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2013イギリス・イタリア旅行 ~その11~ 自分の中の世界が少しだけ大きくなる

サン・ピエトロ大聖堂をあとにして、文字どおり背中を向けて大通りをまっすぐ歩いて行くと、サンタンジェロ城にたどり着きます。時間はもう18時を回っているのにまだ青空。サマータイムだからかな? 夕方になってもこんなに明るいなら、サマータイム導入も悪く無いと感じました。
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聖エンジェルという名前のとおり、城のてっぺんには天使が舞い降りており、城の目の前にある橋の両側にも10体の天使像が並んでいます。この中にはベルニーニ作の天使像もあるのですが、今ではレプリカに差し替えられているそうです。
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ものすごい逆光なので写真に撮りにくい。どの天使像も今にも動き出しそうな迫力でした。ローマに危機が迫った時に実体化するんだよと言われても納得してしまう雰囲気です。
 

コロナリ通り

橋を渡るとすぐに、コロナリ通りという骨董品店が立ち並ぶ通りがあります。
間口一間の個人商店がずらりと並んでいて、それぞれに自己主張があって楽しいです。「よくもまあ一カ所にこれだけ同業種が集まって商売になるものだ!」と思ってしまうほど集まっているのですが、みんな守備範囲や好みが違っていて、それを小さなショーウィンドウ一つに収まる範囲で表現しています。これはもう禅の境地。ウィンドウショッピングの楽しみとはこーゆーことなんだと分かりました。
時間的に遅かったせいで半分くらいの店は閉店していましたが、おみやげ屋さんの安物とは違ってちょっとやそっとでは手を出せないお値段ですので、逆に見放題だったのが良かったです。
 
ここで「もっと買っておけば!」と後悔したのがベネチアングラスのペンダントトップです。絨毯屋さんの店先にザルにたくさん入ったものが、1個6ユーロほどのお手頃価格で売られていました。傷物などのB級品なのでしょうが、見た目には全然ダメに見えなかったので、もっと買っておみやげとして配ればよかったと思いました。
 

日本人とは何か

何個か選んで店に入って「チャオ!」と挨拶をすると、「ジャパニーズ?」といきなり聞かれました。なぜ分かったんだろう? お会計を済まして店をあとにしようとすると、店員さんは両手を合わせて「アリガトーゴザイマス」の例の日本人ギャグを繰り出してきます。なんだろうこの溢れ出る親日感。というかなんで日本人だって分かったの?
確かにここコロナリ通りでは、個人旅行っぽい日本人旅行者と何人かすれ違いましたが、ローマへの入国審査の時に、中国人や韓国人の集団もたくさん見かけました。我々がヨーロッパ人を見てもどの国の人か区別がつかないように、彼らも日本人の顔だけで日本人だとは分からないはず。それなのに一発で当ててくるとは、なにか外見以外に特徴的なところがあるはず。
この謎を解く鍵は、翌日イタリア人のガイドさんから与えられることになりますが、それはまた次の話。
 

Gelateria del Teatro


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コロナリ通りに来たら食べようと思っていたジェラート屋さんがここ。とあるブログでこの階段と路地の写真が掲載されているのを見て、実際に行ってみたいなあと思っていました。
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Gelateria del Teatro (ローマ) の口コミ・写真・地図 - トリップアドバイザー
小さなカップだと二種類盛って2ユーロという安さです。自分たちの前に日本人の女性4人組が並んでいて、場馴れしている人が「ココナッツすごく美味しかったよ」と言っているのを小耳に挟んだのでココナッツと、あとは自分が好きなチョコミントを注文しました。
 
どちらも素材感たっぷりで、材料そのままジェラートにしちゃいました!感が凄いです。100%具。ココナッツは実がどっさり入っていて、自分はこのシャキシャキが好きなのですが、美味しいと思うかどうかは人それぞれかも。
ミントも「昨日摘み取られてさっき潰されました」と主張してくる草っぽさがたまらない。マスプロダクトではない、家内制手工業的な味。
店の向かいには無料の水飲み場があって(ローマのこうゆう路地にはよくあります)、アイスを食べたあとで手を洗えるのが良かったです。
  
いかにも地元の路地の前で、いかにも地元なジェラートを食べていると、向かいの教会ではお祭りが始まったらしく、集まった人々が歌う賛美歌がBGMになりました。
そういうところにいると、なんというかこう「自分はいま外国にいるんだなあ」「ローマに来ちゃったんだなあ」などと感慨深くなってしまいます。自分が生きている世界とは全く別の隔絶された世界にも人々の生活があって、自分はいまそこにいるんだと考えると、自分の中にある世界の大きさが、少しだけ大きくなったような気がしました。
  

