2013イギリス・イタリア旅行 ~その2~ イギリスの国民宿舎!?

というわけで、ロンドンの地に降り立ったところまで少しさかのぼります。
到着は午後11時ころでしたが、飛行機を降りて入国審査に至る通路で「EU国民以外はこっち!」の案内看板のせいでものすごく遠回りさせられたり(自分たち以外2人しか歩いていなかった。中国人もEU側から来たし、混んでいない時間帯だったら無視して構わないかも)、審査官に「入国カード書いてないの?」とキレられたり(機内でもらってない!)で、無事に入国する頃にはほとんど日付が変わる頃でした。
 
こうなると問題になるのが市内までのアクセスです。だいたいの交通手段は午後11時ころには終わってしまい、残るは深夜バスかタクシーか、ということになります。
ただ、バスだと市内のバス停で降りてすぐにタクシーを拾えるとも限らず、見知らぬ外国で深夜に大荷物を抱えてウロウロするというのは考えものです。
とはいえロンドンタクシーは、それは一度は乗ってみたいと思っているものの、空港から市内までの料金は70ポンド程度、おおよそ1万円だというから大変です。
 

深夜帯ならミニキャブが便利

そこでインターネットで調べたところ、ミニキャブという種類のタクシーがあることがわかりました。事前に到着時間と行き先を指定すれば、固定料金で37ポンド、だいたい5,000円でホテルまで送ってくれるとのことです。
Airport Taxis | Taxi transfers to and from all UK Airports | Instant quote Book online.
そこでこちらの会社のウェブサイトから予約を入れてみたところ、あっさり予約ができて、指定した便の時間に合わせて迎えに行くとの返事がありました。支払いもインターネット経由でOK。実にいい時代です。
 
到着したら電話するように言われていたのですが、前述のとおり手続きに時間がかかったり、現地のSIMカードを買ったり、電話をかけるのに小銭に崩したりをしているうちに遅くなってしまい、ドライバーさんがこちらの名前を書いたホワイトボードを持って迎えに来てくれました。
 
運転は非常にスムーズだったうえ、ペットボトルの水のサービスも嬉しかったです。別れ際に「アイライクジャパニーズ」と言ってたのは、遅れたお詫びにチップを多めに渡したのが原因かもしれませんが(^_^;)
 

ヒースロー空港からロンドン市内までの交通機関まとめ

役に立たなかったとはいえ、せっかく調べたので他の交通手段をまとめておきます。
 

ヒースロー・エキスプレスまたはヒースロー・コネクト

パディントン駅までの直通便が16ポンド、各駅停車のコネクトならば7.5ポンド。早いけれどそこそこ高め。午後11時過ぎに終電になります。
 

地下鉄

一番安い交通手段。自分が利用した範囲ではエレベータやエスカレータが整備されていたので荷物があっても大丈夫だと感じました。料金は5ポンド。ラッセルスクエアまで地下鉄で一本なのが魅力的。
 

ヴィクトリア・コーチ

ヴィクトリア駅までの直通バス。片道5ポンドだと聞いていたのですが、帰りに使ったら2人で17ポンドもとられていました。何が原因だったんだろう。まさかターミナル内の乗り換えも有料だったとか? 中央ターミナルからさらに各ターミナルまで乗り継ぎバスが出ているのですが、待ち時間が長かったため、ヒースロー・コネクトでターミナル4まで移動しました。空港内は鉄道料金が無料なので、バスと鉄道を併用したほうが早く移動できます。
 

ロンドンタクシー

便利で安心だけど値段が高い。市内までは50~70ポンド程度とのこと。
 

ミニキャブ

市内のホテルまでなら固定料金37ポンド。
 
こうして比べてみると、一番安くて便利なのは地下鉄っぽいです。エキスプレスを使っても乗り換えたらおなじくらいの時間がかかりそう。
ミニキャブの料金も2人で割ればそれほどでもないので、長時間飛行機に揺られて疲れたのと、見知らぬ外国に来てとりあえずホテルまで連れて行ってもらってのんびりしたかったので、悪くない選択肢でした。
 

