ぶらぶら

図書館の帰りにモスバーガーへ。海老カツバーガーとアイスコーヒー(L)を食べた。
マックが海老フィレオを始めたからといってモスが追随する必要はないのにね。せっかく菜摘とライスバーガーという独自色があるんだから、二番煎じのパクりみたいな真似はしないでほしいです。おいしかったけど。
Lサイズのコーヒーが300円とは高すぎると思っていたけど、頼んでみてそのサイズに納得。缶コーヒー3本分はあるんじゃなかろうか。おいしくはないけど。

読書の記録

本を返すだけにするつもりで図書館に行ったんだけど、面白そうなタイトルがあるとついつい手にとってしまいます。

人類の月面着陸は無かったろう論

人類の月面着陸は無かったろう論

ほほう、アポロ計画は全てアメリカの陰謀ですか。楽しそうw
SF大好き人間としては読まざるを得ないと言うか、どんな理論によってこういう結論に至ったのか知りたくてしょうがなくなってしまう。著者の副島隆彦という人は"日米の政財界・シンクタンクに独自の情報源を持"つと紹介されており、自ら『学問道場』というサイトを運営するなど結構な知識人だそうです。ワクワク。どうやって論破してやろうか。
んで、モスバーガーに持ち込んで読んでみました。しかし・・・。
弱い!弱すぎる!
もうちょっと骨のある議論を想像していたのに、あまりにへなちょこでがっかりです。なんというか典型的な"トンデモ"さんでした。こういう人の特徴はこの3点。

  1. 自分で調べようとしない
  2. 反論を黙殺するor間違いだと決め付ける
  3. 自分の意見を信じないものを口汚く罵倒する

あとはこの一文に筆者のトンデモぶりが集約されている。

「私たちNASA否定派(月面着陸は無かったろう派)は、あくまで、疑問を提起し、異議を唱えさえすればいいのである。「アポロによる人類月面着陸は当然に有った派」は「有ったこと」の証明をしなければならないのである。有ることを証明する場合には、その有ることを証明する必要があるのであって、無かったことを証明する必要は無い。
本書244ページから抜粋

これじゃあ議論も何もあったもんじゃない。少なくとも科学を論じる立場の人がいうことじゃないです。出てくる反訴は全部でたらめ扱いで、かといって自分の論拠に明らかな間違いがあるのにそれは認めない。これはずるい。こういう議論を展開してくる相手を納得させるのは不可能、というかもはや科学じゃなくて宗教ですよね。盲信の仕方が。
こういう疑似科学があふれている世の中ですから"調べなければ"騙されるようなことが自分でも良くあります。でもそれはほとんどの場合"調べれば"誤りがすぐに分かることなんです。だからそれを誰か他の人に伝える前に一回調べてみる、自分が鵜呑みにするのはいいけれど、その2次ソースになるときは、その真偽を疑ってかからないとだめなんですよ。この本の間違いを指摘するのは簡単だけど、自分を疑うことをしていないというこの1点だけとってみても、どうしようもない気持ちになるには十分です。
 
とはいえ、そこらへんは読む前から予想していた範疇だから仕方ない。もう少しうまく論理展開できると思ったので、アポロ陰謀論という大きな風呂敷を広げておいてこの程度か、というのが残念です。

  1. 今でも打ち上げに失敗しているのに、当時の技術では不可能なはずだ
  2. なぜアポロ計画以降、35年以上も人類は月に到着していないのか
  3. アメリカが12回も成功していることを、なぜ他の国は一度も行えないでいるのか

話題をここら辺に集中させてやればもう少し立派な本になったと思う。副島氏は「犯罪者は、言い訳を過剰に饒舌にするので、しゃべらなくていいことまでしゃべって、ボロを出す」ってのを自分でやっちゃってるんだよね。残念ながら。分からないことを分からないと認めちゃえばここまで突っ込みどころ満載にはならなかっただろうに。
と学会からこの本への反論本が出てるとのことなので、明日あたり答え合わせのために借りてみようかなと思っています。