キャストスポーツに1ヶ月ほど乗ってアイドリングストップのやり方が分かってきた

きじひき高原のワインディングロードは、キャストスポーツで運転を楽しむには最適だった。函館山より勾配もカーブも緩やかで走りやすく、交通量も比較的少ないのが良かった。青森の大学生が合宿で走っていて、人や自転車が走れるぐらいの山道が車でも楽しめるちょうど良いところなのだろう。

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標準装備の16インチタイヤのグリップ力は頼もしいし、パドルシフトでタタターンとギアを落としてエンジンブレーキを最大限にかけながらカーブに入り、そのまま低いギアでカーブをグインと抜けるのはいかにもスポーツドライビングだ。電子制御によってコントロールされているため、ギアを落としすぎたからといってレッドゾーンに入れてエンジンを痛める心配も不要だ。

軽自動車にしては大きいけれど車両重量1トン未満のボディを、660ccのターボエンジンは坂道をも軽快に駆け抜けていく。狭い山道でも車線をはみ出さずにスイスイと飛ばしていけるので、やはり小さい車は、小さいというだけで快適だ。

トールタイプの背が高い車でスポーツ走行も何も、と思うけれど、それが逆に荷重移動をダイレクトに感じさせてくれて、自分が車を操縦しているという気分を高めてくれる効果もある。ユーノス・ロードスターはあえてオーバーステア側に味付けしていて、低速度から滑りやすい尻によってスポーツ感を高めたというし。

軽自動車でいいんでないか

自分は軽自動車ばかり乗っているけれど、それは普通車に乗りたい車がないというのもあるし、あってもミニやロードスター、チンクエチェントなんかは高くて買えやしない。

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某ちゃんねるで拾った画像。ダイハツは関西企業やからね。半額で似たようなものが買えるんならお買い得やからね。

真面目な話、軽自動車だから横幅は普通車よりも狭いけれどよほど太った人でなければ気にならないレベルだ。横幅が小さければ駐車スペースを探すのも楽だし、運転していて感じるストレスが全然違う。普通のセダンに比べたら断然に背が高く、かといってボンゴとは違って着座位置が低いので乗り降りもしやすく、実用性は相当に高い。月に1回以上5人乗せる用事があったり300km走らなければならない人以外は、普通に軽自動車でいいんでないかな、と思う。ここ10年ぐらいの軽自動車は、昔のイメージとは全く違う。

普通車と軽自動車のコスパの違い

とにかく普通車は税金が高く、ざっと計算すると自動車税自動車重量税の合計は軽自動車よりも4万円以上高い。軽自動車のほうが安くなる要素は他にもあるけどそこは無視したとして、単純に新車を買って10年乗ったら40万円の差がでてしまうことになる。

キャストスポーツの本体価格は約160万円。ここから40万円を引いたとすると、買えるのは115万円の素のヴィッツかパッソになる。

toyota.jp

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エンジンは996ccのノンターボで69馬力。660cc64馬力のキャストとほとんど変わらないし、ターボが付いて軽い分キャスポの方が軽快に走るだろう。ヴィッツの1.3リットルにすると同等以上になるけれど、値段はキャストスポーツと同じくらいになってしまい、10年のトータルコストで40万円高くなる。

そして素の普通車は内装も装備もイマイチ過ぎて泣ける。エアコンはマニュアル、ドアミラーは手動、ステアリングはウレタンで、下手したらリアワイパーが無かったりして、下手な社用車よりも辛い。

だったら素の軽自動車でいいじゃねえかと考えるところだけど、車というのはただ走って止まればいいというものでもないし、内装もキャストスポーツは素のキャストに比べて格段にグレードアップしていて満足度が高い。

www.daihatsu.co.jp

そんなわけで、新車を買うなら素の普通自動車の120万円が最低ラインとするならば、走行性能も安全性も同等で装備が充実している160万円の高級軽自動車を買うという選択肢は、かなりコスパが良いと考える。これ以上のお金をかけるのなら、どうしても必要だという理由が必要になってくるだろう。趣味なら趣味でそれはいいと思うけれど。

