sleekで同窓会

高校の同級生と飲み。帰省してくる人に店を決めさせるのはどうかと思ったけど、自分の店ストックももう尽きているので助かりました。
備後屋の姉妹店だけあって料理がどれもおいしい。特に良かったのがピザ。薄い生地のパリパリした触感もいいし、はっきりした味付けの具ともすごく相性が良かった。おしゃれな外観だけに内心(女性向けだから量が少ないだろうな)と思っていたら、意外とどれもしっかりとボリュームがあって嬉しい。
食べ物も良いけど、お酒のラインナップが豊富なのも良かった。ベリーニがメニューに載っているのが嬉しくて思わず注文してしまった。
 
ベリーニは桃とスパークリングワインのカクテル。なんとなく女の子向けに聞こえるレシピだけど、実は、このカクテルを知ったのはかの有名なハードボイルド作家、レイモンド・チャンドラーの作品を読んだからだった。
レイモンド・チャンドラーといえばフィリップ・マーロウ。マーロウといえば
ギムレットには早すぎる」
の名台詞がおなじみだけど*1、実はこのベリーニも小説に登場している。うろ覚えだけどたしかこんな感じだ。
 
バーテンダーがマーロウに、注文を何にするかと問いかける。するとマーロウは「こんな暑い日は、ベリーニでも飲んでさっぱりしたいな」と言う。しかしバーテンはそんなカクテルを聞いたことが無い。そこでマーロウはバーテンに向かって説明する。
「ベリーニはイタリアのカクテルだと思われがちだが、実はラスベガスの5つ星レストランのバーで生まれたカクテルだ。フレッシュな桃とスパークリングワインをステアして、仕上げにグレナデンシロップを少々垂らす。新鮮な桃の風味が夏の暑さを拭い去ってくれるのさ」
「そいつは旨そうだな、旦那。だが桃なんてどこにあるんだい?」
その言葉を聞いてマーロウはジャケットのポケットから桃を出してカウンターに転がすのだ。
 
今から思えば突っ込みどころ満載なんだけど、当時はこのハードボイルドさにしびれっぱなしだった。常にポケットの中にカクテルの材料を持ち運ぶ不審者に成長しなくて本当に良かったと思う。
それにしてもこのエピソードはどの本だったかすっかり忘れてしまっているのはちょっと寂しい。チャンドラーは全部揃えていたのに、函館に引き上げてくるときに相当手放したからなあ・・・。このくだりは本のかなり最初の方だったはずなので図書館でしらみ潰しに探していけばきちんと見つけられるはずなんだけど、ここまで書いておいて実は「このストーリーはデイヴィッド・ハンドラーの本でした〜」なんてことも無くは無いので見直すのも恐かったり。まあ、思い出は思い出のままにしておくのが無難かな。
 

函館市本町22-11
Sleek hakodate cuisine

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*1:マーロウにはまっていたころはギムレットばかり飲んでいたなあ

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