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盛岡三大麺食べ比べの旅

去年は弘前に桜を見に行って、やっぱり本州の桜はいいねえ。来年も本州だねえという話になり、電車で手軽に行ける範囲を探していたところ、盛岡までならJRの値段が安いことがわかった。
それじゃあと盛岡行きの旅行計画を練っているうちに、どうせなら中尊寺にも寄ろう、それなら盛岡で一泊しないと、と話は膨らみ、結局JRのレール&ホテルパックを利用することになってしまった。いうことになり、運賃が安いから盛岡に行こうと決めたのにねえ。
初日は盛岡からいきなり平泉まで行って中尊寺を見て、一泊して翌日に盛岡観光するという計画。
 
花見予報を見ていたら開花が4月20日ころというのでその時期に予約をしていたら、日が経つのと連動して後にずれるので焦ること焦ること。あわてて翌週に予約を変更する羽目になった。桜は怖い。
 

いざ出発

一泊旅行なので荷物がほとんどないのが楽。iPhoneと財布と、iPhoneの充電器さえあれば、世界中どこでも行けちゃう気がする。
 
朝イチのスーパー白鳥で出発。朝食兼駅弁は、木古内町のほたて炙り丼をチョイス。

北海道ニュースリンク
550円と安い! そのわりに美味い! だけど量が少ない! 駅弁は1000円で1食単位なのかもしれないなあ。まあ、おなかをすかせておいた方が旅先でたくさん食べられるし。
 
何事も無く青函トンネルを抜けて、青森駅へ。ここで進行方向が変わるけれど、新青森までは10分くらいでついてしまうので、座席を回す人は誰もいなかった。
新青森駅には形容詞ではなく何もないのでそのまま新幹線に乗り換え。久々に乗ったけど、新幹線はやっぱりいいね。揺れないし。特急とはぜんぜん違う。ふわっと発信したらふわっと盛岡についてしまった。
函館東京間が開通して、飛行機と値段が同じくらいだったら多少時間がかかっても新幹線の方が楽かもしれないと思った。北国にとって、天候に左右されにくいというのもメリットだ。
 

はるばる来たぜ盛岡

盛岡駅は初めて。あれ?後期試験で盛岡大学を受けた気もしないでもない。落ちたので全然覚えてない。小論文だったっけな・・・? どこか違う東北地方の大学だっただろうか・・・? 記憶が改ざんされているようだ。
 
次は在来線に乗って平泉に進むことになる。ここでも新青森と同様にすみやかに乗り換え、ようとしたのが失敗だった。新幹線側は売店がたくさんあってにぎやかなのに、在来線のホームには待合室すらなく、吹きっ晒しで寒い。列車が来るまで30分以上あるので駅員さんにお願いして中に入れてもらって、時間まで売店を見て歩いた。
旅行に行くたびにご当地ゆるキャラマグネットを購入して冷蔵庫に貼ることを密かな趣味にしているのだけど、盛岡方面ではとんと見ることがなかった。なぜだ。そんなにストラップばかり作ってもつけ切れないだろうに・・・!
 
朝の駅弁が少なかったので、盛岡牛焼肉弁当を買って意気揚々と平泉行きの列車に乗り込んだ。が、列車はいわゆる通勤電車スタイルで、とても弁当を食べられるような状態ではない。仕方なくカバンの奥に弁当をしまいこんだ。これは痛手だ。
地元だと鈍行でも4人がけが普通なので油断していたけれど、そういえば盛岡は県庁所在地なのだった。観光用では全然なくて普通に通勤通学に使われており、乗客率はかなり高かった。
新幹線のあとの鈍行は疲れる。揺れるし止まるし座席は狭くて硬いし、なかなか大変だ。新青森から盛岡までと、盛岡から平泉までの所要時間はほぼ同じだけど、疲労度は5倍ぐらい違う。それだけ新幹線が快適だったということなんだけど。
 

