手軽な本格派カレーという二律背反
最近は市販のカレールーを使うのではない、いわゆる本格系のインドカレーを作るのがマイブームになっている。
もともとは無印良品の手作りカレーキット始まりというライトなところからなんだけど、
無印はレトルトに主力を置いていてこういうスパイスから作る系はラインナップが少なくて不満足だった。
話題のAirスパイスもお試しで買ってみたけれど、ちょっと一種独特の味で、いわゆる本格派インドカレーというやつにもいろいろあるのだな、と思った。
これは12ヶ月に渡って毎月届くシステムがちょっと面白いので、これから注文してみようと思っている。
そういう意味では日本にあるインドカレーの店は、本格派インドカレーに比べるとかなり日本人よりな味をしていると感じる。
ここのインドカレーは結構美味しいんだけど、多分相当日本人の好みに寄せていると思う。
カレー100万人が作れば100万通りの味があって「これが俺のカレーだ」と主張すればどうにかなるけど、ナンばかりは専門店に敵わないんだよなあ。自宅にタンドール窯を作るわけにもいかないし。作るか。
手作りキットさえも使わないインドカレーの作り方もあって、100均のスパイスだけでも結構面白いのが作れてしまう。
ガラムマサラのほかにクミンとターメリックさえあれば自分好みの味に仕上がるので大変いいのだけど、ちょっとレシピ中に疑問に思っている箇所がある。
チキンをヨーグルトに浸け置いたものをカレーに入れるんだけど、
”チキンを漬けて残ったヨーグルトが入らないように注意しましょう”とあるのだ。そのココロはなんなんだろう。
いろいろなインドカレーのレシピを見ていると、普通にヨーグルトを加えるものもある。
写真を見ても結構べったりめにヨーグルトがついたまま鍋に投入していると思うのだが、どうだろうか。
注意しなければならないほど、ヨーグルトを入れない目的とはなんだろう。
ひとつ可能性としてあるのが、鶏肉に付着しているカンピロバクターが、ヨーグルト中で増えてしまっているという危険性だ。
だけど調理例のとおり表面のヨーグルトを洗い流しているわけでもないので、それも考えすぎな気がする。
多分きっとヨーグルトの酸味がカレーの邪魔をするから入れすぎないように、ぐらいのニュアンスなんだろうな。
というわけで、前述のAirスパイスのカレーを作った時に、大量に余ったヨーグルトを消費するためにインドカレーを作ってみた。
というのもカレーのレシピは頻繁に、「ヨーグルト大さじ3」とか微妙な量を要求してくるんだよね。
味がついていないプレーンなヨーグルトといえば400g入しかないので、45g使っても9割が余ってしまう。
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これが賞味期限を大幅に切れてしまったので、このヨーグルトに、スパイスと鶏もも肉を加えて混ぜて一晩置いて、カレーを作ってみたのだった。
まずは玉ねぎをきつね色になるまで炒め、そこにカットトマトをひと缶とヨーグルト漬けのチキンをまるごと投入。
然る後にクミン大さじ半分、ターメリック3振り、ガラムマサラを1/2瓶を加えて煮込んでみた。
トマトとヨーグルト(しかも賞味期限切れ)のせいでかなり酸味が強くてヤバい感じになってしまい、慌てて生クリームを入れてギリギリ致命傷で済んだ。
一晩寝かせると酸味が落ち着いてまあまあ食べられる代物になったけど、今後は酸味のあるものは入れないように気をつけよう。
トマトをメインに使ったカレーには、ヨーグルトを入れてはいけないということを身にしみて知った。
トマト or ヨーグルト。
そんな感じで手作りカレーを楽しんでいるのだけど、こういうのは何というジャンルなんだろう。
いわゆるルーのカレーとも違うし、本格派と言ってしまうとスパイスから畑で育てなければならないような気がしてくる。「手作り」だとレトルトカレー以外のほとんどすべてのカレーが該当するような気がして悩ましい。