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三連休なのでビスマスの結晶を作ってみた

休みの日には休みの日じゃないとできないことをしたい。そんなわけでずっと作ってみたかった、ビスマスの結晶作りにチャレンジしてみた。

portal.nifty.com

作り方はおもしろ実験でお馴染みのポータルZを参考にしたのだけど、手順や揃える道具は分かっても、それ以上の紙面で伝わりにくい部分が重要だと分かった体験だった。

カセットコンロは非推奨

ビスマスチップ(純度:99.99%)1kg

ビスマスチップ(純度:99.99%)1kg

用意されたビスマスは800g。数字だけ見ると多そうに思えるけれど、密度が高いので実際問題かなり少なかった。多めに5kgぐらい買っておいたほうが安心かもしれない。

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とりあえず半分の400gで試してみる。

自宅でやって床を焦がしたら大変なので、実家の納屋にイワタニのカセットコンロを持って行った。本当はカセットコンロだと、ボンベが爆発する危険性があるのでオススメはされないらしい。なるべく安全に行うために、

  1. 網を使う(鉄板だとガスボンベの上まで熱が回って危険)
  2. 火力は中火まで(中火でも十分溶ける)
  3. ボンベ側をビスマスの通り道にしない

の3つに注意して作業を行った。

結構簡単に溶ける

ビスマスの融点は271.5℃。かなり高温だと思ったら、結構普通に溶けていく。さらに上からガスバーナーで炙ってみたり。

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そうこうしていると完全に液体になるので、ここからさらに1分くらい加熱して温度を上げて、そこから火を止めて冷やしていく。

7割ぐらい固まったら、固まっていない液体を捨てて完成というのだけど中が見えないのでよく分からない。

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とりあえず10分待っていたら表面がシワシワになって盛り上がってきたので、「いまだ!」と液体のビスマスを開いている容器に捨てて、残ったのがこちら。

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うーん、失敗したっぽい。表面の酸化した膜を取らないで液体のビスマスを流したせいで、結晶に灰色の酸化膜が貼り付いて汚くなってしまった。さらに期待したようなピラミッドのような美しい模様も生まれなかった。10分だと固まりすぎたのが原因だろうか。

残った400gで再チャレンジ。今度は冷却時間を5分にしてみる。

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今度はわりと上手くできた。外側を叩くとポロポロと結晶の塊が落ちてきて、

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こんな感じでちょっと小さいけれど綺麗な結晶が取れた。

続いて先ほどの失敗作と、空いた容器に捨てた液体のビスマスとを合わせて三度目の挑戦。こんな風に、一度失敗したものでも溶かせば再チャレンジできる。その代わりに徐々に(酸化したりして)純度が下がっていくため、何度でも、というわけにはいかないのが難しい。

今度は少し大きめのを取りたかったので、冷却時間を長めに7分とってみた。

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なかなかいい感じだけど、結晶だけど取り出せそうになかったのでそのまま家に持って帰った。

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これはこれで悪くないかな。覗き込むと、地下から発掘された超古代都市の遺跡を見ているような気分になれる。

最後に2回めのチャレンジの時に余った部分を再度溶かして、今度はもっと長くして9分待ってみた。

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これは固まりすぎて失敗。いくつか剥ぎとってみたけれどうまくできていない。結晶が成長するためには冷却時間が必要だけど、あまり冷えすぎると結晶じゃなく単に冷えて固まったビスマスが付着してぬるっとした表面になってしまうのかもしれない。

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ちなみにこちらが市販のもの。

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おなじくステンレスのカップにあけただけのものなのに、エッジの効き具合がぜんぜん違う。素人の作品とは雲泥の差だ。

ただ鉱物を溶かして固めるだけだというのに、実際やってみるとかなり難しかった。これは何度も経験して場数を踏んで、例えばビスマスが固まり始める温度とか、表面に固まった皮膜を取り出す頻度だとか、そういったものを体得していかなければ難しいのかもしれない。

そして最大の差がカップに接している面。自分で作ったものはまるで月面のクレーターのようにボツボツとしていて、そして分厚い。

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これはこれで綺麗だけど、何が本職とは違うんだろう。100円ショップで買ったから材質が悪いのかな。ステンレススチールと書いてあったけど、スズやら亜鉛やらが混ざっているとか。

次回に向けて

色々試してみた結果、やっぱり800gでは全然足りないことが分かった。大きい結晶を作りたいのならもっと並々注いで冷えて固まるまでの時間を遅くして、結晶が自由に成長できるスペースを増やしてやらなければならないだろう。カップに並々注いで試してみるには、最低でも2kg、できれば5kgぐらいあったほうがいいかもしれない。

そこまでやるなら本職から買えばいいんだけどw

やってみることに意義があるのだからしょうがない。雪が降るまえに再チャレンジしてみたい。