湿度の高い怖さ
恒川光太郎の作品には、しっとりと冷たく湿った空気が流れているように感じます。夜に半袖で外に出たら思いのほか寒くて、それでも後戻りせずに歩き続けているような、そんなザワザワした感じが常につきまといます。それは多分、恐ろしいという気持ちと違った怖さが表現されているからなのではないかと思いました。
- 作者: 恒川光太郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/10/26
- メディア: 単行本
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ただしどちらも短編ではものすごくもったいない。だけど2作目の『雷の季節の終わりに』ではそういう不満を全て昇華できていただけに、恒川光太郎のこれからの作品にも大きく期待したいところです。
19/100