FALLOUT4はゲームを超えた異世界体験ツールだった!
おゎ…神か…
などと、知能指数がかなり低いことをつぶやきながらゲームを進めています。これは神ゲー。フォールアウトの新作をプレイするためにPS4を買ったかいがあろうというものです。
- 出版社/メーカー: ベセスダ・ソフトワークス
- 発売日: 2015/12/17
- メディア: Video Game
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序盤のストーリー
ゲームの舞台は、現実世界とは少し違った歩みを進んだ平行世界の中で繰り広げられます。
時は西暦2077年。空飛ぶ家庭用ロボットが一家に一台あるような近未来さと、どこか懐かしさを覚えるようなオールド・アメリカンな雰囲気が入り混じっています。軍を退役した夫と、子どもを出産したばかりの妻の幸せな家庭。そんな平和な世界は、核攻撃によって終わりを告げます。
ですが、Vaultと呼ばれるシェルターに入ることを運良く許可された主人公一家は、かろうじて逃げ切ることができました。一息つく間もなく、ここで暮らすには除染しなければならないと言われ、除染ポッドの中に入るよう促されます。
ところがそれは冷凍ポッドで、Vaultに収容された人々は人体を長期間冷凍保存するための実験材料にされたのでした。
冷凍保存の最中に一瞬目を覚ました主人公が見たものは、夫が撃ち殺され、息子のショーンが何者かに奪われるという衝撃のシーン。しかしポッドから出ることはかなわず、再び眠りについてしまうのでした。
次に目が覚めた時、夫はもちろん周りのポッドの中の住民も残らず死んでいます。何があったかとVault内部を探索しますが、そこにあるのは職員たちの干からびた死体と、放射能の影響で巨大化したゴキブリだけ。自分が冷凍保存されている間に世界では何があったのかを知るため、そして息子のショーンを取り返すために、彼女は一人Vaultを出るのでした。
プレイしての感想など
初回は旦那のほうで始めたのですが、ちょっとテキトーに進めすぎたので奥さんの方に変えて再チャレンジしています。やっぱりBlack WidowのPerkが便利(なんてシュールなんだ…)。
無精髭のおっさんよりも美人人妻のほうがいいよねやっぱし。
フォールアウト4は完全にこれまでのシリーズの進化形ということで、前作に比べて色んな所がパワーアップしています。
特に楽しいのがコンパニオンを連れている時の会話。自分は主にMr.ハンディーのコズワースを連れているのですが、こいつのいうことが一々執事っぽくて面白い。廃屋の中で金庫を見つけて「ラッキー」とばかりに鍵を開けて中のお宝を取り出すと後ろから「奥様、それは後でお戻しになられるのでしょうね」と言ってみたり、戦闘中に攻撃力を高めるドラッグを注射して「うおぉぉ!ぶっ殺してやる!」などと雄叫びをあげると(あげる)「奥様、わたくしそういうのは感心いたしませんな」と苦言を呈してきたり、この荒廃しきった世界にあって家庭用お掃除ロボットのモラルの高さは、一服の清涼剤のようです。
会話システムについても洗練されていて、相手への反応を4種類から選ぶことができます。それによってただストーリーを読むだけでなく、変化をつけることで自分なりのロールプレイができるかな、と。例えば
「どうしてこの街に来たんだ」
と問われ、
「人を探しに来た」
と答えた後で、
「人? ちなみにどんな人だい?」
とさらに追求された際に「ショーンという名の男の子」と詳しく答えなくても、「この街で人を探すにはどうしたらいい?」などと、あえてはぐらかす選択肢を選んでみたり。これがどこまで後の分岐に繋がっているかは分かりませんが(^_^;)
モラルの高い受け答えをするとコズワースが喜ぶというおまけつき。
