日常の中にある数学

今日は朝からカレンダーの巻き巻き作業。ひたすら巻いて細長いポリ袋に入れてダンボールに詰める。
最初は退屈だなあと思ってやっていたら、ダンボール一箱にちょうど100本入ることが分かってちょっと嬉しくなった。キリがいいのは何故か嬉しい。
そんな感じで作業していたら最初に使っていたポリ袋(円周14cm)の在庫が無くなってしまい、お昼からはちょっと大きめの袋(円周16cm)を使わなくてはならなくなった。
 
ここで思い浮かんだのが、
「この大きめの袋を使ったときに、ダンボールにはカレンダーが何本入るだろう?」
という疑問。そこでtwitterでこの疑問をぶつけてみたところ、80本ではないかとの回答があった。しかし試してみたところ、72本+αぐらいしか入らない。実際に試してみると答えがすぐでるけれど、どういう理由でこの本数になるのかは結構な難問だ。
 
と、いうわけで人力検索にかけてみた。脳に自信がある方からの回答を待っています。
【問1】円周14cmの円が100個入る長方形のうち、最小のもの… - 人力検索はてな
 
とまあ、投げっぱなしも失礼なので自分でも色々考えてみた。
以下は続きから。
 
とりあえず考えつくのは円の半径をrとして、縦横に10個ずつ並べて20rが一辺の長さの正方形で、面積は400r^2となる場合。
でもやってみると分かるけど、実際はそんなに綺麗に並ばない。並べたとしてもすぐに隙間が開いてぐらぐらになってしまい、100本以上入ることになってしまう。それはダメ。
 

問1の回答(多分)

多分、面積を最小にするのには煙草の箱のように斜めにずらして配置することが必要だと思う。一段目に円を10個並べたら、二段目の1個目は一段目の1個目と2個目の間に、二段目の2個目は一段目の2個目と3個目の間に置かれていき、二段目の10個目はちょっとだけはみ出す格好になるだろう。そのはみ出す分はちょうど円の半径と同じ長さなので、横の長さは正方形の時よりちょっと長い、21rとなる。
 
縦の長さは、重なっているので難しそうに思える。1段だと高さは2rだ。では2段だと?
一段目の円の中心までの高さはr。そして、そこから二段目の円の中心までの高さは2:1:√3の三平方の定理が使えるので√3r。二段目の円の中心から上端までの高さがr。というわけで、2段だと(2+√3)rとなる。三段目も計算してみると(2+2√3)r。ここまで計算すると、高さが数列で表されることが分かる。2+(n-1)√3だ。
よって10段目までの高さは(2+9√3)rとなることが導きだされる。
 
rの長さは円周が14cmなので2πr=14で、r=7/π。
つまり、横の長さは147/πcm(約46.81cm)、縦の長さは(14+63√3)/π(約39.16cm)となり、長方形の面積は1,833平方センチメートルとなります。
正方形だと1,971平方センチメートルなので、見事それより小さい面積に収めることが出来ました。
 

問の2の回答(になってない)

問1はこんな風に、高校レベルの数学なので誰でも簡単に解けます(って間違ってたら恥ずかしいw)。
問題は問2。この円の円周が16cmになったときに、この長方形の中に何本入るのかというのが結構な難問です。
この大きな円の半径は8/πcm。ダンボールには横に9個並んで3/πcmだけ隙間ができます。ここでのポイントは、今度は2段目には9個並ばないということ。半径分の隙間がないと入れる余裕がありません。つまり、9個、8個、9個、8個というように、今度はさっきよりももっと、煙草の箱のように並べられることになります。
試しに9段積んでみると、高さは(2+8√3)×8/π=40.35cm。ちょっとだけ足りない。そうなると8段しか詰めないということになり、(9+8)×4で68本というのが回答になりそうです。
 
これが正解ということでもいいんですが、実際のダンボールには72本入ったというのがちょっと納得がいかないところ。いやまあ実際のダンボールは問1のような理想ダンボールじゃないですけどね。
というあたりで悩んで人力検索に頼ってみたわけでした。68本で間違いなく正しいのか、それとも現実と計算が一致して、72本が正解なのか、はたまた全然違うのが答えなのか。誰か教えて!!