ナヴォーナ広場

コロナリ通りを抜けた先は広場になっており、たくさんの人で賑わっています。一気に観光地に引き戻されました。絵描きがいっぱいいるのが特徴なのかな? 似顔絵を書いたり自分の絵を売っている人が集まっていました。
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この周辺にあるおみやげ屋さんや骨董品屋さんも、ユニークなものが扱われています。自分が気になったのはおもちゃ屋さんに売られていたチェスセット。チェスの駒が海賊VS海軍だったり、ローマVSエジプト、犬VS猫、あげくのはてに侍(ルークが日本式の城になってる)があったりと種類が豊富で、どれも造形や彩色が丁寧でかなり欲しくなりました。
だけどチェスセットを持っていても指す相手がいないし、一時期ハマってYahooチェスに入り浸っていたけど最近だとその頃のブログを読んでもチンプンカンプンなぐらいに棋力が落ちているからなあ、と思い直して断念しました。重いし。帰り際に買っている人を見たので、やはり結構な人気のようです。
 

パンテオン

さらに歩いてパンテオンに入りました。
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ここも一応大聖堂ですが、がら~んと広いだけでそれほど面白いものでもなかったです。
 

トレヴィの泉

日もとっぷりと暮れて、ようやく今日の最終目的地であるトレヴィの泉にたどり着きました。
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ここはもう写真で見て分かるとおり、ものすごい人です。コロナリ通りからトレヴィの泉にいたるまでの、広場という広場はどれもお祭り騒ぎで人だらけでしたが、さすがにローマ随一の有名スポットだけあって、混雑具合は半端ではありませんでした。
それでもどうにか泉のヘリに腰掛けることができたので、「御縁がありますように」と5円玉を投げ込むことに成功しました。
 

ローマでアホになる

とっぷりと日も暮れてきたし、ここらへんで夕飯にすることにしました。
出発前にチェックしていた良さそうなお店が近くにないかGoogle Mapsで探してみると、「Al Moro」というお店がすぐ近くにあることが判明。行ってみると路地の奥に入り口だけある、ひっそりとしたお店です。オープンが8時からだというので近くで待っていたら、何人かのお客さんが入っていったので自分たちも続いて入店しました。
 
すると、目立たない外観の割に、中はかなり本格的な高級感があふれており、入店した途端に「場違いなところに入ってしまった!!!」というアラートが頭のなかに鳴り響きました。初老のウェイターがうやうやしく持ってきたメニューを見て納得。パスタ一つで30ユーロとか、ちょっと尋常じゃないお値段です。
ここは間違って入った体を装って出よう、と小声で相談してウェイターを呼びました。
「おらイタリア語むずかしくよめねえもんで、英語のめにゅーもらえるかい?」
「申し訳ありませんお客様、当店ではイタリア語のみご用意しております」
「ほんだらおらわがんねえから帰るわ」
「それでは、お分かりになるよう説明いたしますが」
「おらわがんね。なんにもわがんね」
みたいなやりとりを経て脱出に成功しました(^_^;)
多少高くたって気にしないで食べればよかったんですけど、心構えもなく高級店に入ってしまって動揺してしまいました。真のローマ市民だけが利用する本当の高級料理を出すお店っぽくて、「外国人が来ちゃったよ。仕方ねえな」的な態度も怖かったので、お店の人には悪かったかもしれないけれど出ちゃって正解でした。
 

Ristorante Quirino

脱出して息を整えたあとで、近くのリストランテに入りました。表にメニューが出ているお店は値段が分かるので安心ですね(^_^;)

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Ristorante Quirino (ローマ) の口コミ・写真・地図 - トリップアドバイザー
昨日学習したとおりに、白ワインの小ボトルの方を注文してまずはほっと一息。
前菜の「今日の一皿」も一人前だけ注文できました。野菜のグリルは火加減がちょうどよくてナスはトロトロ、ズッキーニも自分で焼いて食べるのとは別物に美味しかったです。
ピザは定番のマルガリータを、パスタはずっとチーズ系だったので、ここではボンゴレにしてみました。これも魚介のダシが効いて絶品です。美味しさにさっきまでの緊張感もほぐれました。
レシートを紛失したのでどのくらいかかったかは忘れてしまいましたが、「このぐらいなら許容範囲だな」と感じたことは覚えているので、2人で5,000円くらいだったかな。トレヴィの泉という世界的観光スポットのすぐ脇にある割に美味しいし、値段もそこそこでした。
 
食後はバルベリーニ駅まで歩きましたが、歩き疲れて地下鉄に乗る元気は出なかったので、そこからタクシーでホテルまで帰りました。
 
昨日に引き続いて、ドロッドロに密度が濃い一日でした。さすがはローマ、リピーターが多いというのもよくわかります。まだ滞在中の自分でさえ、また来たらどこに行こうかと考え始めるくらいでしたから。
  
翌日は「青の洞窟」へ行くため、現地ツアーに参加します。
ここまで完全個人ツアーで孤高の旅人を気取っていましたが、青の洞窟に行くためには、ナポリまで列車に乗って、そこからカプリ島行きの高速船に乗り換えて、さらに青の洞窟までのボートを借りて、挙句の果てに日によって入れなかったりするという運の要素もあったりと、いち旅行者にはハードルがとてつもなく高いのです。
空港から市内に入るだけでも大騒動になることが多いのに、自分たちだけでどこか遠出しようというのはリスクが高すぎると考えています。乗り換えに失敗して一日を棒に振るなんてことがあったら後悔してもしきれないことになっちゃいますからね。
 
痛む足ときしむ膝を抱えて早めに就寝しました。ローマに来るときは、湿布持ってこないとダメかも!