読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2013イギリス・イタリア旅行 ~その13~ そうやすやすとは帰さない

ローマ最終日は、15時の飛行機で日本に帰ることになっていました。いつの間にか最終日! 長かったような短かったような、まだ残りたいような早く帰りたいようなそんな気持ちです。
 
この日は予定を全く入れておらず、何かあった時の予備日にしていました。
前の日の夜にどこに行こうか話し合って、イタリアンなドルチェを食べよう!ということになりました。と、いうのも本場イタリアの料理はどこも量が多すぎて、食後にデザートを注文する余裕がほとんどなかったんです。おとつい行けなかったスペイン広場に向かって、そのあたりで甘いものを食べることにしました。
 
ホテルのチェックアウトは11時なので、荷物はそのままに朝早くホテルを出ます。
雑然としたテルミニ駅周辺も、さわやかな朝の光の下で見るとまた印象が違い、今日で最後かと思うと感慨もひとしおです。初日の朝は夏っぽかったけど、心なしか涼しいような。9月下旬まではギリギリで夏が残っていました。
 

スペイン広場

ラッシュアワーな地下鉄でエスパーニャ駅まで移動しました。
f:id:Red-Comet:20130925075321j:plain
メジャーな観光地とはいえ、朝7時すぎだとほとんど誰もおらず、貸切状態でした。有名な観光地とはいえ、映画の舞台なだけなのでそんなに面白いわけではないなあ。
何か食べるところはないかなと探したのですが、さすがに時間が時間なので、空いていても朝ごはんのみといった雰囲気でした。まだ時間もあるので、ポポロ広場まで歩いて時間を潰すことにしました。
 
この日も路地をどんどんと歩きます。それにしてもローマは路上駐車がめちゃくちゃ多い。ローマで働いている人はだいたいが郊外から通勤しているからなんだそうですが、ここまで混んでいてもまだ車で通おうとするのが凄い。まあ、地下鉄もものすごいラッシュなんですけど。
小型車がほとんどで、その中でもチンクエチェントが目立ちます。ほとんどは新型ですが、たまに旧型のかわいい奴も走っているのを見ると欲しくなります。その次に多かったのはSMARTでした。日本だとかなりレアなのですが、極端な小ささが受けているのでしょう、結構な頻度で見かけました。なにせ縦幅が他の車の横幅と同じぐらいなので、縦列駐車のスペースに縦に入るという必殺技を持っているのが凄い。
f:id:Red-Comet:20130925081521j:plain
ローマで見かけたミラ・ジーノ。すっかり風景に溶け込んでしまって違和感がありません。こっちで軽自動車専門の中古自動車屋さんを開いたら意外とイケるんじゃないかなあ・・・。
 

ポポロ広場

f:id:Red-Comet:20130925082457j:plain
オベリスクを挟んで左右対称に建てられた寺院が面白い。来るときは左から来たので、戻るときは右側の路地を行きました。
 

朝ドルチェ

ふたたびスペイン広場に戻ってくると、さっきまで来た時には気づかなかったところにお店が開いています。オープン前に来たからかな。階段から見下ろして左側の、グッチか何かのブランドショップの隣にあります。看板を見てみるとまだ朝食メニューっぽいからダメなのかなと思ったのですが、お店のお姉さんに話しかけてこの時間も大丈夫だということを聞き出していました。甘味の魅力は凄い!
アーモイタリア旅行ガイド:観光・レストラン情報・盗難対策・アドバイス
通された2階席はまだ誰もおらず、貸切状態でした。おかげで、スペイン広場を見下ろせる位置の一番よい席に座ることができました。どこに行くにも早朝はいいなあ! ただ、ケーキ類は併設しているホテルの厨房で作っているとのことで、この時間はまだ注文できませんでした。メニューを見ながらいろいろ悩んだのですが、アイスの盛り合わせとティラミスという、いかにも普通なものを頼みました。
f:id:Red-Comet:20130925090943j:plain
このアイスが、ちょっとほんと尋常じゃないくらいに凄かったのです。
一番下の緑色はピスタチオ。ひとくち食べて、え?ピスタチオなの!と驚くほどに一口目はフルーティで爽やかで、それがひいたあとにほんのりとピスタチオがやってきます。
白いのはココナッツですが、素材感丸出しのコロナリ通りのジェラートとは大違い(あそこも好きですが)の、洗練された風味。徹底的に雑味を取り除いて美味しさだけを抽出した結晶のようです。
チョコは、これでもか!というぐらい香り豊かなのに、味は全然しつこくなくて、まったく食べ飽きしません。
アイスクリームなんて普通の食べ物じゃないですか。世界中どこでも誰でも食べられる最もベーシックなスイーツ。なのにひとくち食べての衝撃が凄い。これが本場のドルチェか・・・!と唸るぐらいの味になるとは驚きました。
f:id:Red-Comet:20130925090955j:plain
ティラミスも食べさせてもらいましたが、こちらは半解凍で、スプーンを入れる時まではシャリっとしているのが口の中に入れると一瞬でふわっと溶けて、クリーミィなチーズの美味しさがいっぱいに広がります。スポンジにはアルコールを飛ばした洋酒(コアントローかな?)が飽和状態、ぐちゃっとなってしまうギリギリ一歩手前までふんだんに染み込ませてあって、まるで新鮮な果物を頬張った時のようにジューシー。こんな美味しいものを食べたらそりゃハイになるわ、と納得しました。
 
