美しき短編集

スカイ・イクリプス

スカイ・イクリプス

シリーズ最終章にして謎解き編。前作のクレイドゥ・ザ・スカイと第一作のスカイ・クロラを繋ぐ橋にして総集編。これまで登場してきた脇役達が次々と主役をつとめ、まるでカーテンコールのようだった。
それにしても美しい。空と、戦いと、その間でしか生きて行くことができない人々と。読み終わってすぐに、またシリーズを読み直したいと気持ちになった。特に読みたいのがナ・バ・テアとフラッタ・リンツ・ライフあたりの、クサナギがクサナギとして飛び回っていたころの巻かな。やはり草薙水素が好きだ。
 
141/200

フィッシュストーリー

フィッシュストーリー

完全無欠に面白いのを読みたいな、と思ったときはやっぱり伊坂幸太郎を読むしかない。幸いにも(!)まだ未読の本があったので手にとった。
こちらも短編集、というかファンブックのような出来で、一見さんにはお勧めできない感じ。伊坂ファンが「黒澤さんかっこいい〜」と悶絶するための本だ。当然自分もそうした。
どの伊坂作品を読んでも思うのが、エンターテイナーに徹しているな、ということ。読者を楽しませることにかけては絶対の自信を持っていて、読者も「さあ、どんなトリックをみせてくれるのですか?」と身をゆだねられる。そんな美しい関係が本を通じて結ばれているのだな、と思った。
 
142/200
 
ところで、またスカイクロラシリーズを読むとしたら、読み直しは100冊読書の数に入れていいんだろうか・・・? ま、勝手にやってることだから自分で決めればいいんだけど。