噂の3,580円ホームベーカリー(PY-4436AZ)に感動した

調理グッズは楽しい。どんどん買いたくなってしまう魅力がある。圧力鍋や卓上コンロといった一般的なものも楽しいし、かき氷器にアイスクリームメーカー、イージースモーカーなる簡易燻製器などといった単機能なものにも夢がある(全部持ってる)。
残念ながら台所の収納には限度があるので、全部を全部買っている訳にはいかない。コストと便利さを天秤にかけ、今後も使うかどうかの将来性を見込まなければならない*1ので、自然と商品を見る目もシビアになる。
 
そんな中でパン焼き機は夢の商品だった。GOPANが出た時は買おうか買うまいか三日三晩悩んだけれど、なにせたまにしか食べないのに値段は高すぎるし、ご飯でパンを作るにもグルテンを加えなければならないと知って断念した。

ところが最近、3,580円という破格の値段でパン焼き機が買えることが話題になっていた*2

ホームベーカリーというのは、格安機でよい、というのが持論である。
例の格安ホームベーカリーを使ってみた: 極東ブログ

わかりますその気持ち。
 

メニュー一つあたり358円と思うと、大変安く感じます。
[N] 3,580円で購入したホームベーカリー(PY-4436AZ)が届く!メロンパンを焼いて餅をつくんだ!

そう来たか。
 
安いわりに悪かろうではなく「普通にパンが焼ける」ということで、このぐらいだったら試しに買ってみてもいいかなと、早速Amazonで注文してみた。ぽちっとな。
届いてみると意外と大きくてちょっと驚いた。うちで使っている3号炊きの炊飯器より一回りぐらい大きい程度かと思っていたら、ゆうに2倍ぐらいの容積がある。それでも、キッチンボードの炊飯器置場にすっぽりと入るサイズなのは、考えて作られていると思った。
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これは炊飯器とホームベーカリーを入れ替える一瞬のすきをついて入り込んだ猫。ちょうどここにぴったり収まるぐらいの大きさ。
  

パンを焼く

釜を洗って早速パンを焼いてみることにした。羽をセットして材料を計ってどんどん入れるだけ。スイッチを入れて、4時間くらい待つだけで焼きたてのパンが出来上がってしまう。
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こんなに簡単においしいパンが作れてしまっていいのだろうか、という気さえする。でも美味しい。凄い。焼きたて最高。
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中もみっしり。
 

ミルクパンが便利

基本のレシピはスキムミルクを使うレシピだけど、そんなものは普通のご家庭にはおいてないので、牛乳を使うミルクパンの方が楽でいい。家庭にある材料だけで作れてしまう。強力粉と牛乳、砂糖、塩、バター、ドライイースト。シンプルすぎる。添加物も一切入らないので、健康にも良さそう。
ドライイーストがちょっと厄介だけど、半年前に買って冷蔵庫で保管していたものでもちゃんと役割を果たしてくれた。
 

具入りパンも美味しい

ベーシックなパンの良さがわかったので、具も入れてみることにした。
スイッチを入れてから38分後に「具入れアラーム」(うるさい)が鳴るので、そのタイミングで投入する。
半額で売っていたカール・レイモンのベーコンと、明治の「切れてるプロセスチーズ」をそれぞれ1cm角に刻んで、塩コショウと一緒に投入した。本当はベーコンを入れる際は、一度フライパンで炒めて余計な油をキッチンペーパーに吸わせてからにしないとダメらしい。
その手順を忘れてしまったので完成したパンは、表面がカリカリサクサクのベーコンエピみたいな仕上がりになってしまって、これはこれで美味しかった。良いベーコンは脂も美味しいので良い方へ転がったのかもしれない。チーズはあらかた溶けてなくなってしまったけれど、その分パンの生地に味が付いている感じ。パンにベーコンとチーズを乗せて焼かなくても、これ一枚でOKだ。
 
今度はベーコンオニオンパンを作ってみたいけど、その時は事前に炒めておかないと大変なことになりそう。ベーコンは生のまま入れてパンと一緒に火が通っていたけれど、玉ねぎは水分もあるし。炒めて甘みを引き出しておいたほうがいいだろうな。
冷ご飯と小麦粉で作るとモチモチのパンが出来上がるらしい。これも今度試してみたい。
 

