弘前さくらまつり

夏休みの旅行の日記を書いていて、そういえば春に弘前へ花見に行ったのだと思い出したので、ついでに旅日記をつけてみることにしました。
 
近い割になかなか行かない場所と言えば青森です。お隣だけど海をわたるのが億劫でにんともかんとも。ところがたまたま毎年弘前に行っているという人と話す機会があり、北海道の桜とは全然違うので一度行った方がいい、日帰りだとお金もそんなにかからない、と言われて俄然興味が出ました。その時はちょうどメーデーの行進の時だったので4月28日。出かけたのが5月2日なので相変わらず唐突な日程です(^^;)
思い立ったら吉日とばかりにみどりの窓口に行くと、ちょうどキャンセルが出たとかでうまく座席を取ることができました。今回はラッキーでしたが、桜の名所というだけあって予約は早めのほうがよさそうです。青函往復きっぷは8、700円と、通常料金に比べるとかなりお得だったのが嬉しい。札幌に往復するより断然安いですね。
 

いざ出発だ!

7時24分発のスーパー白鳥に乗り込んでいざ出発。

駅で買ったカニ飯は蟹酢が効きすぎていて無念の味でござった。
青森で電車を乗り換えるのだけど、汽車から降りたらすでに熱気が。北海道は津軽海峡という海のカーテンで暑さから守られているのだと感じます。

続いてつがるさ乗って弘前へ。
このまま黙って乗っていたら秋田まで行ってしまうんだなあ。でも秋田に行って何しよう・・・。しょっつる
 

あっという間に弘前に到着

弘前はもうほとんど夏のような気温でした。シャトルバスで弘前公園まで向かうのですが、窓から見える桜桜桜の山に期待が高まります。

バスを降りて津軽為信公の銅像をパチリ。弘前は江戸時代から栄えた街なので、街並みに歴史を感じさせる雰囲気が残っています。県庁所在地が弘前で無いのが不思議ですね。
 

広いぞ弘前公園


公園に入るやいなや、桜量の凄まじさに圧倒されます。今まで見ていた桜は何だったんだと思うレベル。北海道とは破壊力が違います。来る時の汽車もバスも満員で、弘前駅からここまでの道のりも車でいっぱいでしたが、東北中の人がこの桜を見に来ていると言っても過言ではないし、それだけの価値があると実感しました。

弘前の焼きそばは一味違う?

とにかく広いのが弘前公園五稜郭上の比ではありません。面積が2倍あるだけではなく、園内にさまざまな設備があるため、どこから見ていいのか迷ってしまいます。

中に入ると否が応でも目に入る弘前城に登ってみようと思ったのですが、ものすごい行列ができていたのでいったんスルーして、屋台で腹ごしらえをすることに。
屋台で焼きそばと焼き鳥を買ってみます。地元と比べて面白いのが、おでんや焼き鳥がセット価格なこと。おでんは何品か盛りあわせていくら、という値札がついていて、焼き鳥も5本で350円でした。単品で売らないのは合理的だけど、一本ずつ食べたい日もあるよねえ。
焼き鳥を注文して驚いたのが、焼き鳥がなことです。何を言ってるか分からねえと思われるところですが、北海道だと焼き鳥といえば精肉、つまり豚肉なのが普通で、それをネギを挟んでいるのを示します*1。なので焼き鳥を見て「おお!本当に焼き鳥だ」と驚いてしまいました(笑)
 
焼きそばは普通の値段で見た目も変わらないのですが、味がぜんぜん違う・・・。スパイシーさがなくてぼんやりとした味。マルちゃんの焼きそばみたいなピリッと感がないと物足りなく感じます。この屋台だけがそうだったのか、弘前全体でこうなのかは食べ比べていないので謎ですが、次回訪れる時があればなんらかの焼きそばを食べてみたいと思います。
 

小さいけれど偉大なお城

サクッとおなかを満たして再び城の近くまで行くと、ちょうどお昼時なだけあって行列はかなり短くなっていました。

早速並んで中に入ると、現存している天守閣なだけあって風格が違います。以前名古屋城に登った時はコンクリート造りにがっかりしたことを(戦災で焼けたのがもったいない)思い出しました。高さはそれほどでも無いのですが、ここから見下ろす桜はまた一味違います。

見物客の多くが「岩木山がよく見えるなあ」と言って南側の窓に釘付けになっているのが面白かったです。何もそんな小さな窓から見なくても、とその時は思ったのですが。

(自分たちが登った頃にはこの行列でした)
 

東北の人の心の山

城から出て南側に進むと黒山の人だかりが。

みな口々に「岩木山が見える」「岩木山がよく見えるぞ」などと言いながら、記念写真をとったり望遠鏡から眺めたりしています。自分たちは別に函館山を見ようが駒ケ岳を見ようがなんとも思わないのですが、さすが東北地方の人の心の山なのだと感心しました。人気度が全然違います。
 

屋台はカルチャーショック続き!


