ペースが落ちている
本を読むにあたって、自分の好きなジャンルだけを読むのと、守備範囲外のにも手を出していくのと、どっちが正解なんだろう。少なくとも合わないのを読み出すとペースが遅くなるのは事実だ。かなり間が空いてしまった。
- 作者: 樺山三英
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
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こういうのを分かったような顔で「すげえいいよ!」とか言う人間にはなりたくない。
が、"感情を動かす"と書いて"感動"と読むのなら確かに感動作だと認めよう。おかげでものすごい悪夢を見た。吐き気で目が覚めるようなヒドいのを。詳細はまた今度記す予定。
- 作者: 田中芳樹,星野之宣
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2007/02/21
- メディア: 文庫
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読んだのはもう10年以上も前。奇しくも新装版が出たところなので読み直してみたが、昔読んだ時に思った感想と全然違う。当時も今も、面白さの絶対値としては同じくらいなのだけど、何に面白さを感じるかというポイントが全然違っている。
29歳になった自分にとって一番身に染みたのは、同盟軍の上官の無能ぶりだ。これがもう読んでいて胃が痛くなるくらい実感できる。このもどかしさ。閉塞感。それに比べて例の金髪碧眼野郎の天上天下唯我独尊ぶりは何だ!
昔は純粋にスペオペとして楽しんでいたが、今になると艦隊戦のほうはむしろ安っぽい印象を受けるし、その代わり昔は全然感情移入できなかったのが、今読み直すと境遇の違う主人公たちの織り成す人間ドラマの方にガンガン感情移入してしまって、作品の魅力を感じる部分が全然変わってしまったことに驚いた。
どんな作品であっても過去と現在では感じることに違いが出るのは当然だけど、同じ作品の全く違う側面で、同じくらい楽しめるというのはめったに無いんじゃないだろうか。不朽の名作と言われる所以が分かったような気がする。
70/100
あと30冊! 好きな本だけ読むことにしてスパートをかけてしまおうかな。ただしこれから冬なので、ますますインドア生活に磨きがかかるに違いない。そう考えると急ぐ必要は無いのかもしれない。外はもう冬です。