雨の平泉はどこか寂しい


ようやくたどり着いた平泉は雨。
普段の旅行は天気に恵まれることが多いのだけど、今回は色々とボタンがかけ違っていたようだ。キヨスクでとりあえず傘を買って、出発しようと思ったけれどタクシーもいない。
晴れていればレンタサイクルで行こうと思っていたのだが、と、途方に暮れようとしていた時に観光案内所を見つけてもらったので助かった。旅は道連れ、である。相談してみたら巡回バスが出ているとのことで、タクシーよりも格安で回れるとのこと。むしろタクシーが停まってなくて助かった。
巡回バスは1回乗るごとに140円。400円で乗り放題なので、2箇所以上行って駅まで戻るならなら乗り放題チケットを買ったほうが得なのでオススメ。
 

世界遺産毛越寺

中尊寺を中心として世界遺産に認定されており、その中にはこの毛越寺も含まれている。巡回バスでは平泉駅の次に到着することになるので、必然的に寄ることになるだろう。
 
観光バス駐車場で降りて、とにかく雨なのでまずは宝物館に入った。展示品はちょっと面白い。
外を歩いてみたら、宝物館の説明で「藤原三代が治めていたときは栄華を極めていたが焼失してしまった」と書いてあったとおり、確かに地味。庭園はある。池もある。無限に広がる空想力があれば、太古の昔に思いを馳せて楽しめるかもしれない。桜が咲いていれば、または水仙の時期であれば、まだ見応えがあったのかもしれない。せめて晴れていれば・・・!
 
おみくじを引いたら「大吉」だった。「今はつらく寒い冬だけれど、やがて暖かな春がくるでしょう」本当にね!
 

腹が減っては山は登れず

再び巡回バスに乗って中尊寺へ。バスを降りて坂を登って行くと「中尊寺参道」と書かれた先には”山”があった。これじゃあ参道というより、山道じゃないか。
中学校の修学旅行で来たときは、バスからすぐ金色堂だったような記憶があるんだけど。あれは夢だったんだろうか。若さのせいではないと信じたい。どうも盛岡関係に関して記憶があやふやだ。
 
坂道に負ける前に空腹に負けそうだったので、駐車場のところに立ち並ぶお店で遅めの昼ごはんを食べることにした。


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こーゆー場所の蕎麦屋さんだしねー、と期待せずに食べ始めたら、独特の太い蕎麦は手打ちのようで、意外とちゃんとしていて良かった。
メニューにわんこそばがあるのを見て、
「そうだ、盛岡三大麺を食べる旅にしよう」
と決めたのがこの時だった。メニューにあるなら「山菜とろろそば」を食べても、わんこそばを食べたことに75%くらいはなるはず。というわけでここでわんこそばは完了。
観光地だからか、この店のわんこそばの流儀は独特で、後ろに立った人がお椀に麺を投げ入れるのではなく、最初から決まった数の蕎麦の小椀がズラズラーっと出てくるらしい。それにしても、この太いお蕎麦で何十杯も食べるのは厳しいだろうなあ。
 

中尊寺を登る

覚悟はしていたものの、参道という名の山道は思いのほかきつかった。なめらかな土の道は雨に湿ってさらに滑らかさを増しており、いつ滑り落ちるか分からない恐怖と闘いながら、ロープを頼りに慎重に登っていく。
 
ある程度進むと坂はだいぶゆるやかになってくる。坂の途中にあった小さな売店を覗いてお守りを物色していると、売り子のおばさんから「ここはどこも違う商品が並んでいるんだよ」と教えてもらった。
どういうことだろう、そう思いながら先に進んでいくと、中尊寺の本堂にたどり着いた。ここでも売店を見てみると、確かに微妙にラインナップが違う。しかも、よくある「寺グッズ」に名前を入れただけのものとも違っていて、どれも中尊寺オリジナルグッズっぽい。これは、とお守りを見る目にも力が入る。足腰の健康にいいという、仏様の足の裏をモチーフにしたお守りがクールだったので両親の分を購入した。
少し進んで次の売店に進むと、やはり品揃えが違っていて、さきほど買った足裏のお守りも、違うカラバリが売られていた。確認した限りでは金と銀とブロンズ(本堂前の売店で買ったのがこれ)があったけれど、実はまだまだあるかもしれない。

