福島の桃は硬かった
地元では毎年、グルメサーカスというイベントが開催されています。
日本全国津々浦々の名産品が一同に会するんですが、イベントが始まった当初に比べて毎年どんどん力が入っているとのことなので、ちょっと覗いてきました。
しじみ出汁の威力!
まずは大人気で行列ができていた、十三湖のしじみラーメンを食べてきました。
レトルトは500円、その場で食べると600円で、まあ食器やら手間代もあるしそんなもんかなと思いながら並んで厨房の中を見ていました。麺は袋入り、タレはパックに入っているのを開いて使っていたので、「お祭りだしこんなもんかな」と。
ところが、大きなザルから寸胴に「これでもか!!!」と言わんばかりに大量のしじみをぶち込んでいるのを目撃して考えが変わりました。シジミをグラグラと熱湯で煮込んで、エキスがふんだんに出た白濁したスープをやおらドンブリに注ぎ込む!
インスタントラーメンを店舗レベルに引き上げる小技と言えば何と言っても”スープ”なんですよ。これさえしっかりしていれば、1+1が2じゃなくて200になるのです。10倍だぞ10倍。
というわけでなかなか結構良かったです。屋台で食べられるクオリティを遥かに超えていましたね。
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その他に食べたもの
東北北海道ブロックを主に歩いていたので、他には津軽のちぢれ麺焼きそばをいただきました。これは食感がホンコンやきそばみたいな感じでGood(グッド感がない感想)。
あとは白金豚のソーセージを購入(これは焼き過ぎでイマイチ)。
プラチナポークだなんて、なんだかDQNっぽいネーミングだなあと思っていたら、由来が宮沢賢治だったので感心しました。
ずいぶん豚というものは、奇体なことになっている。
水やスリッパや藁をたべて、それをいちばん上等な、脂肪や肉にこしらえる。
豚のからだはまあたとえば生きた一つの触媒だ。
白金と同じことなのだ。
無機体では白金だし有機体では豚なのだ。
考えれば考える位、これは変になることだ。
- 作者: 宮沢賢治
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白金と同じことなのだ。(本当にそうかな?)
福島の桃は硬かった
おみやげに何か買って帰ろうと思ったら、ちょうどミス・ピーチがやってきていて、福島産の桃が残りわずかだと呼び込みをしていました。
色もきれいでサイズも大きく、食べごろに見えたので2つばかり買って帰ることにしました。
ところがこれが大失敗。硬いの硬くないのって、包丁を入れればザクザクといい、食べてみるとボリッボリッとして、とても食べれたものじゃありません。しかもパサパサしていて、ひと冬越えて萎びたリンゴだってこれにくらべれば瑞々しいぐらい。おまけに甘みも香りも全然なくて、噛みしめるとはるか遠くの霞がかった向こう側で甘みが手を振っているぐらいのレベル。
例えて言うならマルメロを生のまま齧った時の味に近いかな。マルメロのほうが香りが高い分価値が高いけど、この桃もたぶんこっちだったら砂糖煮にしちゃうだろうなあ。
自分にとって桃とはいわゆる”水蜜桃”で、瑞々しくって柔らかくって、言ってみれば「食べるネクター」ぐらいのトロットロのが好きなんです。それに比べると福島の桃は、「桃」とは呼んでほしくない。少なくとも「硬桃」ぐらいのネーミングにしてもらわないと。こんなの桃じゃないよ、というのが正直な気持ち。
まだ熟していないじゃないとも言われましたが硬さには変わりがないみたいだし、今後福島産の桃は二度と買わないことにします。ノーモア硬い桃。