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コペンよりもキャストスポーツを買うべき10の理由

中古で買って8年ほど乗っているミラジーノを車検に持って行ったら、

「床に穴が開いているから埋めないと車検が通らない。エンジンのシーリングが抜けていて常にオイル切れ状態になっており、完全に治すには40万くらいかかる」

と言われ、急遽車を買い換えることになった。とはいえ、青天の霹靂というわけでもない。さすがにちょっとガタが来ているのを感じていたし、できれば今回の車検はギリギリもたせて、2年後には買い換えようと考えていたからだ。しかしそれでも急な話ではある。

コペンを買うつもりだった

copen.jp

買う予定だった車は、コペンセロ。コペンのバリエーションの一つで、レトロちっくな丸めがかわいらしい。

免許を取って最初に買った車がユーノスロードスターで、手放してからもずっと、いずれはまたオープンカーに乗りたい、そう思っていた。コペンはユーノス時代のロードスターを髣髴とさせる、身の丈にあったライトウェイトスポーツカーなところが気に入って、すでに試乗も済ませていたところだった。

「こうなった以上、コペンのセロのブリティッシュグリーンマイカを買いたい」

しかし、ディーラーの返事はなかなか厳しいものだった。コペンは人気が高いため納車まで時間がかかる。値引きも厳しく、用品を付ける程度。そしてミラジーノには下取りがつかないという無慈悲な宣告まで。2年後であれば車検の半年ぐらい前から注文して、準備を着々と進める計画だったのだが。

キャストスポーツという伏兵

迷っているわたしにディーラーから示された提案が、キャストスポーツだった。

「エンジンも足回りもコペンと同じですよ。ちょっと試乗してみませんか」

https://www.daihatsu.co.jp/lineup/cast_sport/img02_grade/13_01_01_photo.png

www.daihatsu.co.jp

黒と赤を基調としたインテリアが、いかにもスポーツカーという雰囲気で高ぶる。そして燦然と輝くMOMOステ。思えばこれまで乗ってきた車は全てMOMOステだった。

コラムシフトで助手席との隙間がなく、足元が広々としているのも良い。コペンは背も低く幅も狭く、包み込まれるようなまるでコクピットのような空間だったけれど、同じスポーツ路線なのにキャストスポーツはゆったりとしており、どちらかと言えばラグジュアリー感さえある。

車通りの少ない海岸線を軽く流してみる。アクセルを強く踏めばフッと加速する。0からの発進でも坂道での加速でも余裕を感じさせる走り。うおりゃー!という暑苦しい感じでは全然なく、汗一つかかずに颯爽と駆け抜けるイメージ。

もしかしたらコペンだと、ちょっと疲れてしまうかもしれないな。時々攻めるならいいけれど、毎日の通勤でマニュアルシフトをガチャガチャ言わせる元気があるだろうか。それよりもこんな感じで、スポーツ感を優雅に楽しむ程度のほうが気軽に楽しめるんじゃないか。キャスポに乗って生まれたゆらぎ。そんな心の隙間をディーラーはさらに攻めてくる。

コペンとの素の価格差は30万円」

「ここからXX万円値引きします」

「本部に確認してきました。キャストスポーツを買うならミラジーノをXX万円で下取りしましょう」

「実はこれからマイナーチェンジをするので、同じ値段で変更前より装備が追加されます」

買った

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カラーリングはカタログで推しているパールホワイト&黒カーボントップ&赤ドアミラー・ピラーパネルの三色に、チェッカーフラッグ模様のデカールを貼ってみた。

ホイールは16インチの専用装備品。4WDだと15インチになってしまうし、FFに長年乗ってきて冬道で苦労した経験もないのでここは二駆(ちょっと安い)。

エクステリアで気に入っているのは要所に配置された赤。バンパーには赤いライン。スポーツを現す「S」。そしてドアミラーとピラーパネル。

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ステアリングホイールの赤ステッチに溢れる「分かってる」感。そうそう、こういうのが好きなんですよ。そしてちらっと見えているシフトレバー部分のパネル、ここがピアノブラックなところが高級感があって良い。他モデルだと普通にプラスチッキーで、微妙な差別化を感じられる。

楽しすぎる走り

パドルシフトを駆使して峠を攻めるとかなり楽しめる。タタタッとギアを下げてエンジンブレーキをかけながらコーナーに突入してスローインファストアウト。出口が見えたら徐々に加速して、ホットスポットの3,200rpmあたりを狙ってギアを上げていけば小気味よく坂道を駆け上がる。これはスポーツカーだ!

同じキャストでもキャストスタイルターボでは、このパドルシフトの設定がない、Sレンジもないとのことで残念。サスペンションもノーマルだしホイールも15インチ。スタイルとスポーツの価格差10万円はかなりコスパがいい。ちょっとでもスポーティさがほしいなら、素直にキャストスポーツにするのをオススメしたい。「なんちゃってスポーツカー」を作ろうとする気合が全然違う。

そう、キャストスポーツは「なんちゃってスポーツカー」なのだ。だがそれがいい。言っちゃ悪いけど日本の公道を法律を守って走ろうと思ったらこのぐらいの性能があれば十分。

コペンよりもキャストスポーツのほうが良いところ

スポーツしつつも実用性はばっちりあるところがいい。コペンと比べて良い所は、やはり何といっても後部座席があるところ。一年のほとんどを2人以下で乗るわけだけど、ごくまれに誰かを送迎する日もある。あとはやっぱり、買い物や大きな荷物を客車内に置いておけるというのが楽だ。座席を倒すとかなり広いラゲッジスペースとなり、冬タイヤぐらいゆうゆうと運ぶことができる。コペンに乗って、屋根を開ける日は一年に10回ぐらいのものだろう。そう考えるとキャスポは一年に20回以上は後部座席を使うだろうと予想されるので、そこはまあキャスポの勝ちでいいと思う。

パワートレーンも一緒だし、走りの差はほぼイーブンだろう。キャスポはかなり背が高いけど、その分居住空間に余裕があってのびのび乗れる。コクピットみたいにミチミチなのも好きだけど、遠乗りに向かなくなってしまうのが辛い。ここもキャスポの勝ち。

かわゆさも甲乙つけがたい。コペンもかわいいんだけど自分にとっては、かつてミラジーノが停まっていた場所にキャスポが鎮座していると、ポケモンみたいに進化したのかなと思ってしまう。そこがいい。

でもまあ一番の差はやはり値段だろう。キャスポとコペンセロの価格差は20万円で、それぐらい別に出せない金額じゃないけれど値引きや下取りのことを考えたらトータルで40万円ぐらいの差がついていたと思われる。それはちょっと痛い。その技はオレに効く。40万円出して後部座席と屋根を取り除いてもらうわけだ。凄い。

今でも街でコペンを見かけるたびに「ちょっといいな」と思ってしまうので10個ぐらいは利点を探したかったけれど、4つか5つぐらいしか見つからなかった。どちらもいい車だから仕方ない。この車に12,3年乗ってみて、それでもほしいと思ったらその時にこそオープンカーを買おう。