その道は既に通り過ぎた

最近三国志大戦にかまけて全然書評を書いてない。何を読んだか忘れてしまう前にちゃんと書かないと・・・。
 

カシオペアの丘で(上)

カシオペアの丘で(上)

詰め込みすぎ。新聞小説ってどうしてもこうなってしまうのだろうか。『一瞬の風になれ』もそうだったけど、ダラダラと長くてメリハリがない。しかも、メリハリが無いのをごまかそうといろいろと詰め込みすぎていて萎える。川原とミウはイラネ。
初重松だったけど、反則技が多い人だろうという予想は的中。幼なじみと大人になって再会したり、そこに恋の鞘当てがあったり、そんな『IT』的な要素*1満載な話が好きな人が読むんだろうな。
117/200
 
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)

時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)

世界をやり直そう、という構想なら恩田陸の『ねじの回転』の方が秀逸だったけど、冥王星まで撤退した人類の描写はオリジナリティがあって良かった。
ゲーム的な意味で面白い。ポピュラスとかそういうのに近いかな。これが日本的なSF?と言われたらうなづかざるを得ないが、本当にこれで良いのか。個人的には恒川光太郎のような背中から這い寄ってくるようなジリジリとしたものの方が、日本の風土にあってると思う。
118/200
 唐突に読みたくなって購入。まさに「ねぼけ」としかいえないとぼけた描写が最高に面白かった。この人の人生の密度は濃いのか薄いのか? 全然分からない。
それにしても戦争というのは本当に悲惨だ。もう一回戦争した方がいいとか言ってる50〜60代の若造(笑)は本当にゆとり世代だな、と思う。どんなことを言われようといまの平和な日本が一番なのだ。
119/200

*1:スティーブン・キングの