気合とともに本を読む。
ゲームはいつでもできるが、まとまった時間がないと本は読みにくい。せっかくの休みなので情熱的に本を読む。
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2007/11
- メディア: 単行本
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勉強になった本。といっても文楽のことではなく、小説のフォーマットについて。
読者があまり知らないような世界について、変人だけどその世界では天才的な人と、優秀で努力家だけど普通の人のペア(もちろん後者が主人公だ)をもって語るという手法は、ざっと考えても10や20はくだらないくらいの作品で使われている手法だけど、この本がまさにその雛形どおりだったために、話の内容よりも"書き方"の方に興味が行ってしまった。
もちろん、単にフォーマットだけそろえればなんとかなるものじゃなく、莫大な取材量に基づいていることは読めばすぐ分かることだし、そして何より三浦しをんの文体が無ければここまで楽しく読むことはできないんだけど、全体の骨子となる部分が分かったのはちょっと嬉しかった。
タイトルはちょっとひねっていて、普通「仏果を得よ」いうのはと「成仏しなさい」という意味で使われる言葉なんだけど、それを否定することで「成仏しない」=「死なないで、いつまでも修行を続ける」という意味になっているのではないだろうかと思った。
80/100
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/11/28
- メディア: 文庫
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ようやくデビュー作を読んだ。ずっと逆から読んでいたせいで多少ヒントめいた部分も目にしていたけどそれほど支障は無し。それよりはAmazonとか、一般の書評サイトの方が危ない。
デビュー作だけあってさすがにゴロッゴロに荒削りだけど、そのとがってる部分がガリガリと心に迫ってきて良かった。序盤は、主人公が置かれている状況に対してあまりに無反応なことに違和感を覚えて、まったく作品に感情移入できなかったので冷や冷やしたけど、中盤からはいつもの(といったら変だけど)伊坂節が出てきて引き込まされる。
暴力に対する無力感、というのがこの人の作品に一貫して現れるテーマだけれど、それは伊坂にとって語りたい主題なのか、引き込むための独特のテクニックとして使っているのか、それとも実際にそのような事件が身の回りであってトラウマになっているのか、本当のところを直接聞いてみたいです。
81/100
明日から札幌へ。車で移動だと本が読めないのがつらい。今年は嫁さんにも少し運転してもらおう。