超エンターテイメント大作

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

時系列をたくみに織り交ぜたトリックの見せ方といい、絶対につながりそうに思えない布石をつなげていくテクニックといい、朽ちることの無い友情といい、伊坂ワールドの集大成といっていい作品だった。
何気ない一言も、なんでもない記憶も、どうでもいい全ての出来事が網の目を構成する結び目のように配置され、どれ一つとして欠かさざるものはない。全てが計算されつくした世界観に圧倒される。
 
序盤は多少退屈だが、それも全て膨大な量の伏線が張り巡らすための準備に過ぎない。ここを乗り切ると1ページめくるごとに予想を裏切られる急転直下の展開が待っているので我慢したい。
結末は泣けるが、読後にかなりの恐怖感が襲ってくるので注意。誰を信じて、誰を疑うべきか。そして、誰も信じることが出来ない世界で自分には信用できる人間がいるのだろうか。
 
116/200