乙部まで ラーメン食べに 行ってきた

函館には超有名な食ブロガーが二人ほど存在しており、函館市民の約9割が読んでいると言われている(わたし調べ)。

そのうちの一人はメジャー系で色んな所に食べに行くけれど、どこもたいてい美味しいと書くので実際のところ、あまり参考にならない。役に立つのは新規オープンの情報くらいかな。

もうひとりの方はネタ系でエッジが効いており、まるで廃屋みたいな店に好んで食べに行くのでハードルは高いけれど読み応えがある。

そんなネタ系食ブロガーの人が紹介していたのが、乙部町にあるとんこつラーメンの名店、ラーメン嶋。

天気も良かったし特に予定もなかったので、車で一時間半かけて行ってみることにした。

ラーメン嶋


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ストリートビューで見ると分かる通り、外観は完全に普通の一軒家。

裏口から店に入ることができるのだけど、8畳くらいのスペースにお客さん10人がぎっしり。超人気店だった。

しかも奥の方には2階に上がる階段があって、店主のおじさんが丼を3つほど運んでいたのでびっくりした。一般のご家庭をラーメン屋が侵食している!


メニューは塩とんこつラーメン750円(またはその大盛り+100円)と、煮豚丼400円の二種類のみと男らしい。

その男気に答えるべく、ダイエット中にも関わらずラーメンと煮豚丼を注文することにした。

ワクワクしながらまっていると、先にラーメンがやってきた。

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スープを一口飲んでみて、まず美味しさに感動。とろとろクリーミーであとを引く旨さ。

チャーシューもほろほろととろけるし、お麩はスープを吸って最高だし、まさに隙がない。


と、ラーメンに感動して打ち震えていると、新しいお客さんが店内に入ってきた。

自分はL字型のカウンターの短辺に座っていたんだけど、カウンターの長辺は3人がけで奥に二人組のお客さんが座っていたので、新しいお客さんはL字の頂点のあたりに座った。

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ちょうどこんな感じ。

そのお客さんは注文を聞かれて、

「塩とんこつラーメンと煮豚丼ください!」

と元気よく注文した。やはりそれが定番だよね。

ところが店員の女の子(かわいい)は、無情にもこう答えたのだった。

「すいません、もう全部出ちゃいました」

「え、そうなの? じゃあ、塩とんこつラーメン大盛りで」

その声も元気だったけれど、失望の色は隠しきれていなかった、と思う。


そしてその次の瞬間、自分が注文した煮豚丼が着丼!

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ラーメンに乗っていた真っ白なチャーシューとは異なり、茶色く染まったチャーシューがこんもりとご飯の上に鎮座している。

そしてこれがめちゃくちゃ美味い!

なんだろう、出汁と醤油で漬けこまれたのか、どこか蕎麦屋の焼き鳥みたいな味なんだよね。

味が濃いのでご飯も進むし、塩とんこつラーメンとの相性が抜群で、この両方を食べてはじめて完成するんだ! と確信しながら貪り食った。


その瞬間、なにか強い殺気のようなものを感じ、箸を止めた。

丼から顔を上げて気配を探ると、さっきのお客さんがこっちを凝視しているー!!!

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視線が煮豚丼に注がれているー!!!


なんという運命の悪戯、なんという座席の配置。

彼は今、タッチの差で逃した煮豚丼が美味しくいただかれていく様を見せつけられているのだ!


まあ仕方ないよね、11時開店で12時過ぎに行って、自分が食べられたのもラッキーだったわけだし。

次は早く来たほうがいいよ〜、と思いつつささっと平らげて、彼がとんこつラーメンを完食する前に店をあとにすることにした。

自分も次はもっと早く来よう。