奥尻島一周の旅その3 ~奥尻島にはなにもない~
地震館に入っている間に大雨が降って、その後は晴れ間が見えるようになりました。
天気がいいと原付で走る楽しさは段違い。もっと暖かい時期にすればよかったなあ。
奥尻空港
天気が良くなってテンションが上ってきたので、旅館に荷物をおいてから用もないのにちょっと足を伸ばして奥尻空港まで行ってみました。
ところが売店は休業中だというし、飛行機の発着があるお昼を過ぎてしまった後では開店しているかどうかも定かでなく、ちょっと廃墟感さえ漂っているのでそそくさと立ち去りました。
ニコット奥尻店
旅館には売店などはなさそうだったので、夜食を買うため近くのお店を検索すると、「スーパーあおなえ」がヒット。しかしGoogleマップが指し示す地点にはスーパーなどなく、あるのは民宿兼精肉店だけ(ちょっとホラー)。スーパーが潰れて精肉店だけ残ったのかな。奥尻島は田舎なだけあって地図が古く、時々このようなことが起こります。最初に入った「おくしり食堂」はマップはおろか食べログにも乗っていなかったし。
そんなわけでホーマックの小規模自治体用店舗であるニコットに寄ってみました。
私たちが暮らしている日本は、「人口減少」「超高齢化問題」「オーバーストア」「業態の垣根を越えた競合状態」「業種店の衰退による買い物難民の増加」といった状況の中で、私たち「ホーマックニコット」は買い物に困っている地域に積極的に出店しています。
という挨拶が強い。離島なのに値段は本道とほとんど変わらないんじゃないのは福祉。
ホームセンターと言っても生鮮食品も取り扱っているから奥尻独自の食材も手に入るのかな、とわずかに期待していたのですが、あるのはどこにでもありそうな品物ばかり。海鮮系もほとんどが函館で加工されたものなので唸りました。確かに奥尻島には加工施設がないから、魚を採っても函館に送ってしまって加工品を買うだけなんだろうなあ。6次産業化できないとこのご時世厳しそうだ。
岡本旅館
そんなこんなでいろいろと寄り道をしてから本日の宿泊先である岡本旅館に戻ってきました。
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旅館と言っても大きめの民宿ぐらいですが、施設はそこそこ新しく客室には冷暖房完備で必要十分です。
お風呂は男女別に分かれており、家庭用の大きめの風呂がそれぞれにあるんだと思われます。「いつでも入れますよ」とは言われましたが、当然温泉や大浴場ではないので誰かが入っていたら使えないため、夕飯前に速攻でお風呂に入りました。半日バイクに乗ってヒエヒエになった体に熱が入って生き返ります。
夕食
プランは「うに・あわび付き」ということでちょっとだけ期待していましたが、事前に調べてみるとGWはウニのシーズンにはだいぶ早くて5月から解禁で7月がピークとのこと。ちょっと不安もありましたが、無事に小鉢に盛られた生うにがやってきました。
奥尻島ではムラサキウニのほうが主流らしいんですが、生うにはエゾバフンウニで、鍋物にムラサキウニの煮ウニが乗っていました。
残念だったのがアワビで、酢っぱい水の中に何切れか転がっている程度でした。熊石のあわび山荘だと刺し身と鍋と焼き物が揃っていたなあ。
料理は基本的に酢の物系がやたらに多く、冷たい&酸っぱい&食べ飽きるの三重苦で苦しかったです。鍋物の固形燃料は早々に燃え尽きて冷めだすし、焼き物も揚げたカレイのあんかけも冷え切っていて辛い。タコの唐揚げとツブの煮たのは美味しかったけど、熱々のを食べたかった。いくら払ったら熱々のを食べさせてくれるのか聞きたくなるレベルで辛い。
旅館や民宿でも最近泊まったところだと興志内村の潮香荘(刺し身が山程出てきて超美味い。2017秘湯めぐりin後志 ~潮香荘~ - 鵜の目鷹の目)とか、佐井村の民宿みやの(大間まぐろが食べきれないぐらい出てきて一泊8、000円。下北半島一周の旅 ~佐井村の民宿に泊まる~ - 鵜の目鷹の目))みたいに、設備はホテルに負けても安かろう美味かろう的なところが多かったので久しぶりに「やられた!」と思いました。かんぽの宿小樽なみの衝撃だったなあ(
かんぽの宿 小樽 - 鵜の目鷹の目)。
奥尻島の名物といえばワインですが、これがボトルのみ提供だったので手が出ず。まあ、酢の物にワインは致命的に合わないだろうけど、もうちょっと融通聞かせられないものかな。まあ、離島で他に選択肢がないというのは圧倒的だよね。観光客なんて、一億人が一回ずつ島を訪れたらええんや。