ウインズ札幌「渡辺二冠による公開十面指しイベント」(競馬編)

秋の天皇賞に合わせてウインズ札幌で、競馬ファンでお馴染みの渡辺明二冠を呼んでトークショー&指導対局のイベントを行うとのことで、ダメ元で応募してみました。

http://jra.jp/news/201410/101002.html

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ウインズ札幌では、11月2日(日)【天皇賞(秋)(GI)当日】に、将棋の渡辺明二冠(棋王・王将)をお迎えし、『渡辺二冠による公開十面指しイベント』を開催いたします。渡辺二冠と対局してみたい方、この機会にぜひご応募ください。

抽選で10名だし、札幌を中心に北海道中の将棋ファンから応募が集まってくるだろうから無理っぽいかな~と思っていたんですが、見事当選しました\(^o^)/

泥縄式に勉強する

当選メールが来たのが本番の1週間前だったので、あわててJRとホテルの予約を取りましたが、それよりももっと準備が必要なことがあります。それは当然、
将棋の勉強
です。

いままで指導対局の機会があっても、その場のノリで、というか駒落ち定跡を使わずに普段通りに指していたんですが、渡辺二冠が相手となるときちんと勉強していかないと失礼だなあと思い、昔買ってそのままにしておいた本を引っ張り出してきました。

棒銀と中飛車で駒落ちを勝て! (NHK将棋シリーズ )

棒銀と中飛車で駒落ちを勝て! (NHK将棋シリーズ )

棒銀なら馴染み深いし、対駒落ちで覚えた技術を平手でも活かしていこうというコンセプトで書かれているのですごい得な感じがします。駒落ち定跡の「銀多伝」とか「二歩突っ切り」とかって、そのためだけに覚える感じがしてどうも好きになれないんですよね(^_^;)

手合をどうするか

問題は手合いです。最近はもっぱら観る将になってしまってほとんど指さないので、自分の実力がどのくらいなのかサッパリわかりません。

とりあえず、これまで自分が受けてきた指導対局の手合のことを思い出してみました。

塚田泰明九段

http://www.shogi.or.jp/player/ph_kishi/tukada-y.jpg

自分がプロ棋士から指導対局をしてもらったのは、連盟道場で塚田九段に教えていただいたのが初めてでした。その時は将棋ウォーズもモリモリと指していて、道場では初段相手に勝利を収めてイケイケだったので手合は「飛車落ち」でしたが、見事に完封負け。全く何をしていいか分からない状態で、プロとの格の差を感じました。

飯島栄治七段

http://www.shogi.or.jp/player/ph_kishi/iijima.jpg

この前のSSFでのイベントでは、飯島先生に教えていただきました。

前回の反省を元に手合は「二枚落ち」です。この時はガシガシと攻めて、どうにか勝たせてもらいました。

飛車落ちで行こう!

というわけで、「二枚落ち」ならプロが本気を出さない限りだいたいは勝てるんでないかな、という気がしています。Wikipediaによると手合による段級差は以下のようになっているとのこと。

段級差 名称 内容
0 振駒先(平手戦) 振り駒で先手を決める
1 下位者を先手とする
2 香落ち 上手が左側(角行のある側)の香車を落とす
3 角落ち 上手が角行を落とす
4 飛車落ち 上手が飛車を落とす
5 飛香落ち(一丁半) 上手が飛車と左側の香車を落とす
6-7 二枚落ち 上手が飛車と角行を落とす
8-9 四枚落ち 上手が飛車と角行、両方の香車を落とす
10以上 六枚落ち 上手が飛車と角行、両方の香車と桂馬を落とす

将棋の手合割 - Wikipedia

「二枚落ち」の上の「飛香落ち」というのもあるんですが、「そんなの端攻め一発で決まっちゃうじゃん」と思ってしまうので、今回も「飛車落ち」で挑むことに決めました。

イベント当日

はるばるやってきました札幌。まずは渡辺二冠による天皇賞展望トークショーから。公開対局の当選者は、最前列の特等席から観ることができるというオマケつきです。

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おおお! 本物の渡辺二冠だ! 実物はテレビで見るよりも小さくて細いぞ! そしてトークは生で見るほうが切れ味抜群だ\(^o^)/

前日土曜日は帯広でばんえい競馬を見学してきたとのこと。競馬の仕事の合間に競馬を楽しむという姿勢には、棋士と競馬とどっちが本業なのか分からないぐらいの熱量を感じます。

かなりウケていたのが、「今回の天皇賞は難しいから買わないほうがいい(笑)」という発言でした。競馬場のイベントでそんなことを!という感じなんですが、やはり勝負師としては不確定要素が多いところには賭けられない、理論で詰めて納得しないと厚くは張れない、というポリシーが垣間見れて、それはそれで棋士渡辺明にも通じるところがあるなあと思いました。

将棋も競馬もわからないことが嫌いで、分からないと結論が出せない。その反面、分かることなら「これはこうでしょ」と言いながらバリバリと進めていく。明快な思考というのは、自分で分かることと分からないこと、この2つをきっちりと把握することなんだろうと思いました。

天皇賞の結果は?

渡辺二冠の予想は、本命が「15イスラボニータ」、対抗が「5エピファネイア」、穴に「4スピルバーグ」ということでした。

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言われたとおりに4-5-15をワイドで購入し(度胸がない)、「上がりのタイムがいいから展開次第では差せる」と評価していたスピルバーグだけを複勝で(度胸がない)、それぞれ1000円ずつ購入しました。

結果はなんと4-1-15でほとんど正解!

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当たるんだったら100万円ぐらい買っておくんだったぜ…。
渡辺二冠の将棋の腕は信じていても、競馬の方はそれほど信用していなかったのが敗因。プロの予想紙は違うっ!

やはり自分は賭け事には向いていないなあと思いつつ、次回はいよいよ指導対局編です。

果たして渡辺二冠相手にに飛車落ちで勝てるのか!? 乞うご期待。