初めての味

昨日は係の忘年会で、初めてスッポンを食べました。
 
う、うまい。
 
鳥と魚のあいのこみたいな味。例えるならばブリの煮付けに近いトロトロさ加減で、これにぷりっぷりのゼラチン質がからみあっているような感じ。口の中に入れるとほろほろにトロトロに溶けて無くなってしまいます。
なぜか鍋にはお餅が入っていて、スッポンを食べる前に食べさせられます。これがスッポンエキスを吸い込んでいて、笑っちゃうくらいにおいしくなっています。
聞くところによるとスッポン鍋は、他に昆布とかカツオとかの出汁は入れないのだとか。スッポンだけの味でこんなに深い風味が出るのだなあと、しみじみと感じ入りました。
 
 
いちおう飲み放題で頼んだんですが、うちの連中は酒好きが揃っているので持込みを許してもらい、ワインと日本酒を持ち込みました。
日本酒担当の係長が満面の笑みで箱入りの日本酒を取り出します。
「ふふふ、これは高いんだぞ〜」
ラベルに踊る"大吟醸"の文字。一同のテンションも、いやがおうにも盛り上がります。おちょこにトクトクと注いで・・・。
(ん?)
一口飲んで妙な違和感。自分の舌が、これは違うとささやいている。
「どうだ〜、大吟醸にしてはすっきりとしているだろう」
係長はご満悦だけど、適当にあいづちを打ちながらラベルを見てみると【原材料:米、米麹、醸造アルコール】。案の定、日本酒もどきのリキュールでした。やっぱし。
 
銘柄とかは良く分からないけれど、さすがにまがい物かどうかの違いはすぐ分かる。ていうか日本酒好きなら騙されんなよ>>係長。
一番好きな酒がこれとは・・・。味覚を疑います。
でも、ラベルには堂々と"大吟醸"と表記しているにも関わらず、後ろにこっそりと"清酒"って書いてあるのはひどい。ほとんど詐欺行為だよ。
 
一方ワインのほうは、自分のワイン観を覆すような素晴らしいものだった。ニュージーランド産の白ワインなんだけど、リンゴを思わせるような爽やかな酸味と香りが凄くて、ほとんど一人で飲んでしまいました。
 
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確かこれだったような・・・。明日みのやに行って聞いてみよう。
 
ワインは使われているブドウの種類から産地、はては畑の場所までラベルに明記されているし、製法も厳しく法律で決められていて、粗悪なワインが出回らないようにしっかりと管理されています。
それに比べて日本酒は・・・。自分で自分の首を絞めているというか、商売というのは良質な製品を提供するところから始まると思うんですがね。ちゃんとした日本酒はちゃんとおいしいのに、酒蔵が日本酒嫌いを増やしてどうすんだろうと思います。はぁ。