夏こそ甘酒

せっかくの短い夏なので、どんなに蒸し暑かろうが暑さに文句を言わないことにしています。どうせ来週の今頃には秋の風が吹いて、虫の音も聞こえてきていることだろうと思います。
 
それでも、ろうそくが消える前の一瞬の輝きのように夏が猛威をふるっている今日、ちらっと外勤に出ただけで熱波にやられてしまいました。こんな残暑で夏バテになってもカッコ悪いので、今晩は甘酒を作ってみました。
 
以前どぶろくを作った後の搾りかす、つまり酒粕を冷凍庫に入れてあったのですが、久々に取り出してみてびっくり。なんと酒粕がピンク色になっていたのです。
生ものだしこの暑さだし、もしかしたら傷んでしまったのかと思って検索してみたところ、酒粕がピンク色になるのは質がいい証拠とのこと。熟成が進んで、コウジ菌がアミノ酸などの成分を多く作りだした結果、うっすらと桃色に染まって見えるのだそうです。
普通お店でみかける酒粕は灰色で、いかにも「搾りかす」といった風情のものばかりです。自分でどぶろくを仕込むときにはきつく絞ると雑味が出てしまうため、水分を残して柔らかく絞った成果がここに残っていたのだと思いました。
 
甘酒のレシピは以下のとおり

酒粕 100g
お湯 600cc
砂糖 大さじ6杯

作り方は、

  1. 鍋に分量の水を入れて沸騰させる。
  2. そこに酒粕と砂糖を入れ、10分置く。
  3. その後弱火で20〜30分ほど温める。

たったこれだけで、無添加の、栄養満点の甘酒の出来上がりです。
薄桃色にほんのりと染まった甘酒は、市販のもののようにべっとりと甘かったりすることもなく、乳酸や麹酸のさわやかな風味のおかげで、今日のような蒸し暑い日でもさわやかにいただくことができました。また、アルコールもほとんど感じられず、子どもでも楽しめる飲み物に仕上がったと思います。
惜しむらくはフードプロセッサーなどがないせいで粒がたくさん残ってしまったこと。これはこれでおいしいのですが、甘いおかゆを食べているような印象も否めません。次回作る時はお湯に入れる前にしっかりともみほぐすなど、一工夫加えてみようと考えています。