嫉妬。しかも猛烈に。

誰になのかは後述します。

青年のための読書クラブ』が面白い理由はこれですか。桜庭一樹は現役の読書クラブ員なんだな〜。読書量が半端無いです。しかもただ読む量が多いだけじゃなくて、守備範囲の広さと面白い本を探し出すアンテナも素晴らしい。今回は図書館で借りたけど、是非とも手元に置いておきたい一作です。
惜しむらくはWeb版が消えてしまっていること(当然だけど)。インターネット上の情報だと図書館の予約カートに入れるのがめっちゃ楽なんだけどな〜。せめて「続・桜庭一樹読書日記」が連載中のうちにチェックしていきたいです。
 
ただひとーつ、編集者のK島だけは許せん! 作者とのラブラブぶりには、はらわたが裏返りそうな気持ちになるのです。

ある日、ふらっと飲み会に顔を出したらば、いつの間にか隣席に、セルフレームのメガネをかけてチェック柄のハンチング帽をかぶった、名探偵みたいな男の子が座っていた。お行儀よく両膝をくっつけて座り、ジンジャーエールを飲みながら、「あれっ、桜庭一樹さん? ぼく、読んだばかりですよー。『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』っていうの」と言う。
(中略)
これが実は、東京創元社ミステリ・フロンティアという新鋭専門のレーベルを立ち上げた、局地的に有名な若手編集者、K島K輔との出会いだった。

このK島氏が影の主役/操り手/黒幕で、桜庭氏から頼られてみたり手の上で転がしてみたりと本当に憎い男なのでした。知識も豊富で言うことも気が効いていて、なんだか悔しい。もしかしたら『赤朽葉家の伝説』の編集者のモデルだったり?などと思うと床をのたうちまわりたくなります。とりあえず自分もセルフレームのメガネに変えてみようか、などと無駄なことを考えてみたり。
 
ところで表紙なんだけど、こんなピンクの表紙でまん丸おめめのイメージじゃないと思うのだがどうか。実物は優しげだけど、イラストにするならばべつやくれいとかさいばらりえこの描く例のとがった目が似合うと思うんだけどな〜。
 
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