メリー・クリスマ寿司

もう正月だというのにクリスマスの記事。

あまりベタに祝うと混むのが嫌だし、かといって完全に無視するのも寂しいのでいい感じで「外し」で楽しんでいるのが例年のクリスマス。函館名物のクリスマス・ファンタジーは23日に。

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カウントダウン前のトークで「地元の人手を上げてー」「道内の人ー」「道外の人ー」と声をかけていたんだけど、挙手していた人がほぼほぼ3つに割れたので観光客率たけえな、と感心した。外国人観光客もたくさんいて、彼らは手を挙げないので下手したら地元民はかなり少ないのかもしれない。

なんで函館が観光客に人気なのかいまいち実感がない地元民だけど、ひとつには観光地がコンパクトにまとまっていて案内させやすいんじゃないかな、と思った。もうひとつはこのように、地元民が少ないので移動がスムーズに行く、というのもありそう。

どちらもツアー会社的な視点だけれど、やりやすい観光地だから会社的にやりたい、だから魅力的にPRして観光客を集めてくる、というパターンは結構あると思う。

クリスマ寿司

翌24日は本番なので、洋食を避けて寿司へ。これまでもクリスマすき焼きやクリスマス鰻などにチャレンジしているけれど、和食系はわりと直前でも予約が取れるので捗る。

今回は函館が誇る寿司の名店「木はら」に行ってきました。


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隣のラーメン一文字はヘビーユーザーなんだけどこちらは初めて。ラーメンも最近は脂がきつくてチャッチャ系は苦手で、代わりにエビワンタンメンなどを食べてみたら、昔は「物足りねえな」と思っていたのが「出汁が効いていてイイね!」と思うようになるから不思議だ。いや、年か。

閑話休題。今回はお寿司の話。

カウンターに通されて、初めてだったのでコースを選択。

回らない寿司屋の何がいいってカウンターはだよね。コース料金の1/4は、眼の前で展開される職人さんの手さばきを見るために払っていると言っても過言じゃない。以前、某梅乃寿司にランチで行った時は、大部屋に相席で通らされて大皿でいちどきに出されて鼻白んだものだった。

コースはマグロの山かけにはじまって、エンガワにあん肝を乗せたものだとか、すり身を焼いてその上から餡を掛けたとろりとした焼き物だとか、どれも手がかかっていてそれでいて嫌味じゃなくて相当美味しい。素材の味と言っても素材をそのまんま出してくるんじゃなくて、素材の良さを引き出す工夫があるんだよなあ。

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この刺し身がほんと絶品で、特にこの手前のやつは近海産のブリなんだけど、見た目がまるで中トロだし、口の中に入れた途端にふわぁーっととろけて影も形もなくなってしまう。

こういうのを食べて「函館の寿司が美味いって言っても、素材がいいだけだろ?」というのは素人。板前さんがブリトロをまな板に置くやいなや、目にも止まらぬ速さで無数の切込みを入れていたのを見逃さなかった。

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同じ刺し身を素人が切ったってこうはならないんだよなあ。美味い。

アワビは好きで結構食べるんだけど、生のやつはゴリゴリとしていてあんまり好きじゃないんだよね。一切れか二切れ食べて、あとは焼きアワビの網に混ぜちゃったりする。だけど木はらの生アワビは同様に無数の切れ目を入れた上、最後にまな板にターン!と叩きつけているので、生なのに火が通っているかと見紛うばかりの柔らかさになっていた。でもまあ煮アワビのほうが好き。

お寿司はどれも最高に美味しかったんだけど、初めて食べた釣りキンキも美味しかった。

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さっと湯引きしてあってほろほろっと崩れる。低温調理チック。

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締めはワサビのシャーベット。鼻に抜ける風味が爽やかで結構イケる。外国人観光客にもウケそうだ。

今回は初めてだしコースだったので、いつ終わるのかどれだけ出てくるのかがいまいち分からなくて戸惑ったけれど、料理の内容的にはかなり良かった。東京で同じものを食べようとしたら2倍じゃすまないよね、と言われていたのもよく分かる。

今度行くときは握りのおまかせをベースに、一品料理を加えていくスタイルに挑戦してみよう。