2013イギリス・イタリア旅行 ~その5~ 2日続けて大英帝国の威信を思い知る

この日は少し早起きしてホテルの食堂に行きました。
無料だと食べ物はパンのみ!というシンプルなもので、ベーコンや卵などのイングリッシュブレックファストは有料です。隣に座った外人さんは無料のパンに、マーガリンとジャムをこれでもかと盛りつけて食べていました。飲み物はコーヒーやジュース、牛乳などがあります。まあこんなものでしょう。
日本人の女性二人組もご飯を食べていて、今日はどこに行こうかと話しあっています。ホームズ博物館でも大英博物館でも女性二人組をよく見かけました。イギリスは女性だけで来ても安心そうな雰囲気がします。このホテルにはそぐわないような気がするけれど(^_^;)
 
ホテルをチェックアウトしてドライヤーを返却し、地下鉄でヴィクトリア駅に向かいます。
ラッセルスクエア駅は入ってすぐのエレベータを使用するので、スーツケースを持っていても大丈夫。階段もあるのですが、ものすごい長いらしくて「緊急時以外使用禁止!」の看板が出ていました。
バッキンガム宮殿を見に行く前にヴィクトリア駅で降りてオイスターカードの返金手続きをして、荷物を預けに行きました。ホームの端っこにある「LEFT BAGGAGE」という看板が出ているところです(忘れ物置き場かと思った)。
「ファイアーアームとかエクスプロージョンとか入ってない?」と確認されてレシートを受け取ります。受け取る時にレシートを見せて、料金を払うという仕組み。荷物一つにつき1、000円くらいだったかな?
 

朝マック

朝ごはんが寂しかったので駅構内のマックで朝マックにしました。
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なんかイギリス風だぞ!と驚いたのですが、よく見るとベーコンエッグマフィンをバラバラにしてそれっぽく並べただけです。なるほどね~。味は普通のマック。
持っていくのはセルフサービスですが、片付けるのは店の人がやるのが欧米風。置きっぱなしにするのは抵抗があるけど、ある程度時間が経つと店員さんが片付けに来ます。
 
続いてツアー会社「みゅう」のオフィスに行き、バッキンガム宮殿のチケットを受け取りました。本当は公式ホームページからでもインターネット経由で予約ができるのですが、この日は土曜日だったためか予約でいっぱい。調べてみると、当日券だと何時間待ちになるか分からないとのことで、仕方なくツアー会社を利用しました。土日に行く場合はかなり早く予約しておく必要がありそうです。
 

バッキンガム宮殿

Home
ヴィクトリア駅から歩いて行くと、しばらくして人だかりが見えてきます。みゅうでもらったバウチャーをチケットに引き換えてもらって待合テントに移動すると、入場の30分前にも関わらず行列ができていました。団体客もすごい人数ですが、ほとんどの人はイギリス人だったと思います。日本と違ってイギリス人はみんな王室が大好きだなあと感心。なんというか全員が幸せそうで善良そうな「良きイギリス人」な顔をしています。
金属探知機で検査を受けて、オーディオガイドを借ります。
今回の旅行では何度かオーディオガイドを使いましたが、バッキンガム宮殿ではとても助かりました。絵や彫像ならばそれだけを見て感心すればいいのであまり必要性を感じないのですが、巨大な広間をただ見ているだけでは漠然としてしまいます。BGMも荘厳で、テレビ番組の中に入ったかのように見学できました。
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ここは残念ながら写真撮影NGなのですが、NGなのが残念で仕方ないレベルで凄かったです。豪華豪華また豪華。帝国の威信をかけて世界一の豪華を尽くした部屋が次から次へと登場します。豪華さの目的が、他国からの訪問者を仰天させるためだというのだから、一般人たる我々が驚愕しないわけがないのです。
緑の間、青の間、白の間とゴージャスさはどんどん上がっていくのですが、それでも気品を失わないところが英国気質なんでしょうか。「すっげーーーー!!!」と驚いている未開人に対して、「いやまあ普通ですよ、普通」とニコニコしていそうな余裕があるというか。
豪華でもゴチャゴチャしていないところがいいのかもしれません。目いっぱいに装飾を施してもそこに法則性があるので、キリッとしている。秩序がある。それが気品の正体なのかな。
 
おみやげ屋さんも高級です。ロイヤルファミリーな食器や鍋つかみなどなどが多くて興味をそそられるものは少なかったのですが(鍋つかみはちょっと欲しかった)、自宅用にチョコを購入。イギリスのお菓子は甘みがほどほどなので日本人好みです。
今回購入したチケットはロンドン塔とのセットでした。スケジュール的にロンドン塔には行けなかったのでかなり割高になってしまいましたが、見学を終えた後は「イギリスといえばバッキンガム宮殿だな!」と鼻息あらく確信できたので、無理をしてでも見に行って良かったです。
 

