2017台湾旅行 ~その5~ 九份で千と千尋の神隠し気分を味わってきた
夕方から混んでくると言われている九分は、お昼の時点で「夜市か!」とツッコミを入れたくなるぐらい人で溢れていました。
そういえば京都に行った時、清水寺に向かうタクシーの運転手さんから「この時期はオフシーズンでお客さんが少ないでありんす」的なことを言われて油断していたら人の山で「オフシーズンでこれならオンシーズンはどうなってるんだ!」と叫んだ記憶があります。人気の観光地はヤバい。
それでも昨日の寧夏夜市よりは歩きやすいし、食べ物屋さんは座って食べられるし、お土産屋さんがたくさんあって見飽きることがありません。でも基本的に観光地価格なので、お茶とかパイナップルケーキとか普通に市内で買えるものはここで買わないほうがいいかな。
九份名物の肉圓を食べてみた
一通り見て回った後で、九分名物の肉圓(バーワン)を食べてみることにしました。
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九分といえば「千と千尋の神隠し」のモデルになったとかならないとか言われている場所で、その論拠の一つに冒頭で千尋のお父さんが食べていた謎のブルブルする食べ物があります。
この正体は九份名物の”肉圓”とのこと。そうと決まれば食べないわけには行きませんな!
片栗粉の記事に肉餡を包んで蒸しているので、内部が透き通って見えるのがリアルなスライムっぽくて奇妙な感じ。でも味的にはいわゆる台湾味なので普通に美味しいです。この店ではお客に出す前に肉圓の上のところをキッチンバサミでジャキジャキと切って食べやすくしてくれるのですが、底のところは分厚くて噛み切れないので諦めましたw
スマッシュヒットだったのは魚丸で、丸めたつみれが5種類入ったスープが美味しかったです。台湾料理には当たりハズレがあるけれど、これは完全に当たりでした。うまいうまい。これで105元だから400円ぐらい。とにかく値段が安くて珍しいものが食べられるのが嬉しい。
お土産屋さんを見回っているうちに歩き疲れたら、甘みで体力回復。
台湾名物の檸檬愛玉は、天然のゼリー飲料。愛玉という果実は水の中で揉むだけで勝手に固まってしまうという謎の性質を持っていて、プルプルでほんのり甘く、檸檬の味がサッパリとしていて疲れた体にぴったりです。
こうなってくると俄然元気が出て、気になる食べ物をガンガン食べてやろうという気分になります。
こちらは阿珠雪在焼という、蜜で固めたピーナッツの塊を削ってバニラアイスと一緒にクレープ生地で包んだスイーツ。甘くて冷たくて美味しい!
面白いのが支払いシステムで、人気店らしく鬼のように長い行列が出来ているのにどんどん進んでいくんですね。その秘訣は支払いにあって、山積みになった巻き立ての阿珠雪在焼を指差して「来一个(らいいーが/ひとつくれ)」というと、40元だというので50元玉を見せると、「ここにそれを入れてお釣りを持っていくのだ」的なことを言うのです。見ると確かに小銭が山と積まれた金属のボールがあって、客が勝手にお釣りを持っていくシステムのようでした。なんという、性善説に裏付けられた国民性なんだろう。有人の無人販売所かここは。
湯婆婆の湯屋? 阿妹茶酒館でティータイム
それにしてもだいぶ歩き疲れたので、茶館で一休みすることにしました。向かったのは千と千尋の神隠しの、湯婆婆の茶館のモデルになったと自称している阿妹茶酒館です。
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超が着くほどの人気店ですが入れないほどではありません。が、さすがに混んでいたのでテラス席には座ることができませんでした。だけどまあ、店の中に入ってしまうと店の外観は見えませんので、特にこだわりはありません。
店に入ると300元で温かいのと冷たいのどっちにするかを聞かれます。気温は高いけど曇り模様だしテラスは風通しが良いので、無難に温かい方を選びました。茶葉は阿里山烏龍茶になります。
最初の一杯は入れ方を説明してくれます。急須にお茶っ葉を入れたらまずはお湯をなみなみと注いですぐに捨てて、その際のお湯で茶器を温める。それからまたお湯を入れて20秒。それをポットに勢い良く注いで1回め。2回目以降は5秒ずつ秒数を増やして3、4回は飲めるとのこと。
お茶っ葉が3回分ぐらいあるので、結構な量を飲めます。オープンテラスで風を感じながら優に1時間以上はまったりすごしたので、ひとり1、200円という値段もそれほど悪くないですね。
お茶菓子はこんな感じで、ほんのオマケという感じ。あえて頼むとメニューが出てくるらしいけど、雰囲気と座って休むことが主目的だったので気にしないことにしました。
曇り模様で雨もぱらついていましたが、基隆港を見下ろす風景はなかなかのもの。そうそう、阿妹茶楼の真下が有名な賢崎路です。
さて、これが夜になったらどんな光景になるのかな。