徹底的に目を狙う。どうやらこの中尊寺には仏様ごとにお堂があって、その都度お堂に関連した売店が付随しているようだった。この売店も含めて、全体がアミューズメント施設になっているんだなあ。
 

初めて訪れた讃衡蔵

金色堂を見る前に、併設された讃衡蔵という資料館を拝謁した。2000年に建てられたらしいので、確実に来ていない自信がある。
ここは結構良かった。なるほど平泉くんだりまで足を伸ばして、さらに険しい山道を登ってくる労力以上のものがあここにはあるな、と実感した。
 
仏像に詳しいわけではないけれど、千手観音像と騎獅文殊菩薩像がすごく好み。これを最初と最後に配置するなんて分かってるじゃない、と思う。
千手観音はその万能っぷりがいい。全部持ってるから何でもかかってきなさいだ。手を上に組んでいるのが珍しい造形だと書いてあったけど、仏像という決まったパターンがある中で、さらなる良さを追求しようとする、昔の人の工夫がいいよね。
騎獅文殊菩薩像は、なんといっても眷属がついているのがいい。坐像にはない今にも動き出しそうな雰囲気は、まるでジオラマだ。
装飾経は狩野派の展覧会でレプリカを見たことがあるけれど、紺紙金銀泥一切経の実物を見れたのも良かった。写経をすることが功徳なら、尋常じゃないレベルで超ゴージャスに写経をすればサイコーに功徳になるじゃない!という発想がロックだ。極楽浄土というファンタジーを、真剣に追求しているところが面白い。
 
かなり混雑していたけれど、集中してみていたせいでほとんど気にならなかった。他の人はそこまで集中していなかったのも良かった。感動、独り占め。
 

五月雨や降り残してや光堂

さていよいよ真打である金色堂の出番だ。五月雨や降り残してや光堂。雨の金色堂こそ本領発揮なのかもしれない。
ここはさすがに中学の頃の記憶がある。やたら混んでて暗くて、撮影禁止の張り紙を無視してカメラでバシャバシャと写真を撮っていた教師の記憶が。もともと自分は2年3年の頃の担任であったこの体育教師のことを蛇蝎のように嫌ってはいたのだが、改めてその時、ああ、いやな男だ、と思ったのだった。
 
それはさておき。
 
薄暗い中に踏み込むと、暗闇の中に金色が光っている。金色の寺に潜む金色の仏像たちの姿は、単なる仏像を作りたかったのではなく、この世じゃないものをこの世に創りだそうとしたのだろうかと感じる。藤原清衡は、このような仏の世界を夢のなかで思い描いたのだろうか。

見ているうちにバルセロナで訪れたカテドラルのことが連想された。黄金で飾られた東方より来たりし三賢者。剣と、杖と、松明をそれぞれ手にし、そうかこの三人が一緒になれば阿修羅像になるか、などととりとめもなく考えたのだった。洋の東西は違えども、黒と金、闇に浮かぶ金色が人ならざる者を表すという感覚は、共通しているのだなあ。
 
京都に行った時も感じたけれど、神社仏閣には、人が大きく敬意を払ったものを見て、そのスケールの大きさを知るような感覚がある。
例えば僕が誰か女の人を喜ばせようと思ったら、飴玉とかクッキーとか甘いモノを食べさせるんじゃないかな。相手が眞鍋かをりだったら奮発してゴディバを買うかもしれない。だけど相手が神仏の場合はどうだろう。いかにゴディバとはいえ、チョコレートで満足するだろうか。相手のスケールに応じた最大限の敬意と愛情を持って贈り物をしようとするから、とんでもないセンスの教会を作ったり、祭事のたびに神宮を建て替えたりするんだろう。そのとてつもなく大きな情熱を感じて心が動かされることを期待して、僕らは神仏を拝みに行くのかもしれない。
 