地球の裏側で寿司を食べる

帰る前にヴィクトリア駅で一休みすることにしました。ちょうどお昼だったのでパブは混んでいたため、テイクアウトのお寿司を買ってベンチに座って食べました。
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イギリスといえばサーモンだなと考えて、Salmon NigiriとCalifornia Futomaki(サーモン・アボカド・かまぼこ入り)を購入しました。
イギリスで寿司というと伊集院さんの「くる回SHUSHI」や、空飛ぶ回転寿司でお馴染みの「YO!寿司」あたりのバカ寿司を連想したのですが、意外や意外、ちゃんとお寿司です。サーモンは脂が乗っていて日本と変わらないし、コメも問題ありません。これだったら握りセットを買っても良かったかも。
ちょっとこぶりですが4貫で3ポンド(500円くらい)と高くはないし、自分たちが行った時にはカウンターの商品がほとんどなくなっていてお客さんも並んでおり、繁盛している様子でした。噂によるとカレーがズバリ日本のカレーの味がしてイケるそうなので、ロンドンで日本食が恋しくなったときは利用してみるといいかもしれません。
ロンドンで見かけたスシを1個ずつラップに包んで売っている「Wasabi」 - GIGAZINE
GIGAZINEでも紹介されていました。
一休みしてからヴィクトリア駅近くのバスターミナルに移動し、ヴィクトリア・コーチに乗ってヒースロー空港へと向かいます。
 

イギリス料理は意外と美味しい

短い期間でしたが、できるだけイギリスの食べ物を食べるようにして思ったのは、よく言われるような「イギリスの料理はマズイ」というのは、すでにネタと化しているんだということです。普通の店では普通に美味しいものが出てくるし、値段もそれほど高くありません。いかにイギリス人が偏屈だろうと好んでマズイものを食べようとするわけがないので、この何十年かの間にダメな店は駆逐されて、そうでないところはより美味しくなったという、それだけのことだと思います。
 
まあ、ウナギのゼリー寄せとかはそりゃあマズかろうとも思いますが、それを言うなら日本にだって「ムリムリ!」と言いたくなる食べ物も多いですしね。ホヤを好んで食べる外国人はまずいないだろうし。
屋台でフィッシュアンドチップスを買ったら油まみれでイマイチだった!というのだって、お祭りで中が凍ったフレンチドッグを食べさせられたのと現象としては変わらないわけで。
 
NHK地球ドラマチックで、ジェレミー・ブレットというイギリスのシェフが伝統的な料理を今風にアレンジして美味しく食べるという番組がありましたが、試しに自分で同じように作っても美味しかったので、「イギリス料理がまずい」と聞く度に「そうかな~」と疑問に思っていました。今回の旅行で意外とそうでもないことが分かって良かったです。
 

さらばイギリス

一日半という短い期間でしたが、フルに時間を活用したので目一杯楽しむことができました。大英博物館を見るなら金曜日! イギリスに来るならこれは鉄則ですね~。
ロンドン塔を見ることができなかったのは残念でした。だけどまあ、ローマ行きの飛行機の中で夏目漱石の「倫敦塔」を読んで、鬱々とした雰囲気にやっぱりバッキンガム宮殿にしておいて正解だったとも思いましたが(^_^;)
 
イギリスはすごく良い国でした。リアル紳士の国です。店員は親切で英語は聞き取りやすく、外国に行ったとは思えないの難易度。生まれて初めて一人で東京を歩いた時に比べたら全然楽勝。誰にでもオススメできる国だと思いました。
商売が洗練されていて、売り方、見せ方が上手なので、自然に楽しめるというところが大きいのかもしれません。売りつけるんじゃなくて、顧客の欲しいものが自然に並んでいるといった雰囲気で、余裕があります。
 
さすがイギリスだなあと感心していたら、出国手続きで足止めを喰らいました。結局不審物は発見されず。この手続きの厳しさもイギリス流か!
ACアダプタや変換コネクタを全部まとめてXperia tipoの空き箱に突っ込んでいたので、それがX線で見た時に謎の機械に見えたのかもしれないと思い、イタリアから出国するときはスーツケースから出し、蓋を開けて中身が見えるようにしたら問題なく通ることが出来ました。まあイタリア人が相手だから何をしようとスルーだったのかもしれませんが(^_^;)
 
余った小銭でコーラでも買おうと自販機にお金を入れたら、10シリングだけ足りないことに気づきました。ところが返却ボタンを押してもお金が戻ってこない。ボーディングの時間まであと10分しか無いので焦りました。ギリギリで「そうだ!持って帰ろうと思っていたコインがある!」と気がついて追加して、どうにか無事にコーラを買うことができました。結局このコーラは飲まずにローマまで持って行き、冷蔵庫がないので飲む気になれずそのままホテルの部屋において帰ったのですが・・・。
日本の機械と比べて単純そうなのに、欧米の自販機はよく壊れます。ローマではさらにその傾向が顕著になるのですが、これはその予兆だったのかも。
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次回はいよいよローマ編。ゆったりのんびり紳士的なロンドンとは180度違う、ハラハラドキドキの4日間でした\(^o^)/