本の虫

長い入院生活に対抗するために図書館へ。一人10冊の枠をいっぱいまで借りてみた。妻の分の枠まで使って実質15冊借りたのは内緒。1日に1冊ペースで読もうというのは多すぎだろうか。読書中毒者時代ならまだしも、今の自分であればもてあます量かもしれない。でも日常生活が無くて寝てるばっかりなんだからその当時よりもむしろ読める量のキャパシティは多かろう。
 
新しくなった函館中央図書館に初めて行ったんだけど、予想以上に蔵書が少なく感じた。全部で37万冊とのことだけど、端から端まで読むんじゃないわけじゃないので実感としては少ない。確かに古い図書館のときよりは大幅に増えただろうけど、札幌中央図書館の146万冊には遠く及ばないし、敷地内には結構無駄なスペース多いじゃないですか。吹き抜けとか。中庭とか。もう少し置けるようにならんもんかな。駐車場もすごく狭いです。
ラインナップはまあ悪くないと思うんだけど、マンガコーナーがあるのはひどい。子どもがずら〜っと立ち読みしていたのを見たけれど、マンガ喫茶じゃないんだからそういう分野はちゃんとすみわけした方がいいと思うんですが。以前図書館の蔵書に対する著作権のことが問題になったことがあったけど、少なくとも絶版になっているとか、一般の書店で手に入りにくいもの・資料的価値が大きいものに限定しないと、著作権者が文句を言いたくなる気持ちも分かる。
それは一般の図書にもおんなじことが言えて、結構新しい、メジャーな作品が多く入荷されているように思えたんだけど、ベストセラーの本があって、それを「もうすぐ図書館に入るから買わなくていいや」って思わせたら図書館のあり方としておかしいんじゃないかと感じた。そういう本が多く目に付いたことも蔵書が少なく感じた原因の一つかもしれない。
 
図書館の利用者を増やすことも大事かもしれないけど、それを商売にしている人の利益を失わせてまでやることじゃないし、ちょっとやることが安っぽいんじゃないかと感じました。ベストセラーが出たらただ単純にその本を入荷するんじゃなくて、その作家のほかの作品を入れてみるとか。寄贈された文庫本やらマンガやらがいっぱいになったなら、それをそのまま図書館で閲覧させるんじゃなくて、例えば函館駅の2階などにスペースを作って通勤通学の人が気軽に本と接することができるように工夫したりとか、いろいろやり方はあると思う。
出来たばかりなので試行錯誤もこれからだと思うけど、一愛読家としてなんかちょっと図書館のあり方に疑問を持った一日でした。