球体の蛇


ようやく読了。
もっと早く読み終わっても良かったんだけど、作者の成長ぶりに何かイライラするものを感じて途中休憩をはさんでました。
ここ最近好きになって集中的に読んでいるんだけど、リアルタイムでうまくなっていくのを見ていると焦燥感みたいなのを感じるんですよ。何か書いてるわけでもないのに。だけどなんというか、少ない(けど自信がある)手玉を上手に使って物語を仕上げている感じが親近感を覚えてやめられない。なんですかね、この気持ち。もしかして、恋?
 
何が真実で、何が嘘で、何を語ることが正解だったのか。白と黒では割り切れない叙情感が後を引きます。『ラットマン』や『龍神の雨』で見せた堂々巡りのトリックがいよいよ名人芸の域に達していて読み応え充分。個人的なオススメは『鬼の跫音』ですが、代表作となるのはこっちの方だと感じました。
 
はてな年間100冊読書クラブ 245/229)
 
あと半月か・・・。週末は読書合宿にでもでかけようかな。