8日目

最近看護婦さんからのマークがゆるくなった。ドレーンが抜けて手間がかからなくなったので看護レベルが下がったのであろう。急に構ってもらえなくなるのはさみしいねぇ、などと考えていたら病室の一つが閉鎖され、「面会謝絶」の札がかけられてるのを発見。なるほど、忙しかったのなら仕方ない。よく考えれば自分だけじゃなくて自分のとこの病室にナースが来る回数も減っていたし。
ナースコールのブザーの音と、その直後に響き渡るばたばたした足音を聞きながら就寝した。
そんなクリティカルな人がいっぱいいる方が病院としては自然な姿であるわけで、日がな一日ベッドの上で晴耕雨読ならぬ晴読雨読の毎日を送っている自分がちょっと気まずかったりします。のんべんだらりんぐ。

読書の記録

とはいえ猛読。TVを見ないのでひたすら読む毎日です。

希望の国のエクソダス

希望の国のエクソダス

若さと希望・老いと絶望。主人公≒読者は自分がどっちの側に属する人間かを常に問いかけられ、旧来からの価値観に愛着を持ちつつも不安を抱えながら新しい道を選ぶ、という分かりやすいテーマ。最後には若者たちは退廃した社会を捨て、モーセのごとく新天地を目指して旅立つ*1
村上龍はこういうテーマの本を何冊も出しているが、読むことで変革することへの勇気と現状を維持し続けることへの不安が沸いてくるところが好きだ。小説というよりはもはや思想書。フィリップ・マーロウが「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている資格が無い」といったように、村上龍は「賢くなければ生きていけない、行動しなければ生きている資格が無い」と語りかけてくる。
絵画で読む聖書

絵画で読む聖書

聖書の登場人物に「イスラエルって日本でいえば濃尾平野みたいなところじゃん」っていう理由から名古屋弁を話させる強引な手法によって親しみを持たせようという試みには脱帽w
聖書というのはキリスト教の経典だから一般の人には敬遠されがちだけど、もともとは神話と歴史書を混ぜこぜにした物語、日本でいえば古事記とか日本書紀みたいな本だ。読み物として読んで面白くないわけが無いし、われわれがヤマトタケルノミコトを知るように欧米の人はイエス・キリストを知っているんだと思えば分かりやすい。聖書を手塚治虫ブッダみたいなノリでマンガ化したら面白そうだと思うけどどうなんだろう。あるけど面白くないので無名だったりするのかもしれないけど。
苺ましまろ 2 (電撃コミックス)

苺ましまろ 2 (電撃コミックス)

妻が買ってきてくれた。さすがに字ばっかりだと疲れるのですごく助かる。セクシーシーン多め。ベストオブ自分の娘にしたい女の子はやっぱり茉莉ちゃんです。これで苺ましまろは4巻全部揃ったんだけど、5巻はいつ出るのかな?これも妻の差し入れ。最近のがイマイチだったりしたので*2逆に新鮮だった。唐沢なをきのは全部読みたいので、こうやってどんどん復刊されると助かる。というか、売れないからといって絶版になってしまう今の著作権のシステムには一言もふたことも言いたいことがあるんだけど、長くなるのでそれはまた今度ということで。

*1:村上龍はなんかあると北海道を独立させたがる。確かに世界を見れば人口500万人の国も珍しくないし、それほど非現実的な話じゃないんだろう。それはそれで楽しそうな予感がする

*2:幻獣辞典は連載が月刊マガジンだから多少ぬるめなのは しょうがないけど。イマイチであれ 満足するほどのファンだからいいんだけどね