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オリエントスター WZ0131DA

時計

自動巻きの時計は色々持っているんだけど、裏スケの時計はあってもいわゆるオープンハート、前面から歯車が見えるモデルというものは持っていなかった。そもそもクォーツではなく機械式腕時計をこよなく愛する理由がそのメカニズム、ゼンマイで歯車を動かす機械の温かみみたいなものであって、だから背面がシースールーになっている裏スケのものばかり買っていたんだけど、これでは時計を腕から外さないと内部構造が見られない。じゃあなぜオープンハートのモデルを買わないかといえば純粋に値段が高いというのもあるし、デザイン的にチャラチャラしていたりして気に入ったものがなかった。そんな折、たまたま偶然オリエントのオープンハートを見つけた。

海外逆輸入物なのですごく安い。だけど、以前買ったオリエントは値段相応に安っぽかった。

pikaring.hatenablog.com

文字盤のwater resistの字が潰れてしまっているし、デイトの数字が窓の中心からずれているところが惜しい。同じく海外逆輸入のセイコー5に比べると、オリエントのそれはかなり工作精度が低い印象があった。でもまあせっかくのオープンハートだし、一万円ぐらいなら選択肢に入れておいても良かんべ、とも思ったんだけど、試しにオリエントの高級モデル、オリエントスターを調べてみたらやっぱり全然違っていた。

同じメーカーの腕時計でもこんなに違うのか、と思ってしまうぐらいデザインが違う。写真でぱっと見ただけでも明らかに高級そうに見える。さらにこのモデルは海外逆輸入版ということで国内販売モデルのオリエントスターと比べて約半額で買えてしまうのだった。これは普通にオトクなんじゃないかな。

というわけでこちらを今年のクリスマスプレゼントにお願いすることに。銀色はたくさん持っているので茶色にしてみた。

写真では茶色の文字盤に金文字に見えていたけれど、実際の文字は光沢のある茶色で、光の当たり具合によって見え方が変わる。

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トノー型でパワーリザーブインジケーター(ゼンマイの巻き具合を表示)があってオープンハートで、今持っている時計の中でも唯一無二の存在。加工が難しいサファイアクリスタルをケースに合わせて曲面に仕上げているところがニクい。正直に言うと日付表示がないのは少々不便だ。いつもデイデイト表示の時計をつけていたので、日付を確認するのに腕時計を見る癖がついてしまったからだ。ここらへんは見た目とのトレードオフとして我慢するしか無い。デザイン上も、これ以上の機能追加は蛇足になってしまうだろう。

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ムーブメントは手巻き機能付きの自動巻き、秒針ハック機能ありの6振動で、セイコー スピリットなどに搭載されているにおける4R37に近い位置づけなのかもしれない。振り子にはコート・ド・ジュネーブ、歯車にはペルラージュ模様が彫られていて、高級時計というのはこういうもの、という文法にしっかりと従っている。裏面から見える部分もスピリット同様にきちんと「見せる」ことを前提に作られているところが良い。旋盤からボロっと出てきたものをそのまんま組み立てたようなものだと見ても面白みがないというか、スカートをめくったらヨレヨレのパンツだったときのような悲しみがある。海外版なのにきちんと「MADE IN JAPAN」の刻印があるし、国内版と何が違うのか分からない。説明書も日本語だったし、これは間違えて国内版を買ったら大損パターンだなあ。

ダークブラウンのベルトがまた、良い味を出しているんだよなあ。こーゆーのを買ってしまうと、またモレラートや松茂オリジナルの製品が欲しくなってしまう。

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というわけでピュアモルトたちとならべてパシャリ。うん、とてもいい。丸太小屋で葉巻をくゆらせながら、スモークサーモンをつまみにピートの効いたウィスキーを飲みたい気分になってしまうね。

悲報 オリエントがセイコーに吸収合併

オリエントは今年いっぱいで消滅し、セイコーに吸収合併されることが決まったそうだ。まあ、前から完全子会社ではあったんだけど。

数少ない機械式時計メーカーだけど、ただでさえ少ない機械式時計のパイを分け合うには魅力が少なかったのかもしれない。ラインナップを見ても、オリエントはちょっと色物が多い。一生もの、毎日着けるような余計じゃなくて、趣味的なセンスで遊び心をという方面にアピールするには、ちょっと不景気すぎるのかもしれない。

これなんかはちょっとカッコイイんだけど、ディスクで機械式でやる意義とは、と考えると首を傾げざるを得ない。試しにPebbleのウォッチフェイスで作ってみようと思ったけれど、単に矢印が回転しているようにしか見えないところが微妙だった。

だけど今年はPebbleといいオリエントといい、ちょっと面白くて気になったメーカーが次々と消滅してしまう年になってしまった。この時代、ニッチなだけでは生きていくことができないのかもしれないなあ。