もっと加減して

今回は2冊。どちらもいろんなメーターを振り切っていて疲れた。

Sweet Blue Age

Sweet Blue Age

いくらSWEETとはいえ甘すぎ・・・。一本目の角田光代がねばつくような甘さで襲い掛かってきたが、有川浩桜庭一樹のためにがんばった。
期待通り『クジラの彼』は良かった。このぐらい苦味が無ってちょうどいい。100%甘味だけだと頭痛がする。桜庭一樹はいかにも長編の頭だけという感じだったが、森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』はこれ一本だけでも完成しているし、他の作品と比べても一歩ぬきんでているような気がした。
振り返ってみれば大甘から甘酸っぱいものまでよく取り揃えてあったかもしれない。比べて読めるのはアンソロジーのいいところだが、普段読まない人のを手軽に試せる、というのもいい。
 
Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

変。すごく変。頭の中がミキシングされる。あー。
という短編が混じっているので注意が必要。まともな部分だけを読んでいくと割と面白いが、わざとわかりにくく書いているかのような手法が、あざとい。頭がいい人なんだろうな。芥川賞候補だった方はどんななんだろうか。ちょっと気になる。
 
65/100