ガールズ&パンツァーのOVAを見てきました

WFで東京に行ったついでにガルパンOVAを見ないとな~と劇場を調べたら、上映時間38分だと!? 短すぎる…。アニメ前後編分じゃないか。
でもまあ1,200円だしBDを買うより安いしね、と思っていたら、予想以上にぎっしりと内容が詰まっていて、重量度では並みの90分映画以上でした。密度が高い!
 
今回は池袋のシネマサンシャインに行ってきました。ここは以前、公開終了直前の頃に『時をかける少女』を見に行った劇場です。
時をかける少女 [Blu-ray]

時をかける少女 [Blu-ray]

その時はもう涙が止まらなくて、こんな完璧に泣いちゃったら出る時に恥ずかしいと思ってたら他の観客もベソベソで、なんか変な連帯感があったという思い出があります。
 
今回も封切りからだいぶたっているのでお客さんは10人ぐらい。
おまけのフィルムは結構いいシーンでした。ヤフオクで売れないかなあ…。
 

上映開始

映画が始まるといきなりアンツィオの総帥、安斎さんアンチョビ様が登場。生意気ツインテールな見た目とは裏腹に、部下思いのリーダーな感じで好感を持ちました。
アンティオの他の連中はザ・イタリア人なテキトーかつノリだけで生きているのに、アンチョビは結構しっかり者なんですよね。部員のノリの良さに呆れつつ、そこもまた愛しているような懐の深さがありました。あとで知ったんですが、アンチョビはアンツィオ高校の戦車道を立て直すために他所からスカウトされてきたんですね。
 
続いて大洗女子のターンですが、秋山殿潜入リポートが定番かつ楽しめました。西住殿から「秋山さんまたですか」と、ちょっと呆れられているのもいい(^_^;)
この後でさおりんが、イタリア料理を食べるならうちに来ない?とみんなを誘うところで秋山殿が「あのぅ」とおずおずと手を挙げるところも心底からボッチが染み付いているところが出ていたし、間髪入れず「もちろん!」と返すさおりんの性格の良さも伝わってきました。
この映画はこんな風に、レスポンスが早くてしかも一つ一つに意味がしっかりと込められているところが良かったです。まだるっこしいところが無く、密度がギュギュっと詰まっていました。作り手が一人ひとりのキャラを把握してそれぞれに愛情を持って作っているのが、ひしひしと伝わってきました。
 
それは主役のあんこうチームだけじゃなくて、脇役にも同じことが言えます。まだ搭乗する戦車がない自動車部や風紀委員チーム、ネット戦車ゲームチームをさりげなく出してみたり、そして特に今回は、キャラの濃さの割に出番が少なかった歴女チームに焦点が当たっていたのが良かったです。
たかこちゃんことカエサルが自宅で装填の自主トレをしているシーンでは、SPQRのTシャツを着てプライベートでもローマ好きだったり、友達相手だと普通の女の子だったり、実は隠れ巨乳だったり(笑)と、知られざる側面が明らかになります。
 
肝心の戦車戦シーンは大迫力で、これは劇場まで来ないとダメだ!と確信しました。
ガールズアンドパンツァーの魅力は女の子たちもそうですが、とにかく戦車がよく動くところにあると思うのですよ。なんといってもTV版第一話で、複数の種類の戦車がそれぞれの挙動でギュワンギュワン進むところは一発で心を持って行かれましたが、そのクオリティは劇場版でさらに上を行っていましたね~。
アンツィオを想定した模擬戦では、三凸とIV号が1,500m離れて(さりげに距離感を説明するところが上手い)重厚に撃ち合っているあいだを、八九式と38(t)がちょこまかと行ったり来たりする演出がとても楽しい。
 
本番の見どころも三凸が主役で、セモベンテとの一騎打ちはまるでランスを持った騎士同士の戦いのようで、主砲と主砲をつばぜり合いして致命的な攻撃を避ける戦車同士のゼロ距離戦闘に息を呑みました。これがパンツァークンフト、戦車格闘技か…!

イタレリ 7519 1/72 SEMOVENTE M40 da 75/18

イタレリ 7519 1/72 SEMOVENTE M40 da 75/18

1/72の三凸は持っているので(まだ作ってない)セモベンテも同スケールで作って戦わせようかな…。
普段は地味な、装填手のスピードが勝敗を分けたというのもいいですね。花型は車長だし、砲手がダメだと当たらないし、操縦手がダメだと進まないし、通信手がいなければ仲間との連携ができません。だけど装填手なんて弾を込めるだけでしょ? 誰かが兼任すればいいじゃない? などと思われがちです。
でもWoTやWoT Blitzで遊んでいると、装填速度の違いがすなわち打撃力の差に繋がってくるのが分かるんですよね~。そんな、日の当たらない役割にも光を当てているところが偉い。
World of Tanks Blitz

World of Tanks Blitz

  • WARGAMING Group Limited
  • ゲーム
  • 無料
一方のCV33はウサギさんチームと疾走感あふれる戦車レースの様相を呈していて、コミカルタッチ。倒しても倒しても復活してくるところが恐ろしいけど、機銃でどうやって敵の戦車を倒すのかという疑問がわいてきますw

相手の作戦を警戒する西住殿に、桃ちゃんが「突撃だ!」というのを容認してしかも圧勝してしまったため、次のプラウダ戦でも調子に乗って苦戦を強いられたという伏線がありましたね。回収されるのが分かっている伏線というのはファンなら思わずニンマリとしてしまいます。アンツィオのノリの良さが伝染ってしまったんですねえ(^_^;)
 
持ち前のノリの良さが悪い方に出て完敗してしまって、マカロニ作戦も分度器作戦も不発に終わった(どんな作戦だったんだろう…)アンツィオ高校でした。最終回で顔を出さなかった理由をオチに持って来られてすっかりお笑い担当ですね。
だけどアンチョビさんはいいキャラでしたね。これを見てからWFに行ってたらフィギュアを買っていたかも。

アンチョビさんの付録のためにこの本を買った甲斐がありました。中身がすっかすかなので…(^_^;)
 
と、いうわけで映画はかなり面白かったです。
現在製作中の劇場版では、知波単学園が初登場するようなのでさらに楽しみ。近くで公開してくれたらいいんだけどなあ。せめて札幌ぐらいで。