恵山温泉旅館の日帰り温泉
桜の季節が終わったらつつじの季節、というわけで恵山につつじを見に行ってきました。
ツツジの見頃の頃にはちょうど恵山つつじ祭りが行われるんですが、合わせて行くと混んでいるし、お祭りは地元の人のものなので部外者の自分は祭りの前日に行くことにしています。人が少なくて快適。
山に登るには天気が良すぎたので、前山展望台までで勘弁してやることにしました。
徒歩17分なんて余裕余裕、そんな気持ちで登りはじめると、だいたい5分後ぐらいに「帰ろうかな……」と後悔することになるのでした(笑)
とにかく序盤の登りが急勾配で心を折ってくる。あまつさえくたびれ果てたタイミングでご丁寧にニセ展望台まで用意されており、展望台まで登りきれなくても「えー、まだ上まであったんだ~。知らなかったな~」と言い訳ができるところが偉い。
偽展望台からの眺めも結構良いので軽装備だったらここで諦めるのもアリかもしれません。
でも途中で諦めるのは心情的にアレなので、棒になった足を引きずりながら登り続けました。逆に偽展望台を過ぎたあたりから斜面はなだらかになっていき、比較的スムーズに山頂までたどり着くことができました。
坂の途中にある偽展望台と違って、山頂だと四方が開けているので風が気持ちよくていい気分です。頑張って登ってきた甲斐があったなあ。
しかし本当の山頂はまだまだ上の方にあるのでした。こちらは登るにしても秋頃の、もっと涼しくなった頃かな。
恵山温泉旅館
山に登って汗をかいたので、恵山温泉旅館の日帰り温泉を利用することにしました。いや、違うな。温泉に浸かるために先に汗をかいておいた、という方が正しいかもしれない。というのも恵山の温泉はpHが2.2という酸性の珍しい泉質なので、前々から一度利用してみたいと思っていたのでした。
ところが冬に行ったりゴールデンウィークに行っても日帰り温泉は営業しておらず、近所にあるのになかなか入れないでいました。一説によるとここの温泉は恵山から湧き出したものをそのままパイプで引っ張ってきていて、再加熱をしていないから気温が低い時期は使えないとのこと。確かに、これだけ酸性度が高ければ機械で温め直すのは難しいのかもしれません。
石鹸が泡立たないとなると、頭はどうやって洗うんだろう。風呂場にはメリットが置いてあったけど。中性洗剤だったら洗えるのかな。
湯船はこれひとつだけ。露天風呂もサウナもありません。
酸性なので肌がピリピリするかと緊張しながら入ったんですが、意外とそんなことはなく、なめらかな肌触り。ほどよくぬるいお湯が疲れた体を気持ちよくほぐしてくれます。肌の老廃物を溶かしてツルツルにする効果もあるとのこと。人間の肌はもともと酸性だから、中性やアルカリ性のお湯よりも体に優しいのかな。
そういえば、噂によると湯の川温泉の源泉が枯渇しつつあるのだとか。観光地はどうしても、ニーズに合わせて無理をしてしまうからなあ。海底に井戸を掘ってさらに湧出量を増やすという話も聞いたけれど、取りすぎて地盤沈下なんて起きたらどうするんだろう。あまりお客さんも来ないような田舎で、ポンプを使わず自然に湧き出しているお湯を使った温泉のほうが、自然にも体にも優しいのかもしれないなあ。