真実を追い求める正義の女新聞記者パイパーさんがいい感じなのでコズワースから乗り換え。コンパニオンを誰にするかでもプレイ感は全然違ってきそう。
ストーリー部分については、ようやくダイアモンドシティに到着したばかりなのでまだ詳しくわかりませんが、比較的あっさりめ。特に序盤のVault編がすんなりだったのはちょっと肩すかしだったかな。Fallout3での脱出劇や、スカイリムでの最初の洞窟はそこまでがめっちゃ面白くて序盤だけ何度も繰り返しプレイしたものですが。
その代わり太いストーリー以外の細かい部分、枝葉末節が相当充実している印象で、ランダムに引き起こされるイベントを自分なりのストーリーとして組み立てていくという楽しみがあります。
初回プレイ時にキャラバンの一団が休憩していた駐車場に向かうといきなりクマに襲われます。かろうじて撃退して駐車場にたどり着くと、そこには無残に食い荒らされた商人たちの死体が。南無。
そんな感じでフォールアウト、「自分以外の住民も生きている」という感覚が濃くて、ゲームというよりも違う世界を歩いて旅するシミュレーターのよう。たとえば最初に住んでいた町、サンクチュアリはVaultから出てきた直後はただの廃墟だったけれど、徐々に人が住み始め、作物を植えたり家具を用意してあげると、そこにはまた新しい”生活”が生み出される。
単なる荒くれ者のレイダーたちの中にも「伝説のレイダー」と名乗る、なにかどこかで功成り名を上げたと思われる準ユニークキャラクターが登場したりして、彼らには彼らなりの物語があるんだなあ、などと感じたり。
まあ、自分の場合はレイダー集団を物陰に誘い込んで地雷で一網打尽にしたらその中の死体に紛れていたわけですが(^_^;) 伝説の終わりってこんなものよね。
伝説級を倒すと特殊能力がついた武器や防具を落とすのが嬉しい。
序盤までで気がついたこと
今作は街中色んな所に落ちているガラクタを分解して武器や防具を改造するのが大きな特徴の一つなのですが、ここに大きな罠が。序盤のうちに「改造楽しい!」とこまめにいじってしまうと、すぐに資源が足りなくなってしまうはめに。
2段階目から3段階目に1つずつ改造するよりも、一足飛びに3段階目まで進んだほうが資源の消費が少なくて済みます。どうせ1点2点ぐらいの防御力の差なら気にしなくても問題ないし。特に手に入りにくいのが粘着剤で、ダクトテープを見つけたらこまめに拾うようにしています。
この世界で一般的な、木材とパイプを組み合わせて作られたピストル。拳銃を作るのに3Dプリンタなんていらなかったんや!
レベルアップで手に入るPerkについては、大事なのが鍵開けとハッキングのスキルが大事なのでまずはこれを優先したいところ。スキルがないと上のクラスの錠前にはチャレンジさえもできなくなるので、みすみす見逃すことを思えば早めにExpertぐらいにしておきたいです。町づくりに力を入れたいのならCHARを上げてローカルリーダーのPerkを取る必要があるけれど、重要性はどうなのかな? 初回はまんべんなく楽しもうと思っているので取ってみたけど。
今作ではレベルアップで能力値を上げることも可能なので、最初のキャラクター作りがシビアでないところもいいですね。顔も髪型も直に変えられるようになるし。
一言でどう面白いとか言えないけれどとにかく面白い
フォールアウト4は2277年というはるか未来の荒廃した世界を表す空気感、リアリティがとにかく素晴らしく、一言では言えない良さがあります。何が面白いの?と聞かれても一言では言えないし、口を付く言葉は冒頭の「おゎ…神か…、と言いながらプレイしている」ということだけです。
洞爺湖にある震災後の廃墟に雰囲気が瓜二つなんですよね~。日差しの眩しさ、風のざわめき。感じるもの全てが、フォールアウト4の世界を実際のものにならしめているんじゃないか、そういうものを作りたかったんじゃないかと感じます。
気持ちはわかるw