竜王戦が熱すぎる

全棋戦の中で一番楽しみにしているのが竜王戦だけど、今期は特に面白い。
これまで4期防衛してきた若き竜王が、ついに最強の敵、羽生善治を迎えることとなった。しかもお互いに今回の竜王戦を制した方が『初代永世竜王』の称号を得る、21世紀最大の大一番なのだ。
 
羽生は台頭してきたライバルを「完膚無きまでヌッ殺す」ことで有名。藤井システムといい久保八段といい、羽生に完敗を期していこう完全にカモとされている棋士は多い。フランス海軍に恐れられたネルソン将軍みたいなもんで、姿をみただけで相手が半分負けた感じになっちゃう。
今回の竜王戦も7本勝負のところを怒濤の勢いで羽生が3連勝し、完全に渡辺潰しモードに入っていたのだが。4戦目に奇跡が起こった。

『スラムダンク』 : 妻の小言。
「渡辺くん、あきらめたらそこで試合終了だよ」
この絵(by渡辺竜王の奥さん)にパワーを得たのか、100%勝ち目の無いところから入玉して1勝を返し、昨日は渡辺明の本領発揮とも言えるどうどうたる矢倉戦で完封して2連勝。これは棋界史上初の3連敗から4連勝でのタイトル戦勝利が生まれる伏線ではなかろうか。
次戦は渡辺が後手番なので難しいところだけど、なんとか最終戦までもつれ込んで欲しいな。