高台の上の見事なしだれ桜を見てから、屋台の方へ向かいました。それにしてもすごい数の出店です。地元で言えば、函館公園のお花見と亀田八幡宮のお祭りを足してもまだ足りないぐらい軒を連ねています。

津軽そばを出す店はテント作りではなく本物の店舗のようになっていたり、お菓子のショーケースがそのまま置いてあったり、お祭りの流儀もだいぶ違います。

謎の黒い食べ物。弘前名物なのでしょうか。道端でいろんな人が黒い謎の物体にかぶりついているのを見て買ってみました。100円。安い。
謎の物体の正体はじっくりと煮込んだこんにゃくでした。出汁が染みて見た目とは裏腹な美味しさ。黒いけど魚系かな・・・? 
 
続いて射的もやってみました。お祭りの射的といえば当たらないのが常ですが、ここの鉄砲はきちんと狙ったところに弾が飛びます。そして当たればもちろん落ちる。バンバン当ててたくさん商品をゲットしました。いっぱい当てても儲かるぐらいの商品なのですが、それでも当たるのは嬉しいです。もらえもしない高額商品を並べるより、こちらのシステムのほうがお客さんの満足度は高いだろうなあ、などと考えました。

鮎の塩焼きも地元では食べられないのでチャレンジ。しかし生焼けでした(´・ω・`)
職人顔のおじいさんは「まだだ、まだ我慢だ」みたいな顔をしていたのに、待ってるお客さんが増えて息子らしきおじさんが急かせてしまったのが原因に違いないとにらんでいます。京都でも食べられなかったということもありどんな味か楽しみにしていたので、ちょっと残念でした。
 
弘前の地酒といえば豊盃です。この桜まつりにも出店していて、限定の「さくら純米酒」を販売していました。普段よく飲んでいるので限定商品をすかさずゲット。ついでに焼き物コーナーでぐい呑みを買って、弘前づくしで飲んでみました。軽い感じで飲みやすいお酒。

休憩コーナーには歴代の桜まつりポスターが展示してあるのですが、棟方志功が描いたものは迫力があって凄かったです。ここでアップルジンジャー的なものを飲んだような。GWにしてはとにかく暑いので、マメな水分補給が欠かせません。

護国神社でお参りをして、桜のトンネルをくぐって公園内を一周しました。このあとで植物園も見たのですが、公園でクタクタになった体にはちょっと無謀な試みでした。桜目当ての時にはスルーするのが正解かもしれません。
 
 

締めにアップルパイ

外で一休みしようと思ったのですが、近所の喫茶店はどこも満員。歩いて行くと、ポン・テクールというケーキ屋さんに、中で食べることもできると書かれていたのでアップルパイとコーヒーを頼みました。りんご感がはっきりとしていて、さすがりんごの本場!と思いました。

Bont'e Coeurケーキ / 中央弘前駅

昼総合点★★★★ 4.5

 

最後はJupiterで締め

青森駅に到着して、ちょっと時間があるので駅横のラビナ1階にあるJupiterに寄りました。ここは輸入雑貨がたくさん置いてあるお店で、見ているだけでもすごく楽しいのです。思わずズブロッカと、ドゥシャス・デ・ブルゴーニュを購入。地元にもこういうお店があればいいのになあ。
ズブロッカをアップルタイザーで割ったスパークリングシャルロッテというカクテルがあるそうです。弘前で購入したアップルジンジャーで割ってみると、ズブロッカのほのかに香る桜餅のような香りと相まって良い雰囲気。弘前さくらまつりのオフィシャルドリンクにしてみてはどうでしょうか(^^)
 
こんな感じではじめての弘前旅行は幕を閉じました。しかし桜はすごかったなあ。来年はどうしよう。本州の、もっとすごい桜まつりも見てみたいし、手近なところで松前に行ってもいいかもしれない。あ、あと次こそ四稜郭に行かないと。
青森といえば大間のマグロ祭りに行こうと考えていたのですが、フェリーで行くと滞在時間がほんのわずかで、泊まってこないとならないのが痛いです。マグロの他に見るものも無さそうだし・・・。それだったら浅虫に行って温泉&水族館かなあ、などとぼんやりと考えているところです。

*1:鳥の焼き鳥は「若鶏」といいます