訃報:アーサー・C・クラーク

SF御三家最後の一人が・・・。
愛読していた作家が亡くなる悲しみというのは一種独特で、作者本人の死とともに、その作者の生み出してきた作品も死を迎えるようで二重に悲しい。
アシモフの時は没後から読み始めていたけれど、そのことを知ったのがファンになったあとだったので余計ショックでしたね。歩いていた道がこの先途切れていることを知らされたみたいな気持ちになりましたね。
 

宇宙のランデヴー (ハヤカワ文庫 SF (629))

宇宙のランデヴー (ハヤカワ文庫 SF (629))

 
ACCの作品で一番好きなのが宇宙のランデブーシリーズです。極限状態を淡々とした筆致で描くことで、読者もまた登場人物と一緒に悩み、決断し、その決断に苦しまされるという点が最高の魅力です極限状態において人は何を考え、どんな行動を起こすのか、それを考えさせてくれるのがSFの役割だろうと思います。
 
世の中がだいぶ未来っぽくなったせいか、最近SFって人気ないですね。この前読んで面白かったアルフレッド・ ベスターも相当昔の人でした。偉大なるSF作家の死とともに、SFというジャンルもまた死んでしまわないことを祈るばかりです。