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二人の芥川賞受賞作家の、好対照な二冊。
 

鯉浄土

鯉浄土

夫と、孫と娘と、犬と。いろんなパターンの生活から女性を描いた短編集。
最近女性作家のものを多く読んでいて思ったのですが、女の人の書く女性は、かなりグロテスクです*1。『八日目の蝉』の角田光代や、『ベーコン』の井上荒野もそうでしたが、主人公の女性たちの思考が自分とは全く異質で、どこか不気味なのです。好きとか嫌いとかの話ではなく、もっと根本的な階層での違い。
女の人は人のいのちを生み出す機能を持ってるだけに、人の死とも近い存在で、だからこそそれを突き詰めていくと、必然的にグロテスクになっていくのではないかと感じました。
 
 
枯葉の中の青い炎

枯葉の中の青い炎

続けて読んだこちらは、女性の描き方が男性が書く女性像そのもので、あまりの偶然に思わず笑ってしまいました。
男性にとっての理想の女性とは、あくまで自分に都合のいい女。予想もつかないことをしでかすこともあるけれど、最終的には愛し、赦し、受け入れてくれるもの。最初の2つの短編「ちょっと歪んだわたしのブローチ」「水いらず」では、まさにそのような、どうしようもない男に怒りを覚えながら、最終的には赦しを与えてしまう女性たちが描かれています。
 
二人の芥川賞受賞作家の描く、女性から見た女性と、男性から見た女性。この間にあるすさまじいほどに広い溝に感動をおぼえました。
 
 
108/200

*1:そうでない人も多いけど。恩田陸とか有川浩とか

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