Royal National Hotel

今回利用したRoyal National Hotelは、口コミで☆2.5程度の微妙な評判でしたが、アクセスがとにかく良いというのを聞いて決めました。なにせ大英博物館から徒歩5分です。多少の不便は我慢しよう、と覚悟しながらフロントに向かいます。
深夜にもかかわらず玄関前にはたくさんの人で賑わっていました。バーの付近ではいろんな国の人がノートパソコンやスマートフォンを広げている人がわんさかと集まっていて、評判が悪い割に結構な人気という面白い現象を目にしました。
フロントでハローと言って*1バウチャーを手渡すと、カードキーを寄越して部屋の場所と、朝ごはんの説明をしてくれます。
 
エレベータを上がると、牢獄か!というぐらいにドアがびっしり。
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何千人泊めるつもりだというのか・・・!
左右を見ても同じような廊下が続いているので、気分はもうWizardry。回転床など設置されていたら迷うこと必至です。部屋番号の並びの法則性が謎なのも迷いどころ。もらった地図を見ながら、なんとか部屋にたどり着きました。諦めて廊下で寝る人いるんじゃないかな・・・。
カードキーに戸惑いながらなんとか部屋にはいると二度ビックリ。間取りも謎。
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ウナギの寝床のように幅が狭くて奥行きが広いので、ベッドを左右に分けて設置するという荒業です。ベッドの長さも短くて、イギリス人なら体を折り曲げて寝ないと入らないだろうというサイズです。ベネディクト・カンバーバッチなら2つは必要かも(^^;)
 
部屋の中を確認してみると、冷蔵庫や歯ブラシカミソリなどが無いのは想定の範囲内だとしても、セーフティボックスがないのはちょっと痛かったです。貴重品全部持ち歩かなきゃならないのか・・・。
 
必要な物はない代わりに、部屋の中央には謎のドアがありました。
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なんだこれは・・・。
真ん中のドアは仕切りで、開けないようになっている様子。たくさんで泊まる場合は開放してスイーツにするのかな・・・。しかしちょっと嫌な感じです。翌日の深夜に隣に泊まった人たちが、このドアを開けようとガチャガチャしてみんなで高笑いしていたときはちょっとビビリました。
 
ドライヤーはフロントに聞いたら、ハウスキーパーさんがいる部屋に行ってデポジットを20ポンド支払って借りろとのことでした。部屋においておくとなんでも盗まれちゃうのかもしれない。朝8時から夜8時くらいまでの時間に行かなければならないのも地味に大変。
 
事前に調べていたところWi-Fi可だったのでアクセスポイントを探してみるも、それらしいものは見つからず。フロントで「Wi-Fi使いたいんだけど」と聞くと「It's something wrong」とのことだった。なんでやねん。
翌日外から帰ってきた際に、フロントに何かレシートのような紙が大量に入っている箱を見かけてピンときました。ここはアムステルダムのHotel Ibis Amsterdam Centreのように、ワンタイムのパスワードをもらって接続できるようになっているようです。しかし範囲はフロント近辺のみ。どおりでロビーに人があふれていたわけだなあ。
 
そういえば、「Royal Nationalだなんてずいぶんと立派な名前だなあ。王立か!」と思っていたけれど、実はNatinal Hotelって国民宿舎ぐらいの意味なんじゃないかと帰国してから気がつきました。それならまあ、納得のクオリティですよね・・・。最低限のところはクリアしていたし。
 
さすがに稚内と同じぐらいの緯度だけあって部屋はじんわりと冷えます。セントラルヒーティングの機械はあるものの、この調子では氷点下にならないと点火しそうにない雰囲気です。硬い毛布にくるまってどうにか眠りにつきました。

*1:ハローと言う度にきんいろモザイクの一話目を思い出して笑いそうになります。