讃衡蔵には金色堂の修復過程も展示されているので、先に讃衡蔵に入っておくのがベター。
 

売店でおばちゃん軍団に助けられる

讃衡蔵横には大きめの売店があって、そこで甘酒とコーヒーを飲みながら(立ち飲み)帰りのおみやげを物色していた。かりんとう饅頭が美味しそうだったので買って帰ろうと思ったらおばちゃんの一団が
「これはすごく美味しいけどね、おみやげには向かないよ。ガバっと入ってるから」と大声で言いながら脇を通って行ったので、それを聞いて自宅用に買ってみた。
帰宅して開けてみたら10個が一つの箱に入っていて職場で配るには向かなかった。オーブンで2分ほど焼いて食べるとそのまま食べるよりも格別に美味しいので、自宅用には確かに向いている。ありがとう。おばちゃん軍団。
[asin:B0064G0DTC:detail]
Amazonで売ってた。
 

再び盛岡へ

巡回バスの最終時間に間に合って、平泉駅まで戻ってきた。
ここの売店もお土産が豊富なので、日持ちがよさそうな「ずんだカントリーマアム」と「ずんだネスカフェ」を職場用に購入。ずんだって仙台土産じゃないの!? まあ、東北つながりということで一つ。

この手のおみやげは日本中どこでもあるのな。
再び鈍行列車にガタガタと揺られて盛岡へと戻る。
 

じゃじゃ麺に挑む

盛岡三大麺お次はじゃじゃ麺である。以前にポータルZでじゃじゃ麺に関する記事を読んでいて、一度食べてみたいと思っていたのだった。
@nifty:デイリーポータルZ:冷麺以外の盛岡名物を食らう
ジャージャー麺とは全く別の料理で、自分で調味料をかけて味を好みに仕上げたり、食後にはお皿にスープを注いで飲むなど、かなり独特のようだ。


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食べログで調べていたこのお店に入る。じゃじゃ麺の他に晩酌セットを頼んだら、値段の割に品数が多くて美味しくてお得だった。地ビールも頼んで良い感じになる。
ここで待望のじゃじゃ麺が登場。店のオススメであるスパイシーな味付けが最初からされているものを選んだけれど、正直味がない。テーブルに置いてある肉味噌を追加で投入したけれど、やはり漠然とした味。食後に卵とスープを入れてもらったけれどこれもごく薄味で、お湯を飲んでる感覚に近い。盛岡の人は随分と漠然とした味のものを好むんだなあと思った。
味が足りなければ調味料を足せというんだろうけれど、調味料は味が薄っぺらいというか上辺しかないので、食べた後の余韻、奥行きというものがない。そーゆー意味で出汁の味に慣れている自分には、いまいち向いていなかったなあという印象。
ただ、じゃじゃ麺以外のメニューはどれも美味しかったので、この店が悪いわけではない。じゃじゃ麺がそーゆー食べ物だったというだけの話。

ホテルへ

駅とじゃじゃ麺とホテルと城跡公園が一直線に並ぶように用意周到な計画を立てていた。翌朝起きたらすぐに花見だ! というわけで爆睡、の前に盛岡牛焼肉弁当を冷蔵庫へ。お腹も空いていないしレンジもないし、しかし千円以上するこれを捨てていくなんてもったいない。結局次の日に帰宅してから食べたけど、何とかなんともなかった。駅弁だから多少日持ちがするように作ってあると信じたい。
 
ホテルの朝食は鮭といくらの親子丼が作れるなど、結構豪華だった。地元のくずまき牧場の牛乳があるのも嬉しい。旅先に行って何とか牧場ではない普通のメグミルクを飲まされるのはどこか釈然としないのだ。
卵だけが謎で、鉄板とトッピングと卵はおいてあるのだけど係員がおらず、「これは自分で料理すべきなのか?」と悩んだ。ビジネスホテルの朝食では必ずスクランブルドエッグを食べる自分だけれど、尻込みして断念。魚卵が食べられたので良しとする。
 
