陸上自衛隊函館駐屯地創立59周年記念行事

仕事で駐屯地に入ったことは何度かあるけど、プライベートでは初めて。
普段とは違って厳重な警備は無く、自家用車でどんどん奥に入っていける。駐車場がかなり広いので安心。

装備品展示

開場は8時30分からだったので早めに家を出て9時頃到着。
観閲式などの大きなイベントは10時から始まるので、それまで装備品などの展示を見て回った。

89式小銃


装備品を実際に手に持たせてくれるのが嬉しい。弾倉が無いためちょっと見た目のバランスが悪いけど、実物の手触りはモデルガンとは違う迫力がある。

5.56mm機関銃MINIMI


こちらは機関銃。小銃も機関銃も弾丸を連射することには変わりないけど、機関銃の方が連射速度が早く弾数も多く、その分やたら重い。小銃は手で持って撃つことができるけど、機関銃は腹這いになって撃つのが基本とのこと。

対人狙撃銃


華奢なわりにずっしりとしている。機械的には小銃の方が構造が複雑なのに。
安定感を出すためだろうか?

01式軽対戦車誘導弾


なんだろうこの原材料むき出し感は・・・。ミサイルの発射器だから本体はただの筒でいいとはいえ、ちょっと笑ってしまう。
「射程は何mですか?」
と質問したら
「それはちょっとお答えできません」
とのこと。軍事機密ですか。ふふふ(謎)*1
 

110mm個人携帯対戦車弾


小火器の中で一番人気がこれだった。かっこいいけど弾は撃った方にまっすぐ飛ぶだけなので、見た目はしょぼい先程の奴の方が高性能だ。
 
この他にも迫撃砲や装輪装甲車、高機動車などが展示されていて、飽きることなく見ていられる。係の自衛官が質問に(応えられる範囲で)やさしく答えてくれて良かった。
 

観閲式〜戦闘訓練展示

史料室を見学していたら10時近くなってきたのでグラウンドへ移動。全部見ようと思ったら2時間かかる上、来賓以外は椅子が無いので敷物かキャンプ用の椅子を持参した方が良さげだ。今回は持ってきていなかったので、パンフの入ったビニール袋を敷いて座った。
ただ、観閲式はそれほど面白いものではないので(失礼)良い場所を確保するという目的がなければ10時50分に間に合うようにくれば良いと思う。
 
戦闘訓練展示の間はずっと戦争映画のBGMが流れていてテンションが上がる。まずは『DANGER ZONE』(トップガンのテーマ)と共に観測用ヘリが登場し、敵部隊の概要を探る。

OH-6


卵形のかわいい機体だが、本番では横に90度傾いた状態で旋回するなどの華麗な動きを見せてくれた。コクピットの下側までガラスになっているので偵察にはぴったりだと思うけど、撃たれたらすごく恐いのでは。

レンジャー部隊降下!


函館山をバックにするすると降りる。今日は風がなくて良かった。

AH-1 コブラ


操縦席をタンデムに配置したことによるスリムな機体。そして両サイドに装備されたロケット弾ポッド。機体前面に配置されたミニガンは確か射手の視線に合わせて向きを買えるんじゃなかったっけ? とにかく対戦車ヘリはかっこいい。

偵察用オートバイ


ジャンプ&大爆破やオートバイに乗ったまま小銃で射撃するなどの超絶テクニックを披露。前線にたどり着いた後はバイクを盾にして射撃を行う。

75式自走155mmりゅう弾砲

なおも敵の反撃は激しいので、機甲師団による拠点攻撃が開始された。

空砲とはいえかなりの轟音。動画だとこんな感じ。

戦車よりも自走砲が好きだ。なんかこう、ひたむきな感じがしませんか? 

74式戦車


もちろん戦車も好きです。って、改めて見ると意外と小さい。車高が低いから?

函館駐屯地の第28普通科連隊には74式は配備されていないと聞いたことがあるので、真駒内あたりから今日のために運んできたのだろう。
今日は1台しか用意できなかったとかで、戦車体験試乗が中学生以下に限定されていたのが残念だった。まあ、将来自衛官になるかも分からないお子さんにアピールした方が有意義だと思います。
 
このあとは火砲の援護の元、特殊車両がバリゲードを破壊し、装輪装甲車が歩兵を前線に運び、敵の反撃が弱まったところで突撃! とあいなった。

96式装輪装甲車


28普通科連隊の主力兵器にして、もっとも身近な自衛隊車両だ。函館から札幌に車で行くときに良くすれ違うので非常に見覚えがある。
多分函館の周りでは戦車戦が想定されていないのだろうな。山ばかりで大きな車両では移動しにくいのと、渡島・桧山・南後志という広範囲を守るために足が速い装輪車が採用されているものと予想。対戦車兵器が普及した今、戦車自体が時代後れになりつつあるのかな・・・?
 

訓練展示終了

BGMとナレーション、そして「こちら戦車隊。敵部隊トーチカの破壊を確認!」などの報告によって臨場感が高められて非常に面白かった。お金をとっても良いレベルだね。とはいえ、無料でも代わりにいろいろ買ってしまうのだ。ミリメシとか「それゆけ!女性自衛官」なるフィギュアとか。
意外と穴場なのが駐屯地内の売店で、迷彩柄のタンクトップや皮手袋、銃剣用の金具などが売っていて面白い。高校生のときに来てたら、訓練用サバイバルナイフ(硬質ゴム製1、900円)は絶対買っていたな・・・。大人になったものだ*2
 
朝方はガラガラだった場内も訓練展示が終わるころには人で一杯となり、模擬店には長蛇の列ができていた。名物らしい挽き肉入りの焼きそばがおいしかったので、昼になる前に食べておくのが良いかも。
今日は市内各地でイベントがたくさんあったはずなのにこの混み様はすごい。家族連れがほとんどで、それだけ函館自衛隊が地元の人に愛されている存在だということを感じた。
来年は60周年という節目の年に当たるので、一層力の入ったイベントになるかも。これは毎年みたいイベントだ。

*1:一説によると射程は2km程度らしい

*2:フィギュアは買ってるので、あまり成長していないとも言える