餅をつく

最近のホームベーカリーは餅も上手に作れるらしいというので、これも早速試してみた。パンよりもむしろ、こちらの機能に期待していた部分もあったりする。
研いでザルに30分あげておいたもち米と、水を入れてスイッチを押すだけで炊いて捏ねてくれる。簡単。実家で餅を作るときは、蒸篭で蒸してから捏ね機に入れる手間がかかっていたけれど、この機械なら全自動で完成してしまう。
1時間半ほどで完成のアラーム。まな板に打ち粉をひいて、デロンと転がり出るのがまばゆいばかりの白い餅。思わず食べてしまうと「もっちもちだから餅っていうのか!」と感動するぐらい美味しい。これはヤバい。太る。
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焼いた時の膨らみ加減も半端じゃなくて、市販の餅との格の違いを感じさせるものだった。サクサクもちもち。
 
餅を食べるためにキノコ汁を作ったりするのも楽しいけれど、普通に朝ごはんとして食べても良かった。ベーコンとバターを巻いて焼けばパンよりも腹持ちがするし、アレンジもいろいろとできそうな気がする。
 

気になるポイント

全般的に良い買い物だったけど、気になるポイントもいくつか存在したのであげてみる。
 

音がうるさい

ホームベーカリーといえばうるさいイメージがあったけど、動作音はさほどではなかった。洗濯機より全然静かで、自分なら寝ている間に作っても気にならないぐらい。
だけどアラームの音量が大きすぎる。メニューの切り替え音や、開始38分後に鳴り響く「具入れアラート」も相当うるさい(止められない)。ここはもうちょっとなんとかしたい。アラームをとっちゃって、キッチンタイマーを別に使おうかと思うぐらいだった。
 

作りがシンプル

安さの理由は、基本性能はしっかりさせて、その他の部分はコストダウンしているところだと感じた。蓋にストッパーがないのでバタンとしまるし、アラームの音量調整がないのも同様の理由だと思う。
 

分量が固定されている

パンは1斤、餅は4合と決まっているところが惜しい。パンはいいとして、餅はつきたてが美味しいので、2合で作れたらもっと気軽に餅を作ったのに、と思った。冷凍しちゃうと水分が抜けて美味しくなくなっちゃうし。
とはいえ、4合作っても今のところあっという間になくなっているので、餅が好きなら気にならないかもしれない。
 

手入れのしやすさ

作りがシンプルで、釜と羽しかないため手入れは簡単なのが良かった。ただ、餅を作った後は羽の付け根に残ってしまうので、柔らかいうちにこそげ落としたほうが良さそう。うるかしてから爪楊枝でガンガン掘り進む必要がある。
 

感想

とにかくシンプルにパンを食べたい、餅を食べたいという欲求を叶えてくれるところが良かった。単機能で質実剛健。コストパフォーマンスが良すぎる逸品。使わない機能満載の高級機を買ってしまうより、安くてきちんとしたものができるこの商品を買うというのは全然アリな選択肢だ。
 
こういう製品を最近ではジェネリック家電というらしい。

大手の電機メーカーはこれまで、他社にない新しい機能を開発することで、価格が高くても、買ってもらえる製品を作ることにしのぎを削ってきました。
ただ、開発競争の裏で『機能はシンプルでも、価格は安いほうがいい』という消費者のニーズが置き去りにされてきたという面も否定できないんです。
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/10/1023.html

まさにまさに。

焼き芋機能は使わないと思っていたけれど、Amazonでの評判がいいので今度試してみたい。ピザやうどんも、自分でこねるのよりも美味しくできそうだ。今後の活躍が楽しみ。
 

2月3日追記

現在は当該商品の取り扱いはないとのこと。なぜだ・・・。売れすぎたのか。その代わりに6,000円の商品がオススメされていた。

TWINBIRD 【ごはんパン/米粉パン/もちつき】モード搭載 ホームベーカリー ホワイト PY-E631W

TWINBIRD 【ごはんパン/米粉パン/もちつき】モード搭載 ホームベーカリー ホワイト PY-E631W

こちらはちょっと高いけれど、パンが二斤焼けるというのは素晴らしいと思う。こんなに自宅パンが美味しいと知っていたらこっちを買ったのに。

*1:ワッフルメーカーはもう何年も使ってない

*2:現在は取り扱いがないそうだ。残念!