朝食を食べながら、セルフサービスはどこまで許されるのか考えた。
トーストを自分で焼く。これはよくあるし、焼き加減を自分で調整できるのはむしろ嬉しいかもしれない。トーストに塗るものは当然、客の好みで選べるだろう。
コーヒーを自分で入れる。これは新しい。各種豆とドリッパーがあって、好きなのを飲めるとしたら意外と受けるかもしれない。
目玉焼きを自分で焼く。これはどうだろう。サニーサイドアップがいいのかターンオーバーがいいのか、はたまた落とし卵がいいのかフライドエッグか、客の好みに応じてどんな卵料理でも作られるというのはウリになるかもしれないし、ならないかもしれない。家で食べたほうがよさそうだけど、皿を洗わなくてもいいし、逆に言えばそのぐらいしかメリットがない。

ホテル東日本は駅からは遠いけれど部屋も広いし料金も安く、市内中心部を観光するにはいいホテルだと思う。
 

石割桜

ホテルを出て商店街を通って、まずは岩手県庁にあるという石割桜を見に行った。少し早咲きらしく、まだ肌寒さが残るこの時期でも満開の桜をおがむことができた。

本当に石を割っているわけではなく、石垣の隙間から生えているので「石垣桜」とするのが正しい表現かも。そうするとインパクトが薄れるから良くないな。
 

盛岡城跡公園

城跡は桜の名所なんだけど、出店は出てても桜はないという残念な有様だった。ぐぬぬ。歯噛みしながら見て回ると、頂上には巨大な台座だけが鎮座してあった。昔は騎馬像があったんだけど、戦争で供出して以来そのままなのだそうな。もう平和なんだから立てなおしてやろうよとも思わなくもないけれど、台座だけの姿を見て戦争のはかなさに思いを馳せる目的なのかもしれない。
 
ここにある桜山神社でおみくじを引いていた。自分は毛越寺で引いたけれど、寺でおみくじはないんじゃない?とのこと。確かにそのとおりだ。お寺だと御仏籤?
出たのは自分と同じく大吉。そして「今は辛い冬ですが春になれば・・・」
あれ? 自分のと書いてることおんなじじゃない!?
文体こそ多少違うけれど内容は全く同じ。見比べると番号が同じだった。どこかにおみくじ作成の業者があって、同じ内容で文体を変えて売っているんだなあ。ちょっと感心した。月刊神社とか、季刊仏の座みたいな雑誌にこーゆー商品が掲載されているんだろうか。読みたい。
数字は二桁だったので最高で100種類と考えると((実際は大吉、中吉、吉、小吉、末吉が各5種類くらいずつと考えるのが妥当か。すると25分の1となる。それでもまあ、狙っても出せない数字ではある))、二人が同じおみくじを引く確率は100分の1か(1万分の1ではない)。なかなかレベルが高い偶然だ。ここで大吉を出すことで、自分の大吉力を使い切ったという感じもある。
 

啄木賢治青春館

もりおか 啄木・賢治青春館 [TOP]
函館と盛岡をつなぐもの、それが石川啄木である。函館には三ヶ月しかいなかったくせに並び立とうとするのは申し訳ない気がします。
自分はこの明治維新的無頼漢のことを憎からず思っている。単身赴任先で同僚に惚れちゃったり、「ハタラケドラクニナラザリ」とかいうわりに吉原で遊び歩いたり、そのことを奥さんにバレないようローマ字で日記に書いてたけど奥さんはローマ字が読めたのでバレバレだったり、はちゃめちゃなところがいい。太宰治にも通ずる良さがある。
宮沢賢治は天才だけど、生前は結構厄介なひとだったんだろうなと思った。狂人の一歩手前のような危うい世界観が、やはり好きだ。
展示品はそつない感じで、それよりも古い銀行を改装したという建物や、2階で開催されていたローカル紙の展示のほうが面白かった。
 

