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良かった。本当に良かった。結末を読んでそんな安堵の気持ちと共に読み終えた本はこれが初めてです。
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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あたしは人をふたり殺した。武器はひとつめのときは悪意で、もうひとつのときはバトルアックスだった。
この出だしを読んでそのままの意味だと思う人がどこにいるだろうか。これが最初の罠。そしてこれがそのままの意味だと分かった時には、これに一体どうやって折り合いをつけるのかと思ってしまうのが第二の罠。
実はそんなミステリ要素なんて、2人の少女、それもただの女子中学生には全然関係ないんですよね。現実問題として『どうやって生きていくのか』が重くのしかかってきた時に全ての魔法が解ける。その瞬間にホロホロと崩れていってしまう脆さがたまらなく良かったです。
46/100