実は最近山岡家のラーメンにはまっていまして
山岡家といえば店舗周辺の豚臭さが有名だけど、それが逆に癖になるというか。
個人的にはその濃厚なトンコツスープよりも特製の極太麺が好きすぎて、固めでお願いしてわっしわっしと噛みしめていく瞬間に幸せを感じてしまうのだった。塊肉といい極太麺といい、噛みごたえのあるものを噛むというのがマイブーム。
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そんな折にこんな記事を読みまして。
セブンイレブンの冷凍つけ麺で家二郎を作ってしまおうという試み! これは自分も真似してみるしかない!
まずは角煮を作る
スーパーで豚バラ肉を買ってきて、適当な大きさに切って油で炒めていくのがガッテン流。
大さじ一杯のサラダ油で炒めたところ、出るわ出るわ、肉がひたひたになるぐらいまで肉から油が出てくる。豚バラ肉の油抜きをするために、いきなり水で煮るのではなく、油で炒めて溶かしていくという方法は目からガッテン。言われてみればたしかに、水に油は溶けないからなあ。
表面が軽く揚がってきたらキッチンペーパーにあげて油を拭き取り、しょうがを入れた水で3時間ほど煮込んで臭みを抜いているあいだに昼寝。
角煮のつけ汁を作る
煮込んでいる最中に隣のコンロでつけ汁を作っておき、今回はラーメンの具にするから酒とみりんと水50ccずつ鍋に入れて煮切り、火を止めて出汁パックと昆布を入れて冷ましておく。純粋に角煮として食べるのなら、色づくぐらいに少量、醤油を足せば良さそう(今度試す)
煮汁は使う? 捨てる?
3時間煮込んだ後の煮汁は黄金の乳白色へと色を変えていた。臭みをとったあとのものとはいえ、これほど美しく乳化したものを捨てていいものなのか? と迷う。
これをスープに使えば濃厚なトンコツラーメンになりそうなものだけど、今回は角煮のつけ汁をスープに使う予定だったので捨ててしまったけれど、ちょっともったいなかったかな*1。
低温調理する
牛バラ肉にチャレンジした際は55℃で熟成させたせいで筋が残って固いままになってしまった。
コラーゲンが変性するには56℃以上が必要とのことで、さらに効率よくゼラチンにしていくには70℃前後がベストらしいが、65℃からアクチンが変性してしまうのでそこまでは上げられない。
そこで今回は56℃以上65℃未満ということで、63℃12時間にチャレンジしてみた。さてどうなるか。
12時間後
3時間下茹でした後の豚肉は、箸でつまむとホロホロに崩れそうに見えて、食べてみると固い肉が繊維に分断されてバラバラになるだけのつまらない存在だった。
それを63℃で12時間低温調理してみると、目論見どおりにコラーゲンがゼラチン化して、トロトロの角煮へと生まれ変わった! 大成功だ\(^o^)/
とんこつラーメンを食べる
セブンイレブンのつけ麺のタレに角煮の汁を加え、さらに水を100ccと創味シャンタンを適量加えてスープを作り、その間に麺をレンチン。麺はザルにあげて水で軽くゆすいでぬめりを取り、最後にスープに投入して暖めるのが好み。
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創味シャンタンはなんでも手軽に中華風になるので楽だけど、なんでも創味シャンタン味になるのを防止するために裏面記載の調理例の半分ぐらいの使用量に留めておくのが吉だ。
さあ完成。麺はこの太さが通常で、伸びているわけではない。
これは旨すぎる……。癖になりそう。
角煮は完膚なきまでにトロトロだし、脂身が全然脂っこくなく、だけど口に入れると液体のように溶けてなくなるぐらいの柔らかさ。低温調理凄い……。
つけダレを加えたおかげでスープには豚肉のコクとダシの味がしっかりと効いていて、ちょいとした店レベル。
ただ、山岡家に比べると豚の旨味の濃厚さが感じられないのも事実。やっぱり下茹での煮汁を残しておいて、スープを豚臭くしていった方がとんこつラーメンっぽいかもしれない。豚肉を炒めた時に出てきた油も残しておいて、モヤシを炒めて乗っけたらかなり強そう。
低温調理のコツ
というわけでここまでの研究結果として、筋が少ないロース部分は55℃熟成が向いていて、バラなどの筋が多い部位はもっと高い温度、63℃でコラーゲンを溶かしていくことが有効だということが分かった。逆にロース肉を63℃だと、アクチンが変性しなくても肉から水が抜けてパサついてしまうのでダメなのだとか。
角煮はスロークッカーが最強なんじゃないかと思い始めていたので、結果が出て何より。いやまあスロークッカー買ってもいいんだけど(安いし)置く場所がもう台所にないんですよね……。断捨離しないと。
肉の性質でここまで結果が変わってくるとは、真空調理は奥が深い。また違う肉で実験を繰り返してみよう。
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*1:当然のように後悔する結果に