アイドリングストップ機能とうまく付き合うためのテクニック

そんなわけで、だいぶ気に入っているダイハツキャストスポーツだけど、不満に思うところもいくつかある。一つはテレスコピック機能が無いところで、これはステアリングの位置を「前後」に変える機能なんだけど、これがないばかりに着座位置をかなり前に出さざるを得なくて、そうなると足が余ってしまう。理想は肩をシートにつけたままハンドルを目一杯切れること、なんだけど、無いものは無い、ある車のほうが少ないのでこれはもう諦めるしか無い。エアバッグと引き換えなのかもしれない。

だけど諦めがつかないのが今回の議題であるところのアイドリングストップ機能だ。

ダイハツキャストには、というか最近のダイハツ車はすべてアイドリングストップ機能がついている。自分はこれがあんまり好きではなくて、社用車のミライースに乗り込む時は即座にオフにしてしまっている。エコでないけれど、ドライバビリティが極端に低下して危険を感じる時さえあるので、これはむしろ緊急避難といえる。

発進がワンテンポ遅れる

ブレーキを離してからエンジンがかかるまでのタイムラグがあるので、信号が変わって速やかに発進できない。特に危険を感じるのは一時停止からの右左折で、「行ける!」と思ったタイミングから一瞬遅れたら事故につながりかねない。

発進時に車が大きく震える

ブレーキを離すとエンジンが掛かり、その途端にクリープが発生するのでガクンガクンと震えながら前進してしまう。エンジンの回転数が低いので、エンスト寸前で発進することになるのが原因だと思われる。

音と振動が大きい

エンジンが止まる時はいい。静かにスムーズに止まるので、ほとんど気が付かないレベルで自然にエンジンが止まっている。ただし前述のように再始動時はかなり振動するし、そしてうるさい。ダイハツ車が信号待ちで隣に並ぶと、ギュルルルーン!という始動音がこちらまで響いてくる。

しばらく乗って気づいた改善点

そんなわけで、我慢しながら乗っていたのだけど、しばらくして、アイドリングストップはブレーキを離した時に解除されるほかに、ブレーキを強く踏んだ時にも解除されることが分かった。

そこで、停車させる時は80%ぐらいの踏む力で停めておき、交差する車線の信号が赤になったぐらいのタイミングでグッと強く踏み直してみたところ、次のような改善点があった。

発進がスムーズ

発進するタイミングよりもしばらく前にエンジンが動いているので、ワンテンポ遅れたりしない。

車がガクつかない

ブレーキがしっかり踏まれているためクリープで前に進もうとせず、エンストもどきのような不快な振動とガクつきながらの前進がなくなる。

そう考えると、原因の多くはCVTなのに無理やりクリープ機構を組み込んだところにあるのではないかと思う。回転数が低いのに(アクセルを踏んでいないのに)前に進もうとするからエンストのようになる。アイドリングストップ明けはニュートラルになれば解決しそうなものだが。坂道発進でクリープが必要だというのなら、タイヤが逆向きに回りそうな時だけ抵抗をかけるとかなんとかならんのかね。もしくは、アイドリングストップから復帰した時はアクセルを踏むまでギアをニュートラルにしておくとか。

燃費は悪くてもいいから快適性を向上させてほしい

キャストスポーツは他のシリーズ、キャストスタイルやキャストアクティバに比べて燃費が悪い。それは、キャストスポーツのCVTに「ブリッピング制御」といって、ギアを下げるときにエンジンをふかして回転数を上げ、スムーズにシフトチェンジするための機能があるから。山道を快適に走行できるのはこの機能によるところが大きい。つまり、燃費を犠牲に快適性を向上させているわけだ。だったら普段の走行時もアイドリングストップ自体をやめてしまえばいいのにと思ってしまう。

一応アイドリングストップ機能を止めるためのスイッチはあるんだけど、エンジンを切るたびにリセットされてしまうので使いものにならない。

外付けで解決するという方法もある

調べると、アイドリングストップ機能をオミットするための外付け機器があるらしい。

あんまり気になるようなら買ってみようかな。果たしてどのぐらい燃費が違ってくるものなんだろう。