2006 青函トンネル最深部探検ツアー 〜後編〜

昨日の続き。先進導坑をひたすら進みます。
階段を下って足が震えるほどになっていたのですが、不思議と前に進んでいる時のほうが楽です。明りはほとんどなく、常に懐中電灯で足元を照らしていないと歩きにくかったです。いたるところに水がたまっていて、ほとんど人が来ないところなのだと実感。途中で長靴にはきかえてじゃぼじゃぼと進みます。
深さ30cmくらいの大きな水たまりを越えた後で長靴を脱いでいいよと指示があるのですが、そのあともトンネルの天井から水が滴っていたりしていて通路は相変わらずの悪路続き。運動靴がぐっしょりと湿ってしまって大変でした。次にここに入る時にはずっと長靴で通そうと思います。いや、そうそうあるわけじゃないですけど。

急にガスがかかって視界が悪くなることも。地下の天気も変わりやすいとは。
 
 
先進導坑の8.5キロが終了し、小休憩の後は作業坑を進みます。こちらは普段からトンネルウォークなどで使われているメジャーな通路なだけあって、通路もきれいだし何と言っても明るい! 照度が違うだけでこれほど歩きやすいものだとは気づきませんでした。おかげ疲れきっていたにもかかわらず、かなり楽に歩くことができました。

途中で拾ったトンネル鍾乳石。セメントの成分が固まったのか、こういった白い鍾乳石が天井からたくさんぶら下がっていました。見た目はホワイトチョコの小枝みたいで、指で触るとぽろぽろとくずれます。
 

線路も覗かせてもらいました。一部は電線や線路も新幹線に対応したものになっているとか。写真が暗いのはコンパクトカメラの限界です。一眼レフデジカメがあれば。
 

作業坑の8.9キロが終了した後は、ドラえもん海底ワールドの見学です。事前に聞かされていなかったのでうれしい驚き。しかもこのツアーの客だけの貸切です(ま、こんな汗まみれの集団が来たら迷惑だろうけどwww)。ここも8月27日を最後に閉鎖になるとのこと。初めて来た興奮で、汗まみれでくたくたなことも忘れてはしゃぎました。
 

はしゃぎすぎて忘れていたのがのぼりの階段。今度は1,184段を登って地表を目指します。苦行としか言いようがありません。途中でケーブルカーに追い越されました。登りきれない人はこれに乗って地表に戻るとのこと。むしろ弱音を吐いておくんだったかも。その代わり動画を撮ってきたのであとでアップします。
 
階段を登り切り、吉岡斜坑口に出てこのツアーは終了。近くの吉岡温泉ゆとらぎ館で一休みしてからバスで函館に戻りました。本当はヘルメットも長靴も持ち帰りOKだったのですが、あまりに疲れていたので置いて帰りました。ちょっともったいなかったかな? 
 
貴重な体験だったと思いますが、なにを好んでここまで汗と泥でどろどろになりたいのかと思うとよっぽど酔狂じゃないとやってられない体験だとも思いました。
全般的に手作り感あふれていて好感が持てました。参加費は高めでしたが、支給された装備は全部おみやげになると思えば妥当です(おいて帰ったけど)。一緒に歩くJRの職員さんたちも好きでやっている感が強くて、このイベントで儲けようというより、見せてあげたいから実費を負担してね、という雰囲気が感じられました。
とはいえ、少なくともここ5年間で一番疲れた日だったことは紛れもない事実(笑) 新幹線開業後にまた入れるよ、と言われて参加したい気持ちになるかどうかはちょっと微妙です。竜飛海底駅は今後も見学できる&階段を使わなくてもよい(←これ重要!!)ということなので、来年あたり見に行くのも悪くなさそうです。
 

動画アップしました。

暗くてみにくいですけど。

 

青函トンネル豆知識 〜その1〜

トンネルを出た時の万歩計は29,896歩を表示していました。約30,000歩。ただしこれは妻のもので、自分のは多分作業坑の途中で落としてしまいました(泣) どなたか発見した方がいらっしゃったら(←いねーよ)ご一報を。
 

青函トンネル豆知識 〜その2〜

もっと詳しく知りたい方はこちら
http://www.dokokyo.or.jp/ce/ce0403/aruku_01.html
僕らが通った先進導坑が青函トンネルの命綱だったそうで、感動もひとしおです。