渡辺竜王、破竹の2連勝

羽生名人に3連勝していよいよ覚醒モードか。今日の朝日杯は鬼神の強さと言っていいぐらいだった。しかも2戦目はその羽生名人相手である。

1戦目 畠山鎮七段

相手は同じ順位戦B1クラスの棋士。普通に考えれば好敵手だ。

珍しくゴキゲン中飛車竜王に対し、先手の畠山七段が角を目標に好調に攻めたてる。ところがこの銀を渡辺の左金と交換してしまったせいで猛烈なカウンターを受けてしまった。

2枚銀で猛攻され、このあとしばらくして渡辺玉に迫れないまま投了。中飛車だと左側の金が5二の位置にこれないので、攻めの銀と交換して無理やりさばいてしまうのが強い。それと、ゴキ中に普通の居飛車では飛車先が重くていかにも出遅れている感があった。
渡辺明といえば穴熊。そして穴熊の守備力を頼りにした猛攻が特徴的だったけど、最近はとみに穴熊を指さない。その代わり攻めるときの切れ味はさらに増しているような気がする。

2戦目 羽生名人

タイトル戦の最中に普通の予選で顔を合わせるのはどんな気持ちなのだろう。当然負けたくない。だけど手の内は見せられない。ジンクスとかも考えるだろう。今日勝っちゃって運を使いたくないな〜、とか(笑)

今度は渡辺竜王が先手。矢倉対4枚銀冠と、両者とも万全の構えを築いていよいよ開戦。

ところが、普通に棒銀で端を破られて、あっという間に渡辺勝勢に。棒銀が強いのか渡辺が強いのか・・・。どちらにしても圧倒的な勝利だった。ここにきてこの本格化は頼もしい。木曜が楽しみだ。