なんだろうイタリア人は。もやしもんみたいに「美味い」の結晶が見えてそれだけ取り出す才能でもあるんだろうか。そんな疑問を呈したくなるぐらいのクオリティでした。
 

高いは美味い

お勘定を見て二度びっくり。このほかに紅茶(ティーバッグ)とコーヒーを頼んで30ユーロ! デザートだけで4千円とは\(^o^)/
っていうか昨日の夕飯(ワイン込み)の値段を軽く凌駕しているとはさすがです。でも逆に、これだけのお金を払えばまだまだ食べたことがない未知の世界に連れて行ってもらうことが可能なのだ、というのがわかって、世界が少し広がったような気がしました。まだまだ食べたことがないものがいっぱいあるなあ!
 
ちなみにTripadviserによるとカフェ・バルカッチャは☆3つ半でした。
Barcaccia, Rome - Campo Marzio - Restaurant Reviews, Phone Number & Photos - TripAdvisor
これだけ美味しいのになぜだ!?と、コロナリ通りで立ち寄った『ジェラットリア テアトロ』を調べると、
Gelateria del Teatro (ローマ) の口コミ・写真・地図 - トリップアドバイザー
なんと☆4つ半! 驚きの高評価です。味÷価格で考えたらそうなっちゃうのかな。でもせっかくローマに来てローマでなければ食べられないものを食べたいのであれば、やはり自分はバルカッチャのほうがオススメです。
 

バルベリーニ宮殿

まだ時間に余裕があったので、帰りも街を眺めながらテクテクと歩いて行きました。バルベリーニ駅の近くで、その名前の由来になっているバルベリーニ宮殿を発見。売店だけのぞいて写真集や絵ハガキを購入しました。今回はローマそのものを味わうべく、あえてルートから美術館を外していたので、またローマに来る機会があったら、美術館めぐりをしてもいいなあと考えました。
 
ホテルに到着して荷造りをし、チェックアウトをします。ローマではホテルのチェックアウト時に宿泊税を支払う必要があるので、現金を使いきらないよう注意が必要です。
 

そうやすやすとは帰さないのがローマ

テルミニ駅に到着して時刻表を見ると10分後ぐらいに出発する便がありました。
でも、いま乗ると混んでいるし、ローマに着いた時に1時間弱立ちっぱなしで疲れたことを思い出し、次の便に乗ることにしました。自販機でチケットを購入し(1台はクレジットカードの認証時にエラー。さすがはローマだぜ!)、ホームの場所を確認。予想通りすでに車内はいっぱいだったので、次の便が来るまで駅内のカフェでエスプレッソを飲むことにしました。
 
ローマの喫茶店ではレジでお金を払って注文してレシートを受け取り、カウンターでレシートを差し出して引き換えに商品をもらうシステムになっています。エスプレッソはイタリア人のソウルドリンクなだけあって1ユーロと格安。ローマとのお別れにエスプレッソだなんて、いかにもベタでいいなあ、なんて思ってえいたら、受け取ってテーブルにつく際にひっくり返してしまいましたorz
片付けたりもう一杯注文したりしているうちにさきほど停車していた列車は出発したので、乗客がいなくなったホームに移動します。改札がない代わり、乗り込む前に認証機に通さなければならないので注意が必要です。
 

