失業者を救う、たった一つの冴えたやりかた

派遣村の人間のことを一番許せないのが、これまで散々政治家に痛い目にあわされてきたにもかかわらず、政治家に「助けてくれ」と尻尾をふるその姿勢だ。政治家がこれまでまともに動いていれば、今のような悲惨な状況になっていたはずがない。
にもかかわらず政治家にすがることしかしない/できない情けなさを含めて『半島を出よ』からの引用をしたのだが、警鐘は全く届かないようだ。批判意見といえば「こうすべきだからこうでなくちゃならない」という実のない理想論ばかり。
 
まあ愚痴はよそう。今回のエントリーは失業者を救う、たった一つのやり方について。その方法とは、自ら政治家になること
 

労権党(仮)までの道のり

ヨタ話と断ずる前にちょっと聞いてほしい。仮にこの、失業者の指示を受けて結成された政党を労働者の権利を守る党、労権党としよう。
2008年11月の失業率は3.9%だという。ざっと計算して東京都には50万人の失業者がいることになる(函館市2つ分だ!)。
東京都での各議員の報酬と当選の目安、定数はこのような感じだ。

種類 月額報酬 得票数 定数
衆議院議員 130万円 10万票
都議会議員 106万円 2万票 127名
区議会議員(千代田区の場合) 60万円 500票 25名

もちろん失業者はおのおのの選挙区に分かれて住んでいるので全てが有効になるわけではないが、支持者が50万人いれば、うまく行けば労権党から国会議員を1名、都議会議員なら10〜20名、各区議会に2,3名、合計40名程度は送り込むことができる。
 

失業対策株式会社の設立

さてここからが本題だ。労権党に属する政治家はひとつの公約を掲げる。それは、
「全ての議員報酬を、失業者を守る会社に出資する」
 
仮に国会議員1名、都議会議員10名、区議会議員40名がいたとする、その議員報酬の合計は、月額約3,600万円。年間にして4億円強だ。この全てを使って新設する『失業対策株式会社』の株主になる。議員が特定の企業に寄附をすることは許されないが、企業の出資者になることは可能だ。
 
失業対策株式会社の事業内容は以下のとおり

  1. ピンハネなし、労基法準拠のフェアな労働者派遣業
  2. 失業者の就農支援
  3. アパートを購入し、雇用切れの失業者を格安で住まわす(家賃は就職してからでも可)
  4. 病気などで働けなくなった人への支援

 
このようにして、自らの力で自分たちを救うことができる。他人の力も金もあてにすることなく、だ。そしてこの流れが東京から全国に広がっていけば、日本中でこの10倍の議員が誕生することになる。そうしてようやく、真に労働者の権利が守られる社会が完成するのだ。誰かに頼っていたって、その誰かの都合のいい世の中にしかならないんだと、いい加減気づいた方が良い。
 
なぜ若い人の投票率が低いのか。選挙への無関心、それは、自分たちの利益代表者がいないからなのだ。労働組合員は、創価学会員は、共産党員は、必ず投票している。だから彼らの権益が守られる。
だから、ここまで失業者が増えたことは失業者自身にとってプラスなのだ。自分たちの利益代表を議会に送り込めるほどの人数になった今では、どんなことだってできる。それなのにその力を共産党のような狂信者に騙されて使ってしまうのを見ていると、情けなくてならない。今こそ数の暴力を生かすときなのだ。
これから7月22日に都議会選挙が行われる。選挙で投票を行うためには4月までにその区で住民票を作成しなければならないので、まだ3ヶ月の猶予がある。今のうちに票読みを済ませておけば確実に勝てる、勝てるのだ。衆院選の見通しは不明だが、都議選と合わせて行われる可能性もある。そうなればこっちのものだ。続いて来年の参議委員議員選挙、さ来年の統一地方選挙と、どんどん議員を増やしていくことができる。動くのは今だ。動け!自分たちのために!
 

余談〜選挙に必要なお金〜

ちなみに選挙ってのは思ったほどお金がかからない*1。自治体が必要な経費をある程度負担してくれるからだ。お金がかからない選挙を目指して法律が作られているから当然なのだが、意外と知られていないので紹介しておく。

  1. 選挙用自動車のレンタル(自動車そのものだけじゃなくて、燃料代や運転手の賃金も)
  2. 選挙用ポスターの作成費用
  3. 選挙用ハガキの郵送料
  4. 個人演説会場の使用料金

これだけあれば一応選挙運動にはなるでしょ。選挙事務所は誰かの自宅を使うとして、看板は無くてもいいんじゃない? 運動員は失業者がいっぱいいるから手伝ってもらうといい。単純労務者以外には給料を出せないけど、逆に失業手当もらっていたって運動員はできる。
 
選挙を「投票する機会」としか捉えないのは片手落ちだ。せっかくの自由選挙なんだから選挙権だけじゃなく、被選挙権も行使してほしい。
 

はてブへのコメント返し

id:y_arim
>「自分にできないことをひとに要求するな」というのは、非対称性を無視した杜撰な物言い。
ここまで読んでもらえればこの反論が見当違いであることは一目瞭然だ。「できることがあるのに」やらないことを私は指摘している。
 
id:lakehill
>あんまり、関係ないけど、民主制において政治家が人気取りのために行動するのは当然。不人気な政治家は落選するだけだし
それは些末なこと。本来は支援団体に利益を還元するのが主な目的だ。2兆円の定額給付金を人気取りだって騒いでいるけど、本命は残りの25兆円、住宅ローン減税(建築業者大喜び)や高速道路の値下げ(運送業者大喜び)、中小企業向け融資(経営者大喜び)だと思うんだけどね。
 
id:nanahusi
>たった500を救うのにもこの国は政府が動くしかないんだよ。この国は政府以外の救済機関の力が著しく低いんだから。
昔も今もこれからも動かないっつーの。自分で動くしか、救われる道はない。
 
その他にコメントやブクマをくれた人は以下のとおり。

id:matebu id:nori0620 id:hashillaneye id:grizzly1 id:ajtptwtptja id:Thsc id:matebu id:daruyanagi id:suzu_hiro_8823 id:islecape id:TZK id:odasige id:kaerudayo id:good2nd

最後までお読みいただきありがとうございました。
民主主義の実現による、真に労働者の権利が守られる世の中になることを私は願っています。

*1:もちろん供託金は必要だけど、これは今回の法改正で金額も没収点も引き下がるから安心