球体のパレットを見てきた
球体のパレットとは展覧会の名称。
地球をパレットに見立てたということで、現代美術を集めたものだった。
てっきり自分はこういう、球体を使ったアート作品が並んでいるものと思って見に行ったのだけど、ちょっと当てが外れたようだ。
現代アートはよく分からないのであまり見ないのだけど、それでもそんな自分でも知っているようなビッグネームの作品が並んでいてちょっと凄かった。
日本だと村上隆や奈良美智、海外だとアンディーウォーホルなどなど。結構お得感が高い。
ちょっと良かったのが水玉模様でおなじみの草間彌生。
単なるまん丸ではなくて、赤いラインを筆で丁寧に書くことで残された白色が水玉模様を生んでいるので、微妙に円が歪んでいて赤いラインを目で追っていくと楕円だったり瓢箪型に繋がっていて、そこはかとない不安感を覚える。
オノ・ヨーコの作品もあった。
将棋脳だとこのチェス盤の、何が問題なのかにわかには分かりかねる。
高級ブランドの紙袋を使って木を作っているのも、いかにも現代美術っぽくて良かった。
ただまあ現代美術って、単なる絵の上手さというよりは発想やアイデアみたいなもの、作品のバッググラウンドにある思想によって作品の良し悪しが変わってくるところが、なんとなく不純で近寄りにくいところがあるなあ、と思っている。
まさにボードゲームのモダンアートのようで、作品だけ見てその価値が高いのか低いのか全く分からない。
モダンアート (Modern Art) 日本語版 ボードゲーム
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それでも、いわゆるよく価値がわからない現代美術の代表ともいえる、白いキャンバスに絵の具を塗ったくったような絵を見ていると、家の壁に飾るんだったら中世の肖像画なんかよりも、こーゆー物の方が似合っているんじゃないか、とは思った。
中世で城に飾るんだったら馬とか先祖の肖像画でいいんだけど、今の家でそういうのが飾ってあったらギョッとしてしまう。
逆にキャンベルのスープ缶のポスターだったら、割と普通に飾っておけるんじゃないかな、と。
そういう意味では、絵画も家具の一種であって、だから中世の絵と現代美術は大きく違うのかもなあ、と思った。
最終日に行ったんだけど、自分たちが入場してしばらくしてから来場者が5,000人を達成したとアナウンスがあった。2ヶ月で5,000人というのは多いんだろうか少ないんだろうか。
ミュシャ展に続いて函館美術館に行ってみたけど、次回の特別展は金子鴎亭なのでまたしばらく足が遠のくかな。