類とかをすっ飛ばして、虫、すごい、虫、大好き、虫、集めたい、そんな情熱と欲望むき出しの展示でとても良かった。
特に藤岡コレクションは、一見雑多なようでいてこの並び方に独自の美学が感じられてよかった。

青山コレクションの蝶も大変よかった。



蝶は綺麗だけどなんとなく女性用下着のようにも見えてしまう(因果が逆か?)

ここから札幌駅前方面に移動して、クロスホテルにチェックイン。
www.crosshotel.com

建物も新しくおしゃれで大変良いホテルだった。

だけどウェルカムドリンクの水の封が開けられていて、中から茶色の液体が出てきたのでビビった。
前の客がお茶を詰めて忘れて帰ったっぽいんだけど、毒でも入っていたらどうするつもりなんだ。

夕飯は鶴賀のディナービュッフェへ。
www.tsuruga-buffet.com

半年前に支笏湖に行った時から鶴賀にあこがれていて、泊まるのはアレでもビュッフェだけでも雰囲気を、というわけ。
予約制で客の入れ替えがないので時間を気にせずゆったり食事を楽しめるのが良い。
メニューのラインナップも期待通りだし、これでひとり税込4,800円で楽しめるのならしゃぶしゃぶとか焼き肉の食べ放題に比べてかなりコスパがいい。

(注入肉のステーキがイマイチなのは予想通りで、ローストビーフを食べるのが無難)

個人的に気に入ったのが、アルコールで稼ごうとしていないところ。
飲み放題は一人1,500円と激安で、ワインのみなら1,000円とただみたいな値段なんだけど二人とも飲み放題にしなければならないので悩んだ。
だけどビールもハイボールも一般的な食べ放題店と比べて価格が良心的なうえ、北海道の地酒飲み比べセットが300円という破格プライスだったため2回も注文してしまった。


ここはめちゃくちゃオススメだね。

二日目

翌日の朝はクロスホテルの朝食だったんだけど、こちらも良質(豪華ではないけれど素敵)なラインナップで、昨日の晩ご飯からシームレスに続いている感じさえした。

朝からデザート3種類選べちゃうというのも嬉しい。

例のウェルカムドリンク開封事件さえなければいいホテルだったんだけどなあ。


2日目は早めに出発して、定山渓にあるアイヌ交流センターへ。
www.city.sapporo.jp

屋外にはチセの展示があったりして面白い。

ARスタンプの杉本との相性もバッチリ。

だけど、入館料を払って入る展示スペースは正直しょぼかった。
昔のアイヌの人が作ったものを収蔵するのではなく、今の技術で再現したものを置いているのであんまりありがたみがなかったり、レプリカだからつくりがちゃちかったりした。


その後は洞爺湖ウィンザーホテル洞爺へ。
www.windsor-hotels.co.jp

泊まるわけではなく、お目当てはロビーラウンジのカフェゼット。

前にも一度ここに寄ったことがあるんだけど、ケーキとマカロンがおいしかったので再訪。

昨日の鶴雅に続けて立ち寄りだけでリーズナブルにブルジョア気分を味わえてよかった。

昨日とは打って変わっての晴天で、この景色だけで元を取った感じがある。

帰りは長万部の水柱も見ることができた。


これ絶対カイジューが出てくる前触れでしょ。

もうすぐ防音壁に囲まれてしまうというし、ギリギリで見ることができてよかった。

帰りは水嶋に寄ろうと思っていたんだけど、まさかの臨時休業でやむなく定番のケルンへ。

ご飯の代わりにハーフドリアを頼んで完食できるうちはまだまだ若い!