3×4の小宇宙

母親から
「まわり将棋のルールを教えて」
とメールが来た。母親は子どもを扱う系の仕事をしているのでそっちで使うんだと思い、せっかくだからまわり将棋と一緒に、今ブームの”どうぶつしょうぎ”を持っていってあげることにした。どうせだったら本物の将棋に近いのに触れてほしいし。
どうぶつしょうぎは日本女子プロ将棋連盟が考案したミニ将棋で、かわいいイラストと初心者でもとっつきやすいルールで人気を集めている。

「しょうぎってむずかしそう!」そんなこども達のためにミニ将棋を作りました。3×4の小さな盤で動物たちが大活躍。ひよこさんは森や空に到着するとニワトリさんに変身します。囲碁の9路盤のように、大人も楽しめる奥の深いゲームに仕上がりました。家族みんなでお楽しみください。
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https://www.joshi-shogi.com/ec/bankoma/animal.html

といっても本物は高い売り切れで入手困難ということなので、Excelでお手軽に作成して紙に印刷して持っていった。本物と比べるにはちゃちな出来だけど、気に入ってくれたら段ボールとかで自作するのも楽しいだろう。
 

プレイした感想

81マスが12マスにまで縮まり、駒の種類もたったの4種類に減っていてシンプルになってはいるが、何ゲームか遊んでみると良く考えられているゲームだと気づく。将棋の劣化版じゃ無くて、将棋のエッセンスだけを抽出して生み出された別ゲーであった。
嫁や両親と遊んでみると、勝てるには勝てるが相手の見落としでどうにか勝ったゲームが多かった。いい感じで攻めているつもりでも、盤が狭いため逆転が容易で熱い。将棋よりもチェス寄り、パズル寄りの要素が多い。
勝ち負けがつくのが早いのも手軽で遊びやすく、思った以上によくできたゲームだった。ドイツゲーム賞あたりに出展したら意外といい線いくのではないか。
 

戦略

初期配置からゾウが動ける場所が制限されているため、こいつをうまく動かすと味方が躍動してくる。こういうところがチェスっぽい。
ひよこを頑張ってニワトリに成長させても、最前列にいて動きが金だと使いにくい。無理しない方が吉。
 
勝つためには強力なライオン(8方向にすすめる)をいかに活用できるかがカギだと思われる。特にライオンの効きがある場所には相手のライオンは当然侵入できないので、プレッシャーをかけて動きを制限するのがうまいやり方。3×4の盤面を3×3にし、相手の自滅を待つ。
 
研究するにも対戦相手がいないのが玉にきず。DSウェアあたりで出ないかな。