イタリア語は読めない聞けない話せない

次の列車もすぐにやって来るので、自分たちが待っている後にどんどん人がやってきます。途中でアジア人のカップルから「チケット売り場あっち?」などと聞かれたりしながらぼんやりとまっていると、ホームにアラーム音が鳴り響きました。
「アテンジョン! アテンジョン!」
何事か!と身構えているとイタリア語でなにかアナウンスしています。緊迫した様子ですが何を言われているのかさっぱりです。
つづいて電光掲示板が一瞬暗くなって、赤い字で状況の説明がありました。なんとか読み取ると、途中での駅でトラブルがあり、列車が止まっているようでした。さっきの列車に乗っていればよかったのかな? それともあの列車が止まってしまったのか。いま思うとエスプレッソをこぼしたのも、なにかの予兆だったような気もしなくはないなあ・・・。
 
状況がよくつかめないので周りを見渡してみると、ホームを出る人はごくわずかで、ほとんどの人が様子をうかがっているようでした。
電光掲示板で「15」という数字が見えたから、15分くらいで復旧するんじゃないかな、と思ってしばらくぼんやりと待っていました。そのうちにひとり、またひとりとホームから人が立ち去っていきます。
 
すると、隣で待っていたカナダ人のカップルから声をかけられました。
「なんとかかんとかエアポート?」
何言っているんだろ。空港まで行くかどうかって聞いているんじゃない? ということで
「イエス! フィウミチーノエアポート」
と答えると相手から「列車がトラブってるみたいだからタクシーをシェアして行かないか?」との申し出がありました。なるほど!タクシーはレオナルドエキスプレスのちょうど2倍と割高ですが、4人で乗ればおなじくらいで済みます。これはもう渡りに船だとばかりにオーケーレッツゴーで、みんなでタクシー乗り場へと向かいました。
手持ちの現金がほとんど無かったのでその間に「ねえねえ現金持ってる?」「あるよ」「ノーキャッシュだからクレジットカードで払いたいんだよね」「じゃああとで半分渡すね」みたいな会話も完了。英語は楽だ~。
 

イタリア人はおおむねアイルトン・セナ

駅前のタクシー乗り場は大混雑でした。
獲物を狙うハゲタカのように白タクの運ちゃん(「75ユーロで乗せるよ!」と叫んでいる。5割増し)やら、物乞いのお婆ちゃんやらも集まって阿鼻叫喚の地獄絵図です。
これはしばらくは無理か、と思ったのもつかの間、今が稼ぎどきだとばかりにタクシーが次から次へと、それこそローマ中のタクシーが一同に会すくらいの勢いでテルミニ駅に集まってきていて、思いの外すぐに自分たちの順番が来ました。こいつら持ち回りで列車止めてないよなまさか・・・。
 
見慣れたローマ市内を抜けて、郊外に出ると運転手は本領を発揮してものすごいスピードでかっ飛ばしはじめました。よくわからない道をドンドン進んで、そのうちになんだか砂利道に入ってしまいました。「空港に行くのになんで砂利道!?」と全員が不安で顔を見合わせると、そこは高速道路へのショートカットだったのでホッとしました。どこか変なところに連れて行かれるかと思った・・・。
しかしホッとしたのもつかの間、高速道路に出てからはさらにスピードに拍車がかかります。
昔の日本の車のように、時速100kmを超えるとキンコンキンコン警告音がなるんですね。まあ当然無視ですよ。時速120kmでさらに鳴っても知らん顔。アクセルベタ踏みで時速140kmを達成\(^o^)/ 5人乗ってるから!
 
ローマの旅ではたくさんいろんなものが故障していたけれど、ここで事故らなくて本当に良かった・・・。
 
空港についてカナダ人にお礼を言ってガッチリ握手して別れました。こーゆーときに日本っぽいなにか記念になるような小物を渡せたらなあ。つぎの課題にしよう。
運転手さんには別れ際に「グッドドライビングだったよ」と声をかけました。そりゃアイルトン・セナも生まれる国だわな・・・。
 

三度目のフィウミチーノ空港

空港に到着してチケットカウンターを探していると、列車が復旧したとのアナウンスが流れました。
あのまま待ち続けても飛行機には間に合ったけど、15分遅れが結局1時間遅れになるようじゃ、なにが確実かなんて分からないなあ。列車もバスも壊れたし、タクシーはあの有り様だし、空港から市内までどの交通機関を利用すべきかまったく分かりません。運否天賦でえいやっと好きなのに乗ったらいいんでないですかね(^_^;)
 