でんでんむし

帰りは巡回バス「でんでんむし」に乗って駅へと戻る。1回100円。
バス停で待っていると、外国人のカップルから話しかけられた。どうやら盛岡駅に行きたいようだ。
自分たちが外国に行った時もそうだけど、知らない国でバスにのるのはハードルが高い。偶然このバス停に、自分のようないかにも外国語を解しそうな知性と優しさを兼ね備えた顔をした青年がいたことは、彼らにとって僥倖であろう。他には「マジでー」「超マジ」みたいな会話をしているカップルしかいなかったので、消去法かもしれないけれど。
「どぅーゆーうぉんとぅごーとぅーもりおかすてーしょん? うぃーうぃるごーとぅーすてーしょんとぅー」
などと中学生レベルの英語で供述し、一緒にバスで盛岡駅へと向かった。車内で男性の方に
「うぇああーゆーかむふろむ?」
と聞くと彼は、
「タイラン!」
と答えた。台湾?ああ、タイランドか。しかしシャイな自分にはそれ以上の会話はできず、タイ人カップルがなぜわざわざ盛岡くんだりまで足を伸ばしたのかは謎のままだった。
日本に住んでるにしては日本語が話せない。タイから直接来るにしても、なんの目的で盛岡に? そして男性の方はどうして鼻毛をモジャモジャに出している?
様々な謎を抱えたままでんでんむしは走り、盛岡駅に到着したので永遠に謎のままになった。旅の謎はかき捨てという言葉があったかもしれない。
 

盛岡冷麺にチャレンジ


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駅の中にある、冷麺が美味しいという焼肉屋さんに入った。これが盛岡三大麺の締めになる。自然気合も入るし、おなかも空いてくる。

麺はブリブリと弾力があって、硬いというのは違う歯ごたえの良さ。スープもすっきりと出汁が効いていて、辛いだけじゃなく、きちんと美味しかった。言っちゃ悪いけど本場韓国の冷麺よりも断然美味しい。ネンミョンは冷たくないしね。
 

そしてジュピターへ

盛岡駅にもジュピターがあるんだ! 盛岡、青森、そして札幌にあって函館にはない、この疎外感を味わえ!
生パスタとお湯だけで作れるインスタントパスタ、ココナッツ100%ウォーターを購入。
帰宅してから生パスタでナスとモッツァレラのトマトソースを作って食べたけど、ぷりっぷりで美味しかった。個人的にはこれを盛岡三大麺に入れたいレベル。
ココナッツウォーターはココナッツミルク味をうんと薄めた感じの「やられた!」という味。道理で安売りされていたわけだ。南国のココナッツ売りから買って飲むと、まさにこんな味がして、しかもヌルいという。それを味わったと考えればむしろ得なので、未飲の方はぜひ飲んでみるといいと思います。

はやて「こまちと繋がったままこんな線路を走るなんて 頭がフットーしそうだよおっっ」
 

まとめ

今年はなかなか春が来なかったので南下したにもかかわらず桜にも恵まれず、しかも初日は雨という残念な感じだったけれど、こうして書き下ろしてみると意外と楽しんでいたことが分かる。
東北は近い割になかなか行かないので、なにか機会があれば足を伸ばしてみたいと思っている。次は秋田かなあ。北東北フリーきっぷは12、600円で、青森秋田間の特急券だけ追加すれば大丈夫。花見か花火か、何かの機会に行ってみたい。
 
桜については、満開日を確認してから出るぐらいのほうが安心だと分かった。予報は希望を含んでいるせいで、前倒ししやすい。去年の弘前は、満開から何日かたってから行ったら爆咲きで大変なことになっていた。散り始めくらいのほうが豪華な感じがする。
とりあえず今週末は、日帰りでどこか桜の名所を狙ってリベンジを果たしたいなあ。