免税手続きに迷う

カプリ島で購入していたカメオが免税対象だったので、その手続に右往左往しました。
ひとつめのトラップが手荷物預かり所の近くにある受付。ここは機内に預けた場合だけ寄る場所なので、機内持ち込みの場合は別の場所になります。うっかり並んで時間ロス。
次のトラップが出国手続きの手前で、ここにもタックスカウンターがあるのですが、こちらは入国する人が使う場所なのでダメ。行列を抜けだして窓口に突撃したりしていましたが、隣に並んでいた旅なれた感じの女性から「免税手続きはターミナルの端にある」と教えてもらうことができました。
 

機内持ち込みの免税手続きは出国カウンターの奥の奥

というわけでターミナル内をどんどん進んでいくと、行列ができていて思わず並びそうになりましたがここも罠。こちらは現金で受け取る場合のみ利用する窓口で、自分たちの使う窓口はさらにその奥にありました。
係員に現品を見せて書類を受け取って、カプリ島のカメオ屋さんから受け取った免税用の封筒に入れ、ポストに投函して手続完了。これで次に高い買い物をしても迷わずに済むかな・・・?
 
これまでは乗り継ぎばかりで忙しかったので、ここで初めてターミナル内を探検する余裕がうまれました。
タクシー代の半分の25ユーロが手元にあるので、何か手頃なものがないかと探していると、紳士服の店がありました。高級そうでもないし、ネクタイとかワイシャツならいくらあっても問題ないよなあ、と覗いていると、テンションの高いイタリア女性がドンドンとやってきて「何が欲しいの?ネクタイ?ワイシャツ?」イタリア語で尋ねてきました。「ネクタイかなあ・・・」ぐらいのテンションで答えると、こっちへ来いとばかりにネクタイ売り場まで案内して、ネクタイをどんどん並べます。
「ここのネクタイはイタリア製よ。100%シルク。最高級品。どの色がお好き? この青いのはどう?ストライプの方がいい?じゃあこれね。緑も似合うわよ。この色はあんまり好きじゃないのね。じゃあシルバーは?(こちらの胸に合わせてみて)ほらとってもよく似合う。これも買うわね。4本買うとお得なのよ。1本19ユーロだけど4本で57ユーロになるの。3本分の値段で4本買えるのよ!(うなづくと)そうそうそうしないとね。グッドよグッド。じゃあこのゴージャスなゴールドは?」(ぜんぶ英語なので意訳)
みたいな怒涛の勢い。「現金とカードで合わせて払っていい?」と聞いている途中から「ノープロブレム、のぉぉぅぷろぶれむ」です。「25ユーロは現金でいただいたから残金のこれだけカードで払ってね。オーケー? サインぷっりぃーず」こんな塩梅。
イタリア人って関西人みたいだな!と電撃のように思いました。京の着倒れ大阪の食い倒れ・・・。似てるかも!
 

さらばローマ

モノレールに乗って、見慣れた出国デッキにたどり着きました。
カフェテリアで寿司セットが売られているのを発見したけど、12ユーロくらいしたのでパスしました。そういえばバルセロナ空港にもラーメン/寿司屋さんがあったなあ。世界中どこでも空港に和食を置くものなんだろうか。世界マクドナルド巡りも一段落したので、次回以降は世界の和食巡りもいいかもしれない。ベタかな。
 
f:id:Red-Comet:20130925161140j:plain
機内食は、行きではイタリアンを選んだので和食にしてみました。鶏と生姜の炊き込みご飯はスパイシーでなかなか美味しい。サーモンが刺し身じゃなくてスモークなあたりはイタリア風です。ご飯とパンは日本人的感覚で言うとカブっているんですが、ここは仕方なし。
アリタリア航空機内食も美味しいし、座席にUSBの差込口があるのが良かったのでオススメ。帰りも充電を気にせず、電子書籍を読んだり音楽を聞いたりゲームをしたりで快適に過ごせました。
 
f:id:Red-Comet:20130925233536j:plain
さらばローマ! またあう日まで!
帰るそばから「次はどこに行こう」なんて考えてしまっている自分がいます。あんなにトラブルだらけだったのに! それも含めての魅力?
自分でもよくわかならないけれど、あれから1ヶ月たった今でもローマショックから完全に抜け出せずにいます。夢を見ても、町を歩いていても、ふとした時にローマの街中の石畳を踏みしめる感触や、乾いた風の匂い、青く透き通った空の色を思い出してしまいます。
ローマとナポリに行ったからつぎは北イタリア、フィレンツェヴェネチアなんていなあ、なんて考えるぐらい、すっかりとイタリアの魅力に取り憑かれていました。行く前には全く予想もできなかったことです。最速だと次は2年後くらい。それまでにお金をためて、イタリア語も勉強しておいたほうがいいな~。